キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールドのレビュー・感想・評価
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偉大な人物の後を継ぐという重圧
『キャプテン・アメリカ』シリーズ第4弾。『エンドゲーム』(19)のラストで、スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)からキャプテン・アメリカの象徴である盾を受け継ぎ、ドラマシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(21)での戦いを経て正式に3代目キャプテン・アメリカとなったサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)の新たな戦いが描かれる。
監督・脚本に『クローバーフィールド・パラドックス』のジュリアス・オナー、脚本に『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のマルコム・スペル・マン※。その他脚本に、ロブ・エドワーズ、ダラン・ムッソン、ピーター・グランツ。
(※映画.comの規約に引っかかる為、ルとマの間に区切りを入れている。アホか。)
私はドラマシリーズ、本作と繋がりの強い『インクレディブル・ハルク』(08)も未鑑賞。あくまで“劇場公開されたMCUは大体観てます”程度の感想だという事をご了承ください。
率直な感想としては、“繰り返し行われた関係者試写で不評が相次ぎ、再撮影が行われた”、“監督・脚本共にまだ経験が浅い(特にアクション映画)人々”という点を考慮しても、そこまで悪くはない作品だったと思う。脚本家が全部で5人も居る為、リライトも相当数行われたのではないかと思うが、作品として表現したかったであろう「サムのキャプテン・アメリカとしての成長、ロスの過去の過ちに対する後悔と変化」については、概ねブレずに描いていたように思える。
また、個人的な評価ポイントとして、最近の主流且つ迷走への引き金ともなったマルチ・バース展開に頼らず、傑作として呼び声高いキャプテン・アメリカシリーズ第2弾『ウィンター・ソルジャー』(14)のような政治スリラーを目指し、地に足のついた堅実なストーリー展開をしていた事は嬉しい。
しかし、そのアクション演出の巧みさから、後に『シビル・ウォー』(16)や『インフィニティ・ウォー』(18)『エンドゲーム』を任される事になったルッソ兄弟による『ウィンター・ソルジャー』、それら全ての脚本を担当したクリストファー・マルクスとスティーヴン・マクフィーリーの黄金コンビの脚本力と比較すると、残念ながら及ばずといったところ。
政治スリラーとしても、特に作中の日本描写に関しては、日本人としてツッコまざるを得ない。日本は「軍隊」ではなく「自衛隊」であり、あのような軍事行動は出来ない事、総理大臣が合衆国大統領に凄むような真似は出来ない事は、日本人だからこそ違和感を覚えてしまう。しかし、これに関しては、諸外国の日本の政治や軍事力に対する関心や認識の薄さが起因している様子で、決して中国の代わりというわけではない様子。東日本大震災や日本の政治構造を巧みにエンタメ化してみせた『シン・ゴジラ』(16)が世界興行で大敗したように、皆そこまで日本の御国事情には関心がないのだろう。
だが、そんな本作を私は決して嫌いにはなれない。それは、サム・ウィルソンという新しいキャプテン・アメリカの魅力が存分に描かれていた作品だからだ。演じたアンソニー・マッキーには、貴方が新しいキャプテン・アメリカで本当に良かったと思っている。
本作は、サム・ウィルソンが新しいキャプテン・アメリカとして覚醒する物語だが、その上で彼が向き合わなければならなかったのは、ありのままの自分を受け入れる事だったのだ。
【スティーブは人々の希望だったが、お前は目標になれる。】
サムを励ましに現れたバッキーのこの台詞が、本作を象徴している。
