「華はないけどエレーナは可愛い」サンダーボルツ* てんぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
華はないけどエレーナは可愛い
MCUの落ちこぼれチームが絆をはぐくんだり世界を救ったりする話。
風情としてはマーベル版スーサイドスクワッドといった感じ。あちらはヴィランの寄せ集めだが、こちらは裏仕事ばかりやってきた、いわゆる仕事人達のチーム。
物語が始まると早速尻尾切りに合って揉め出す仕事人たち。2代目ブラックウィドウことエレーナ、壁をすり抜けるゴースト、キャプテン・アメリカの出来損ないU.S.エージェント、ボブ、の4人による脱出劇から始まり、途中で合流してくるレッドガーディアン、なし崩しでチームに入れられるウィンターソルジャーなど。
MCUのドラマシリーズは追っていないので初見のキャラもチラホラ居たが、序盤から中盤には大体どういうキャラなのか大枠は掴めるのであまり問題は無かった。
今回のヴィラン「ヴォイド」は、マーベルにもこういう何でもアリ系のヒーロー居たんだ・・・と驚くくらい無双してくるのでとても清々しい。
味方側の最強戦力がせいぜいウィンターソルジャー止まりのサンダーボルツは正面対決ではボロ負け。何だかんだ、最後は力ではなく心で立ち向かう展開になるが、強い心で立ち向かう的なことではなく、とにかく孤独に苛まれるヴォイドにサンダーボルツの面々が寄り添って励ますという形で相対していくのはけっこう新しい。
これまでの話の中で、サンダーボルツの面々が抱える葛藤や過去のトラウマなどを十分に描いてきたので、その心の傷を理解できる彼女達だからこそヴォイドの内面に立ち向かえたという展開は、物語的な必然性もあってとても良い。
物語のラストでタイトルが「ニューアベンジャーズ」に変わる瞬間はやはりテンションが上がる。それと同時に「流石に華が無さすぎやしないか?」という想いにも駆られてしまう。ファルコンのチームもさっさと合流してほしい。
・骨太な体格なのに「電話くれないから寂しかったじゃん!」と言って泣いちゃうエレーナが可愛い
・あまり空気は読めないけどMCUヒーローの中でもトップクラスに協力してくれるレッドガーディアン
・さすが元アベンジャーズだけあって格の違いを見せつけてくるウィンターソルジャー
・パワータイプの格闘が得意なキャラ多くない?
