サンダーボルツ*のレビュー・感想・評価
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いつものシリーズ。VODなどでの予習必須か
今年120本目(合計1,661本目/今月(2025年5月度)5本目)。
いつものマーベルシリーズで、やはりVODなどである程度予習していなかないと、本当に何がなんだか…というところになるのは過去の経験則で知っていたので、2~3作品課金して見に行ってからの視聴です。
とはいえ、本作はいわゆる悪役サイドが主人公(メイン)となる作品なのが盲点をつかれた形かな…といった形です(VODでもないわけではなかったが少ない)。ただ、VODを見ていれば、このマーベルシリーズでよく出る固有名詞等はだいたい慣れてくるので、そこはまぁVODシリーズ等の予習等の有無がかなり分かれるかなと思います。
他の方も書かれていた通り、アクションシーン等は結構見所がありますが、ギャグシーンというのか「ここで笑って」という部分が滑っているというか「日本とアメリカの違い」の部分が結構あり、そこがどうかな…という気がします。とはいえ、ずっとコナンとたべっこどうぶつばかりの現状、多少傷があっても仕方なしかなという気がします。このシリーズの特徴としてVODシリーズ等での予習をほぼ前提とするという構造上の問題はありますが(それなしに見られる方はかなり詳しい方?)、VODの課金として300円とかですし気にならない範囲です。
光の点滅もやや気になりましたが、めまいがするほどではなかったです。念のため気になる方も後ろ側推奨です。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/序盤の裁判シーン(弾劾裁判所)シーンで極端にマニアな語が出てくる)
日本でいえば、憲法にある弾劾裁判所(国会に設置される)に「およそ」相当する概念ですが(もちろん、「およそ」であって違う部分もかなり多い)、日本の弾劾裁判が一般的に公開されない(裁判の公開の原則の例外)ため、わかりにくい単語が結構飛んできて、ちゃんと聞き取りをすると字幕にない単語もどんどん飛んできて(多分、わかりにくい単語は字幕側で適宜入れ替えたものと思います)、そこの理解で序盤から詰む人もある程度はいるかな、といった印象です。
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新アベンジャーズ?(MCU㊱)
オルガ・キュリレンコ(タスクマスター)…
科学者や医者など、天才たちの集まりだったアベンジャーズに対して、バカばっかり(?)のサンダーボルツ*は新鮮で面白かった(^^)b
いがみ合いながら、ひとつのチームになった時は、最初の「アベンジャーズ」を思い出しました。
さて、ウィンターソルジャーはおなじみだけど、エレーナとレッドガーディアンとタスクマスターは「ブラックウィドウ」から、ゴーストは「アントマン&ワスプ」から、USエージェントは「ファルコン&ウィンターソルジャー」からなどと、MCUは予習範囲が広くなり過ぎて、新規で見始めるのがどんどん難しくなって来てる。最近のマーベル作品の不調はそういう所にもあるんじゃないのかねぇ?
特にドラマ有りきのストーリーも多くて、ディズニープラス見れないやつは見なくていいよ的なやり方は良くないんじゃ?
とりあえず、本作観るなら「ブラックウィドウ」の予習は必須です。
もちろん、エンドロールの後に次作に繋がるオマケ映像があるので、明るくなるまで席は立つべからず。
全てにおいて華のない映画
Nextアベンジャーズに向けて...
何と戦っているのか、いまいちよくわからなかった。
テンポは良くて、面白かったといえば面白かった。
おそらく、次のアベンジャーズ作品に向けて、キャラクター同士の絆を深めたり、紹介したりしたかったんだろうな、と感じるが。
シャンチーやエターナルズとか、エンドゲーム以降にこれまで登場してきた作品からとりあげてもよかったんじゃないかとも思う。
これまで散りばめてきたなかで、このメンバーで、負け犬たちと無理にまとめなくてもよかったとも思う。。。
彼らの今後の活躍に期待……かな?笑
ただ、ヒーローものとしては、やっぱり敵の存在って大事だと思う
これはナイス! 人間、みんながヒーローじゃなくてもいいんだYO! ...