スティーブ・ロジャースは崇高な“精神”の持ち主だったが、サムはそんなスティーブから盾を受け継いだ事に未だに迷いを抱えている。彼の中でスティーブは完璧なヒーローであり、その後を継ぐ以上は、「彼ように完璧でなくてはならない」という強迫観念があり、それに取り憑かれていた。人質の無傷での救出や、日米間の軍事衝突を防ぐ大活躍をしたにも関わらず、イザイアやトレスを守り切れなかった事を悔いて、「超人血清さえ打っていれば」と間違った解釈をしてしまう。しかし、それをバッキーというスティーブの最大の理解者が否定してみせる。「それ(全てを守る事)はスティーブでも出来ない」と。だからこそ、ラストの病室でトレスに「俺の目標はファルコンだ」と告げられた事で、「自分も誰かの道標になれていた」のだと、「俺は俺のやれる事をやっていくしかない」のだと、ようやく肩の荷を降ろせたのではないかと思う。
また、スティーブから受け継いだヴィブラニウム製の盾、ワカンダから提供された同じくヴィブラニウム製のウィングと、外付けハードのスペックこそ高い(ともすれば、ムジョルニアを手にしたスティーブ並の戦闘力)が、それを使うのはあくまでサム・ウィルソンという1人の人間に過ぎない。スティーブやバッキーのように超人血清を打っていないので、超人的な力は持たず、戦いの中で幾度も負傷する。スーツを身に付けていない時に襲撃されれば、いつ命を落としてもおかしくはないし、実際作中でサイドワインダーから襲撃を受けた際は生身で知恵を駆使して戦った。
しかし、そうしたハンデはかつてサノスの脅威から宇宙を救う為に犠牲となったアイアンマンことトニー・スタークも一緒だ。もし、スタークが生きていれば、同じような立場であるサムに何か声を掛けられたのかもしれないが。
しかし、サムの素晴らしさは単なる強さに頼る事ではないように思う。クライマックスでサムは、レッドハルクとなったロスに言葉で訴え、彼自身に戦いの幕を下ろさせてみせた。
大事なのは、どれだけ強いかではなく、どれだけ正しい道を歩もうとするかだ。そして、皆の為に常にそうあろうとし、苦悩するサムは、スティーブの見立て通り間違いなくキャプテン・アメリカを継ぐに相応しい人物なのだ。
そうして決意を新たにキャプテン・アメリカとなったサムが、これからどうアベンジャーズの面々を率いていくのか楽しみでならない。
他にも評価したいポイントとしては、『エターナルズ』(21)で登場して以降、まるでそんなもの無かったかのように触れられて来なかったティアマットを扱っていた点だ。彼を構成する新物質アダマンチウムを巡って、水面下で世界各国が熾烈な競争を繰り広げようとしている事を描いてみせたのが良かった。あまりにも他作品で触れられて来なかったので(笑)
残念なのは、本作のヴィランであるサミュエル・スターンズの企ての回りくどさだろう。彼の目的は、ロスの心臓病の治療薬に血中のガンマ線を蓄積させるよう仕込み、大衆の前でレッドハルク化させて世界に彼の醜さを暴いて復讐するというものだった。しかし、いつでも研究施設から脱走出来るのだったら、ロスの娘であるベティも元へ行き「貴方の父親のせいで私はこんな姿にされました」と、父親の非道な所業を語って見せ、娘との隔絶をより強固なものにした方が、余程ロスへの精神的ダメージはデカそうなものだが。この辺りは、“レッドハルクを出す”という脚本的な盛り上がりと、“トレスの犠牲によってサムが苦悩する”という展開を両立させる為に、それありきで脚本が書かれた弊害なのでは?と邪推してしまう。
とはいえ、先述した娘に父親の所業を見せ付ける事も、その上でレッドハルク化させる事も、トレスが犠牲となってサムが苦悩する事も、他に幾らでもやりようがあったのは間違いない。
主演のアンソニー・マッキーの熱演は勿論だが、本作はもう1人の主人公であるロスを演じたハリソン・フォードが素晴らしかった。前任のウィリアム・ハートが逝去した為、代役として出演する事になったわけだが、娘の為に善き人間になろうと、自身の過去の過ちと向き合う父親としての人間的な脆さが上手い。彼自身、若い頃は強面の2枚目俳優だったが、老齢となった今ではすっかり好々爺という見た目の為、本作での役柄は打ってつけだったと思う。
