サンダーボルツ*のレビュー・感想・評価
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ドゥームズ・デイに期待
池袋のIMAXで鑑賞。
一通り観て思ったのが、登場人物の精神状態を光と影で表現していることでした。エレーナを中心に、かつての悪党たちが辛い過去と向き合いつつ、アベンジャーズが不在でも彼らに出来ることで切磋琢磨しながら立ち向かっていく所に惹かれました。
本編には多くの笑えるシーンが盛り込まれており、特にアレクセイのリアクションを見てエレーナが呆れる光景には思わずニヤリとしました。他にも、タイトルに「*」が付いている理由についても、観終わった後に「なるほど、そういうことだったのか!」と個人的に納得できました。
一方で、彼らが立ち向かう陰謀についてわかりづらかったです。街の人々や世界を影に陥れても、その動機や具体的な説明が少なかったので、結局何が目的だったのか理解できませんでした(途中で疲れて寝てしまったのもありますが…)。
『キャプテン・アメリカ BNW』のときもそうでしたが、本作もフェーズ6に力を入れるための土台作りの印象が強かったです。(IMAXのカウントダウンがファンタスティック4仕様になっていたのはそのため?)
ここから、エンドゲームのような壮大なものに期待せず、次回作へ繋げるための架け橋だと思うのがいいかもしれません。とりあえず、来年のドゥームズ・デイにキャスティングされているので、彼らがどんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。
マーベル初心者の私でも楽しめた
マーベル作品は『スパイダーマン』しか見たことがない私なので、登場キャラクターは全員わからないし、マーベル作品ファンの方の半分くらいしか作品の楽しさは受け取れていないと思う。
けれど、そんなマーベル作品初心者の私も楽しむことができた。
「最強じゃない。ヒーローじゃない。でもやるしかない」
私は超人パワーのヒーローよりも、圧倒的なパワーも武器もないけれど、大切な何かを守るために全力を尽くし、いつのまにか誰かのヒーローになっているという物語が好き。そんな私にとってこんなドンピシャなキャッチコピーあるのかと。
結果、ストーリーとキャラクターたちのおかげで置いてけぼりにならず楽しめた!
特にメッセージ性が良い。
改めて力や権力を持つには、心と人間性の成熟が不可避だなと感じた。心と人間性が未熟な人が、力や権力をもったらどうなるかの良い例だった。国のトップの人間がこうだったらもう最悪だ。
物語の軸となる、ボブやエレーナが過去のトラウマや過ちと向き合うという展開も良かった。クライマックスでは胸が熱くなったし、そしてそれを1人ではなくみんなで乗り越えていく姿は感動的だった。
ヒーローって、凄い力がなくたって、寄り添ってそばにいてくれるだけで、その人にとってはヒーローなんだよな。
キャラクターの背景など細かいところはやっぱりわからなかったし、おそらくいろんな小ネタも入っていたんだろうけど、純粋にストーリーと、キャラクターたちを楽しむことができたので、私のようにマーベル初心者でも楽しめる作品だったと思った。
久々マーベル映画で本気で面白かった
久々にマーベル映画の会心の一作だった。負け犬たちの再生ストーリーというのが共感されやすいのもあるが、何よりみなキャラが立っている。エレーナも主人公として存在感があるし、バッキーはカッコいいし、エレーナのお父さんアレクセイは良い味だすし。最後の相手が虚無に支配されたようになる相手を暴力で倒すのではなく優しさで包摂していく展開がいい。みな痛みを抱えているからこそ、この展開に説得力が出る。光の道を歩んだヒーローでこれをやられてもちょっと違うとなる。アクションも個人的にはすっきりと描写されていて見やすかった。
いわゆる「生きづらさ」みたいなものを、敵も味方も抱えているわけだが、現代的な物語だなと思う。倒すべき相手や敵は外部におらず、己のうちにあるという内省的な内容だが、それをマーベル映画の枠組みで娯楽異色豊かにできるのはすごいなと思う。
旧作を見ていなくても充分楽しめる内容だと思うが、一本だけ復習で見るなら『ブラックウィドウ』でいいだろう。