やっぱりマーベルシリーズは自分には合わないと思えた作品。
MCU史上もっとも“心に近い”物語――『サンダーボルト』
「壊れてしまった“ヒーロー”たちへ。そして、心が壊れそうだった私たちへ」
MCUにまた一つ、新しい“心の物語”が加わった。
『サンダーボルツ』はアベンジャーズのような栄光ではなく、どこか片隅に置き去りにされていた存在たち――
後悔、罪、喪失、空虚を抱えた者たちが、それでも誰かのためにもう一度立ち上がろうとする、痛みの物語だ。
「ヴォイド」はただの敵じゃない
セントリー=ロバート“ボブ”・レイノルズ。
彼の中にいる“ヴォイド”という存在は、うつ病を寓話的に描いた象徴だ。
俳優ルイス・プルマンはこう語っている:
「正しい言葉を選べなかったらどうしようと思って、話すことすらできなくなる。
でも、メンタルヘルスのことを話すのに、完璧な言葉なんて必要ないんです。」
彼の“空虚”に支配されそうになる姿、誰にも気づかれず、見てもらえない不安と孤独は、とても苦しいだろうな
笑っていても、普通に見えても、何も感じられない、ただ「ここにいないような」感覚。
それが“ヴォイド”だ。
でも、彼は仲間たちの「私たちがいる」という言葉に救われた。
それは、私がかつて誰かにかけられて救われた言葉でもある。私も患っていたので今作は私自身も救われた作品でもある。
「パパ、わたし寂しい」――それは叫びだった
フローレンス・ピュー演じるエレーナは、幼い頃からレッドルームで暗殺者として訓練され、最初の任務が一生消えない業を背負わせた。
そして彼女が「仮初の家族」として共に過ごしたアレクセイ(レッド・ガーディアン)と再会し、こう言う。
「パパ、わたし寂しい」
これは台詞ではない。
これは、強がって生きてきた少女の“心の叫び”だった。
ハグを交わす彼女の背中には、もう涙を堪えようとしない、ただただ「愛されたい」という願いが滲んでいた。
フローレンス自身もこの役について語っている。
「気分が悪いことを受け入れてもいい。助けを求めていい。
あの映画を通して、自分がそう言えるようになったんです。」
彼女が演じたのは“ヒーロー”じゃない。
助けを求めてもいいと思える勇気を見つける過程だった。
キャスト陣が“魂”で語った、この作品の意味
•ボブ/セントリー(ルイス・プルマン)
うつという空虚をその身に宿し、それでも生きる道を探す。
「見えないものが怖い」と語る彼の演技は、実際の心の闇の描写に限りなく近い。
•エレーナ(フローレンス・ピュー)
強くて賢くて優しいふりをするのが得意。でも本当は、誰かに抱きしめてほしいだけの少女。
•バッキー(セバスチャン・スタン)
「正しいことをしたいと思っているのに、できないかもしれない」
彼の葛藤は、まさに生きるということそのものだ。
•ジョン・ウォーカー(ワイアット・ラッセル)
名声、承認欲求、正義、理想――何もかもが自分を揺るがす中で、「弱さ」を認めることで初めて進み始める男。
•ゴースト/エイヴァ(ハンナ・ジョン=ケイメン)
「私はフォート・ノックス(厳重な金庫)のように閉ざされている」
誰にも近づかせない。でも本当は、近づいてほしいと思っている。
•レッド・ガーディアン(デヴィッド・ハーバー)
過去に逃げてばかりだったが、娘の涙を前に、ついに“父”としてそこに立った男。
これはMCUの“異端”ではなく、“希望の核”だ
アクションは控えめかもしれない。
でも、それ以上に描かれたのは、心の揺れ、孤独、寄り添い、赦し、繋がりだった。
MCU作品としても明確な転換点にある。
監督ジェイク・シュライアー、脚本エリック・ピアソン&ジョアンナ・カロ、そしてSon Luxの音楽が、すべての登場人物の“痛み”に呼応するように仕上げられている。
「映画の音楽がまるで登場人物の1人のようだった」
―監督ジェイク・シュライアー
最後に
“光の差さない闇”に対して救いとは?
『サンダーボルツ』は静かに教えてくれる。
「正しい言葉がなくてもいい。誰かのそばにいること、それが救いになるんだ」
チームになった彼らの姿は、まさに“ヒーロー”だった。
洗脳されていた、暗殺者に育てられた、正義の名を血で汚してしまった、組織に利用された、国家に貢献していた――
そんな彼らが、過去を抱えたまま、それでも“今”を生き直す。
その姿をいち早く観られて、本当に感激した。
観る人によっては、「これってヒーロー映画?」と戸惑うかもしれない。
でも、だからこそ、観てほしい。
これは、あなたの心に、必ず何かを残してくれる映画だから。
「1人じゃない。1人じゃダメ。でも、みんなとならやれるかもしれない。」
そんなメッセージが、きっとあなたにも届くと信じています。
・みんなウォッチタワーから降りて、満身創痍な姿で言い合うシーン結構好き
・ルイプルさんのセントリー、ブロンドオールバック鼻血モノ、ビジュ良すぎ
・フローレンス、ルイス2人の目から訴えかけてくる、表情の演技、勉強になりましたm(_ _)m
そして、ポストクレジット!!なんと!なんと!!