ラスト、病室でサムがトレスに語った「アベンジャーズが必要だ」という台詞や、エンドロール後のポスト・クレジットでスターンズが語る「世界はここだけだと思うか?」という台詞は、複数の作品で(現実のキャストの不祥事や世間のヒーロー映画疲れが祟って、若干、迷走しつつはあったものの)マルチ・バース展開を続けてきたMCUが、いよいよ『アベンジャーズ:ドゥームズ・デイ』へ向けて柱となる一本の筋を通せたように思う。
色々と粗は目立つ作品ではあるが、サム版キャップが大好きになった事、今後の展開が楽しみになった事は間違いないし、5月の『サンダーボルツ*』、恐らく別バースでありドクター・ドゥームと関わりを持つであろう夏の『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』を心待ちにしたい。
ストーリーも練られている、映像も素晴らしいが・・・
桜の下には超人の悲しみが埋まっている
「キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」トランプ政権がアメリカを壊していく今、大統領が変身する赤ハルクと新しいキャプテン・アメリカが対峙する図は予期せずアメリカを象徴することになったよね。本編はマルチバースが登場しない、原点回帰のMCU映画で楽しかったです。
あと、レイシズムに関する直接的な言及は無いんだけど、物語で重要な役を担う、政府に実験台として虐げられたイザイアの悲しみと諦念、そして黒人のキャプテンアメリカになった、サムの苦悩が静かにそこにあるレイシズムを語っていたと思う。
予習はいらないとか一部で宣伝されてるけど、「インクレディブル・ハルク」と「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」の第二話は観といた方が良いです。
いつの間にか様になって
安定してアベンジャーズ。
いつでも良い方に変われる‼️❓誰でもマーベルでも‼️❓
超人じゃないキャプテン
ドラマ繋がりで、シーハルクの話が出てきますが、知らなくても特に問題なく観られた。あと大統領はシビルウォーでアベンジャーズを壊した人。
元ファルコンのサムがキャプテンアメリカを継いでからの話。謎の鉱物をめぐる紛争と大統領の因縁に巻き込まれる話。超人遺伝子を使ってない普通の人、サムが等身大で奮闘する姿が、カッコいい。ファルコンならではのアクションとシールドを使ったバトルがダイナミックでカッコいい。二代目ファルコンもいいやつ。スティーブはみんなの憧れだったが、サムはみんなの目標になれるというバッキーの台詞が、このストーリーを象徴してる気がする。頭抜けてすごいといわけでわないが、必死で頑張る姿とか、真面目さが出てて応援しちゃう。
予告編で流れた、「サンダーボルツ」はバッキーを中心に元ウィドウのお姉さんとか集まるみたいです。
主役に華が無いんだよねぇ
ロジャースはみんなの希望だったがお前はみんなの目標になれる
サムも良いキャプテンだ
盾を受け継いだサムが新しいキャプテンアメリカとなり、国家の脅威へ立ち向かうストーリーでとても面白かった。空中戦やレッドハルクとの戦いも見応えのあるシーンとなっていて最高だった😆 #MCU
何度も撮り直しが報道されていたため、不安な部分もあったが、とても良い作品となっていたので安心した。
バッキーがサムに言った言葉も深く、感動した。
新キャプテンアメリカのサムの苦悩やプレッシャーがよく伝わった。
丁度良いアベンジャーズ
ファルコン&ウィンターソルジャーを映画化して、これはドラマの方が良かった
久々にMCU本筋が大スクリーンで再始動って事で、楽しみと不安入り混じり初日鑑賞
ん〜過去のウィンターソルジャーやシビル・ウォーと比べてしまうと足元にも及ばないかな^^;
内容的にも1時間チョイのドラマレベルって感じてしまったので・・・
サムが盾を引き継ぐ流れが描かれたファルコンアンドウィンターソルジャーを先に映画化して、、コッチがドラマかな!?
映画もドラマも全て観ててもコレなんで・・・・
ディズニープラスと2008のハルク観てない人は、全くついて行けないと思うし・・・
MCU復活の道は険しい。。。。。
まだ伏線あったのか!
ディズニー配信観てないとわからないYO?