緩急テンポよく直球で胸を打つ、新たなる可能性の芽
マーベルの前作を観て痛感したが、今はヒーロー映画にとって一番難しい時代なのかもしれない。言うまでもなく現代世界は戦争、政治、社会と幅広い混乱の中にあり、特効薬は依然として見当たらない。だが興味深いことに本作では、観客が肌身に感じる時代的な憂鬱と、作中に登場する「二軍ヒーローたち」の葛藤とが期せずして重なったように思えた。それを象徴的に言うなら冒頭セリフにもある「”void”か"boring"か」。コスチュームの色はくすみ、誰もがどこか不安定で、自分のことで精一杯。生きるため仕方なく共闘せざるをえなくなる者たちだ。しかしこの虎の穴から可能性の芽が生まれ、気がつくと彼らは力を合わせ、目の前の人の命を救っている。本作にはそういう我々が最も観たかった”衝動”が刻まれている。完璧な映画とは言わないが、緩急テンポよく直球で胸を打つ。今後のマーベル作と間向かう上での我々のモチベーションとなりうる快作だ。
地味すぎ
ビルとか壊れたりしてるんだが、なんかわくわくしない。楽しくないだよな。
最後のほうはサンダーボルツはちょっと市民を助けるくらいであとはやられっぱなしだし、トラウマ克服話になっちゃうし。だいたい会って一日くらいの兄ちゃんに対して「あなたはひとりじゃない」みたいなことを言うかね。
最初のとこでもまだ会ったばかりの兄ちゃんを助けようとするのもよくわかんない。「焼却炉」から脱出するとこまではそれでも理解できるとして、それでなんで結束して相手を倒しにいこうとするのかな。チームになるのが早すぎるんだよな。もっと全員が私利私欲のために行動させておいて最後の最後にチームになるというくらいにしてくれないと。間に挟み込まれる父娘話もクサくて見てられなかった。
痛快娯楽アクションを私が期待しすぎたせいもあるかもね。
意外とよかった
トラウマ克服のためのスペクタクルな認知行動療法という感じ。闇堕ちす...
バッキーに会えるだけで嬉しい
MCU好きで特にキャプテンアメリカシリーズ、バッキー推しなので見れただけで楽しいし嬉しかったです。バイクアクションかっこよすぎ、ウインターソルジャーで使ってたフリスビーぽい爆弾の小型のやつが出てきて大興奮でした!
エレ―ナは比較的最近のキャラクターですがブラックウィドウ以来、「元気そうね、顔色ちょっとよくないけど」と親戚のおばちゃん気分で見てしまってます。フロレンス・ピュー(ピュ子ちゃんと言いたくなる)いいなぁ。
が、見せ場はたくさんありつつ話全体としては見終わって「はー楽しかった!」の他、細かい感想とかはそんなに…でした。(パディントン、サンボル、皇教選挙の3連で観て、サンボルが一番レビュー書きにくかった)
観て楽しかった、で充分なのですが、過去作、特に「ウインターソルジャー」初見の時のビックリを思い出すと、やはり物足りなくはあります。(エンドゲーム以降ずっとそうだけど)
ただ、観てきてからけっこう経った今日になって友人たちとフと、サンボルメンバー(作中での)LINEのグループありそう、という話になり、「お父ちゃんは娘と2人のラインしたがるがエレ―ナは応じないだろう」とか、「指の太いメンバーは誤爆が多そう」とか、二次想像大喜利みたいなことになり、そういうキャラの楽しさはやっぱり強いな、と。
絵面がどうにも色味が少ないのは気にかかりますが(旧アベンジャーズのカラフルさに比べると茶色いお弁当みたい←美味しいけど)、続きに期待したいです。
追記* MCU好きなのに、公開からすぐ見れなかったのには理由があります
前作ブレイブ・ニュー・ワールドを初日に見に行った時、開始20分で調子が悪くなって人生初、上映中に退席をしました。どうも閉所と大音響がダメだったみたいで、それで元からあったメンタル不調が悪化してると判り、その足で心療内科へ。サムのせいじゃない、ブレイブニュー、すごい見たかったのに!
ショックでしたがそれからきちんと薬を飲み、回復して、5月21日にパディントンから映画館鑑賞に復帰できました(ありがとうクマさん)。
本来ここに書くような事でもないのですが記しておきます、MCU作品をまた劇場で観られて本当に嬉しい。
いいけどなんか物足りない
みんなのジョンの扱いが雑すぎていい味出てきた笑
どうしたMCU??