F4のマークが付いたロケットが宇宙から!!ひゃーー楽しみだー!余剰次元ってなんぞや❓
最後、アレクセイがボブに対して『本読んでいるふりか』って言っていたと思うんですけど、実際ボブ役ルイス・プルマンは、趣味に本を読むことってなっているぐらい撮影が全くない時の息抜きやリラックスに読書なんですよね〜それぐらい本好きをネタ❓みたいにされていて🤣面白かった〜なんかいじられキャラだよね完全にサンダーボルツメンバーから見たらさ🤣⚡️
『The New Avengers and Bob will return.』笑っちゃった笑
タイトルは「エレーナ」で良かったかも
MARVELは重要作を一通り見ている程度のファンですが、この作品は何ヶ月も前から楽しみにしていました。
近年のヒーロー映画はマルチバースだのタイムリープだのあまりに「何でもあり」で閉口していましたが、本作は余計なことをせず、しっかりとドラマを描いていました。
ただし、アクションは今ひとつ心に残りません。
負け犬同士が心を通わせるシーンも、ありきたりな言葉を交わし合うだけで、感動につながる演出に欠ける。
一部登場人物の扱いも酷いと感じたし(見れば分かります)、強敵は技と知恵で倒してほしい。そんなわけで、期待したほど面白くなかったのは確かです。
それでも星4つとしたのは、フローレンス・ピューが凄まじかったから。どんなセリフも彼女が発すれば生命を吹き込まれ、あらゆる表情に惹き込まれる。役者さんは皆良かったのですが、ストーリーもアクションも全て彼女が牽引していく。MARVEL最高のヒロインであるとともに、フローレンス・ピューの最高傑作でもあると感じました。
マーベル初めて観た
マーベルっぽさが戻ってきた?
強さも弱さも見せてくれた
MCU作品で悪役やならず者だった者たちが力を合わせ
チームを作って困難に立ち向かっていく。
いいじゃないですかこの背景。
それぞれがツラい過去を持ち精神的にも不安定である状態。
そんな彼らだから出来る闘いがある。
しっかり過去を見つめ過去と向き合って闘う姿。
カッコよすぎます。
中でもとりわけフローレンス・ピュー演じるエレーナが良かった。
好きな女優フローレンス・ピューだから良いだけではなく
強さを見せたかと思うと弱さを見せ
弱さを見せたかと思うと強さを見せ
感情を思いっきり見せていたのが素晴らしかった。
ちょっと残念だったのはCMでもエンドロールでも流れていた
「Nothing’s Gonna Stop Us Now」は映画「マネキン」のサントラの
イメージが強すぎるので使ってほしくなかったな~
話についていけなかった。
エレーナ役のピュー以外のメンバーの個性が少し薄いのが残念。
マーベルが久々にやってくれたな!という感覚。
マーベルが久々にやってくれたな!という感覚。
次回作との繋がりが明確で『インフィニティ・ウォー』あたりの毎回のように素敵なサプライズを仕込んでくれて、それを楽しみに映画館に通っていた頃のワクワク感を思い出した。
今回の物語は、エレーナにスポットを当てた導入から、少しずつキャラクターが集まっていく構成で、いきなり全員集合じゃないのがわかりやすくてよかった。前半は会話シーンが多めだったけど、それぞれの背景や関係性がちゃんと伝わるようになっていたので、過去作の記憶があやふやでも置いてけぼりにならずに楽しめた。
変にプライドが高かったり、卑屈だったり、すぐ頭に血がのぼったりする“2軍感”のあるキャラクターたちだからこそ、それが愛されるポイントでもあるなと思った。
戦闘シーンは少なめだったものの、映像のクオリティはやっぱり一流。中盤で物語が大きく動き出してからは、テンポも加速して一気に面白くなった。前半が会話多めで少し不安だったぶん、そこから一気に引き込まれた感じ。
音響面もすごく良くて、特にラスボスが技を繰り出すときのSEがバチバチにハマってた。絶望感と圧倒的な強さをしっかり伝えてくれてたのが最高。
キャラクターたちはそれぞれ、過去のトラウマや劣等感を抱えていて、それを忘れるでもなく、乗り越えるでもなく“乗りこなしていく”感じが良かった。過去を無理に清算するのではなく、それを抱えたまま一歩を踏み出していく力強さを感じた。
観終わったあとは、とにかく今後のマーベルが楽しみになった。ファンタスティック・フォーも早く観たいし、これを機に過去作も改めて見返したくなるような、そんな作品だった。
世界中がハア?