レッドハルクかっこよすぎだろ…
MARVELはあんまり詳しくありませんがMARVELの新作と聞くと観たくなるんですよー
ってことでMARVELの新作のキャプテンアメリカブレイブニューワールドをみ観てきました!
かなり見応えある映画で120分があっという間に感じました!
一番のお気に入りのシーンはラストのキャプテンアメリカVSレッドハルクのシーンですね!
あそこのシーンはマジで最高でした!
てかハルクってあんなに強かったんだ!(ハルク映画あんまり観たことなかったからハルクの強さわからなかったなぁー)
ただ一つ不満点もありレッドハルクの登場がちょっと少ないことです。もうちょっとレッドハルクの出番増やして欲しかったなぁー。まぁもしかしたら今後のMARVEL映画でももしかしたらレッドハルク出でくるかもしれないからそれまで待ちます。
でもやっぱりヴェノムは神だったなぁー。
ヴェノムVSハルクとかやらないかなぁー(まぁどうせ作られないんだろぉー)
皆さんもぜひキャプテンアメリカブレイブニューワールドご覧ください!
次の映画はサンダーボルツですね!
めっちゃ楽しみー!
素晴らしい新世界
副題「ブレイブ・ニュー・ワールド」はオクスリーのSF小説からの引用。
アイアン・メイデンのアルバムタイトル曲としても使われてました。
管理社会に抗うという図式はまさにキャプテン・アメリカとしての
正義のあり方を考えさせる構図に似ている。
ディズニー+のドラマシリーズでスティーブから
キャプテンの称号を受け継いだことは完了しているものの
スクリーンでのキャプテン継承は初。
そういった意味でもニュー・ワールドなのでしょう。
キャプテンシリーズはアメリカの社会の裏を描くことが多く
そういった組織の中でもキャプテンがいかに自身の正義を貫くのか。
3作目「シビル・ウォー」ではアベンジャーズメンバーからも独立することも
厭わないほどの苦境になる。
本作は日本との友好関係を描くことも今後、リアルではトランプが
大統領に再復権したことも今後の世界情勢の何かを予見しているのか。
噂とは裏腹に最高に面白いじゃん!!
スクリーニングでかなり酷評されていたのでどんな風かある意味楽しみにしてましたが、全然問題ないじゃない、むしろすごく面白かったけど、といったのが総じての印象
追加撮影は報道されてましたが、かなり手直しした結果なんでしょうか、それともそもそも言うほど酷くなかったんでしょうか気にはなりますが、とにかく私はすごく楽しめました
昨年の『デッド・プール&ウルヴァリン』といい、ここ暫くホントにマーベル系は正直胸やけしそうなぐらいエスカレートしすぎた内輪ノリを感じていたので本作は久々に後味爽快なスペクタクル・アクション巨編に仕上がっていて、すごく面白かったです
アンソニー・マッキーさんの3代目キャプテン・アメリカがメチャクチャかっこよかったし、ストーリーも“MCU疲れ”を生んだ最大の反省点と思われる膨大な過去作の予習復習が必須と言うほどの内容でなく、知ってればより楽しめるけど、別に知らなくてもさほど影響なく楽しめるんじゃないかと思いました
キャプテン・アメリカのシリーズっぽく、全編通して激しい肉弾戦が繰り広げられエキサイティングだったのと、アイアンマンの様にロケット級に飛ぶことができるため、ホアキンを相棒に大海原でのF18戦闘機とのド迫力の空中戦は最高にシビレました、本作は全編ではなくこの空中戦を代表する様に部分的にですがIMAX撮影されてますのでIMAXでの鑑賞をお勧めします、特にこのあたりのドッグファイトはメチャクチャかっこよくて迫力満点です
今回、日米をはじめ各国と争奪戦になりつつある新発見の金属“アダマンチウム”は20世紀フォックスの『X-メン』シリーズでヒュー・ジャックマンさんの演じる“ウルヴァリン”の両手から素早く突き出される爪の素材として広く知られている代物、ついに“X-メン”のMCU合流のカウントダウンが始まったということですかね、久々に先が楽しみで気になるMCU作品に大満足でした
アクションはいい
艦隊決戦
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