マーベルコミックのヒーローたちが活躍するマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作。今年2月に公開された「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」(私の★評価は3.7)を含め、MCUの映画は全部を観てきた。配信動画でさえほぼほぼ観ている。生粋のMCUファンだと言っていい。
でもね、フェーズ4の「エンドゲーム」で最高の盛り上がりを見せて以降、フェーズ5に入ってからというもの、どうも一時の熱は冷め、一般にいうスーパーヒーロー疲れってことなのか、さっぱり熱が高まってこない。今回の「サンダーボルツ」もしかりである。今回だって、IMAXレザーGTのスクリーンで張り切って観てきたというのにだ😢
どうした、MCU!!!このまま、アベンジャーシリーズが開幕しても、大丈夫なのかと、心配するこの頃である。評価は★3.6。
面白かったけど
救出活動はセラピーの後で
当時、エンドゲームまではレンタルも併用して、なんとか追いかけていたマーベル映画。
エンドゲーム観賞後は、今までに散りばめられた伏線やエピソードが集約された感動とマラソンを走りきったような満足感とで、万感の想いを胸に劇場をあとにする事が出来たのだが、同時に「やっと終わった…。もう、無理して追いかけてなくてもいいんだ」という安心感があったのも事実。
あれから6年ぶりのマーベル劇場鑑賞のサンダーボルツ。
うーん、なんかモヤモヤするぅ~。
鑑賞中はそれなりに楽しめたし見所もあった。過去作との絡みもそんなにないので、エンドゲーム以降を観ていなくても、あらすじ程度に知っていれば大丈夫な親切設計も嬉しい。
でも観賞後「結局、なんだったのコレ」というモヤモヤが頭に去来するんですよねぇ。
負け犬の人生を送っているヴィラン達が、雇い主の証拠隠滅のために始末されそうになった事をきっかけに、成り行きでチームを結成。雇い主との決着をつけるために旧アベンジャーズビルに向かうが…。
まず、ヴィランのチームと聞いて、どうしても比較してしまうのが(面白い方の)スーサイドスクワッド。あちらほどのはっちゃけや悪ふざけはなく、比べると、どうしても、お行儀が良く地味な印象を受けてしまう。
じゃあ、(面白い方の)スーサイドスクワッドよりもキャラクターの内面にスポットを当てて深掘っているのかと言われれば…。まぁ、掘ってはいるんだが、各キャラクターのトラウマとか、そこら辺が最終的なカタルシスに繋がっていないように感じるのがモヤモヤの原因なのか??
………あっ、わかった!
一番の盛り上がりはヴィラン達が人々の救出活動をする場面であり、その後に、あるキャラクターのトラウマを浄化するグループセラピーを見せられてから終わるもんだから、「何これ?」というモヤモヤが生まれたんだ。順番逆にしてくれよ!セラピーが終わってから救出活動に。
そしたら、だいぶん評価も変わってた気がします。惜しい!
そうそうこれこれこーゆーの!
フローレンス・ピューの美しい鼻
フローレンス・ピューが主演ということで、観に行きました。スッと通った鼻筋にツンとつり上がった鼻先。力強い目と眉。ブロンドのワイルドなショートヘアー。特に横顔のショットでの鼻の美しさ。そして可憐さ。自分にとっては、日本が誇る菅田将暉と双璧をなす鼻の美しさ。大画面で堪能しました。
これまでマーヴェルの映画には興味をもてず、今作が初めてのマーヴェル作品。今作もフローレンス・ピューが主演とはいえ、正直どうしようかな…と迷った末に観に行きました。結果、観に行って正解でした。登場人物や作品の背後にある大きな流れなど、何となくしか知らなくても全然問題無かったです。やはり単体の作品として成立してこそ映画。
私は本作を、『影との戦い:ゲド戦記1』や『はてしない物語』などのファンタジー作品の変奏として楽しみました。"void=空虚"の侵食とそれに対する戦い。それを通じての成長と仲間たちとの絆。『指輪物語』も彷彿とさせます。というよりも、中世叙事詩から続く成長譚的なファンタジーの定型の一つなのでしょうね。自らの抱える空虚さ、影、トラウマに慄きながらも何とか乗り越えるというある種普遍的なテーマを、現代的なメンタルヘルスとケアの話に接続した作品と言えるのかもしれません。
勝手なイメージで、マーヴェル作品=不自然なライティングのグリーンバックバキバキ映画なのかなぁと思っていたら、そうでもなかったのも良かったです。パンフレットを読むと、「実物に囲まれていて良かった」的な役者陣のコメントがいくつか載っていて、そらそうだよなぁ、と思った次第。やはり役者が活き活きしている映画が良い。フローレンス・ピューの心を開いたボブ役のルイス・プルマンも、絶妙な表情の芝居で良かったです。
こういうトーンの映画なら、またマーヴェル作品も観てみたいなと思わされる作品でした。というか、フローレンス・ピューが出てたら絶対観に行く!
(一つどうしても気にかかってしまったのが、原爆を想起させる影の演出。意図的なものなのかどうかは分かりませんが、日本人としてはどうしても引っ掛かるところではあります。)
マーベルなんて興味無し、普通に面白い!
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