世界中がハア?
本作単体でカタルシスが得られるかどうかは、
観客それぞれの受け取り方次第だが、
MCUの新たな方向性を考える上で、
そして今後の展開への期待感を醸成する上で、
極めて重要な一作となっている。
エンタメ作品というよりも、
アート作品に近い、
虚無からの実存の巨人キルケゴールを引用してまでの、
会話劇が多い内容だ。
期待を込めて、
具体的に言っていこう。
作品全体に漂うアンダードッグ感、虚無、
そして孤独の強調は、
トラウマや傷を抱えたキャラクターたちが集結する物語となっている。
この点は、
旧アベンジャーズのイメージとは大きくかけ離れており、
ダークでシリアスな世界観を持つDCEUを彷彿とさせる側面があるのは否めない。
さらに踏み込むと、
世界観のみならず、
ヒーローの存在意義や組織の腐敗といったテーマを扱い、
より現実的で剥き出しの人間ドラマを描く、
「ウォッチメン」や「ザ・ボーイズ」といった作品群のテイストすら感じさせる。
本作の構造としては、
登場人物それぞれが抱える深いトラウマが物語の中心となるよう、
過去の出来事が語られる。
そのトラウマ体験をセリフだけではなく、
わざわざシーン建てして具体的に描く点、
さらに過去の自分と現在の自分が共存するかのような、
視覚的に強い印象を与えるシナリオと、
演出とビジュアルを施す念の入れようは、
並々ならぬ意気込みを感じさせる。
これは、単なる元ヴィランの、
設定開示の接触篇に終わらず、
キャラクターの内面に深く切り込み、
彼らの行動原理や葛藤を丁寧に描こうとする意図の表れだろう。
こうした丁寧な伏線やキャラクター構築は、
本作が今後の巨大な物語への序章としてのプロットであり、
ここで張られた伏線が次回以降で回収されていくことを示唆しているのかもしれない。
特に、この緻密なトラウマ描写と伏線構築からは、
かつてのシビル・ウォーやウィンター・ソルジャー級の、
政治的あるいは人間ドラマとしての深みを、
次回作以降で展開する予感すらさせる。
キャラクターの中でも、
ボブは彼が抱える根深い虚無感や、
他者に利用され続けてきたシークエンンスは、
彼がまるで「ザ・ボーイズ」のホームランダー(元々、キャプテン・アメリカのパロディであり、現代における「ヒーローの歪み」を体現するまさにトランプ大統領のような存在)や、その系譜に連なるソルジャーボーイのような、不安定で予測不能な、
あるいはダークサイドに堕ちかねない存在(原作踏襲、本作での布石含め)へと変貌するのではないかという憶測すら呼ぶ可能性もあるだろう。
ある種の孫引き引用の先祖回帰、
すなわちヒーローの理念から逸脱した、
より原型的・暴力的な存在への回帰を示唆しており、
非常に興味深いキャラクターとなるだろう。
こうした個々のキャラクターの可能性は、
作品への期待だけは最大限に高めていることは確かだ。
しかし、手放しにその到来を歓迎できるかというと、
いくつか気になる点もある。
一つは、
近年散見されるディズニーグループ全体の映像作品におけるクオリティの低下の影響だ。
VFXの技術問題、シナリオの練り込み不足、
あるいは全体的なフォーミュラ化といった問題が、
本作の持つであろう重厚なテーマやキャラクター描写の質を損なわないかという懸念は拭えない。
そして!
何よりも予測不能であり、
今後のシリーズトーンにどう影響するか未知数なのが、
〈青いファンタスティックな人たち〉だ。
期待を込めて最後に、
アンダーグラウンドな雰囲気、
エンタメ作品としては、
尺を使い過ぎの、
丁寧なキャラクターの掘り下げ、
そして今後の巨大な伏線としての機能は、
大きな可能性を秘めていると言えるだろう。
レッドガーディアンとエレーナの父娘に泣かされそうな気配も、
ぷんぷんする。
しかし、
そのポテンシャルを最大限に引き出せるかどうかは、
製作体制や、
他のシリーズとの統合といった外部要因にも左右される部分が大きいだろう。
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