「最終的な決め技は「対話」」キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
最終的な決め技は「対話」
サム・ウィルソンはアベンジャーズの中で最も人間味を感じられるキャラだと思う。スティーブ・ロジャースに憧れ、ファルコンとしてアベンジャーズに加入。派手な活躍こそ目立たないが完璧に仕事をこなすといったイメージだ。
サノスの指パッチン(snap またはblip)によって5年間消えていたサムとウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ。マーベルのTVシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ではこの2人が中心となり、エンドゲームで初代キャプテンアメリカであるスティーブから盾を託されたものの、それを博物館に寄贈したことに対してバッキーは常にサムを責める。独自にテロリスト集団であるフラッグ・スマッシャーズという超人兵士軍団を調査している間にも二代目キャプテンアメリカ(ジョン・ウォーカー)が誕生していたという話。サムは実は二代目ではなく三代目のキャプテンアメリカだったというわけだ。映画ではなかったことになってる?
TVでは、真のヒーローになるためには超人兵士の“血清”を打たなければならないかどうかと葛藤するシーンが何度も登場し、映画の今作でも語られていた。しかし、戦いを止めさせるには敵であっても殺さずに「対話」が必要だと主張すrサム。仲が悪かったはずのサムとバッキーだったが、バッキーは徐々にサムに共感していくところがいい。ヒーローの3大タイプはアンドロイド、エイリアン、ウィザードといった会話も面白い(超人兵士が抜けてる)。
キャプテン・アメリカとなった経緯はTVシリーズを観てないと分からないが、黒人ヒーローがアメリカ人に受入れられないのではないかと自問自答して悩んでいたに違いない。また、黒人の超人兵士であるイザイア・ブラッドリーの存在も見逃せない。戦争で活躍したところで30年間も刑務所に入れられていたんだから悲しい。さらに、『シビル・ウォー』でも登場したソコヴィア人のバロン・ジモの存在も超人兵士を洗脳し自由に操る可能性を示唆していたし、逃亡者としてのシャロン・カーターの存在も絶妙だった。
そうして今作では『インクレディブル・ハルク』(2008)でバナーを助けたサミュエル・スターンズがヴィランの中心人物となっていた。洗脳して凶暴性を発動させる手段も「Mr.Blue」という曲だ。バナー(エドワード・ノートン)が逃亡生活をしている時にメールで分析結果を報告していたスターンズのハンドルネームがMr.Blue。SHIELDのロス長官(当時はウィリアム・ハート、今作ではハリソン・フォード)が執拗に超人兵士を欲しがっていた。血清もどうやらスティーブやバッキーのような超人を生み出したものではなく、ハルクやアボミネーションのようなもの。なぜ赤色になるのかはわからんぞ!
日本も登場したけど、かなり軍国主義の国になってたのかな?そして、戦争寸前まで進んだ原因がアダマンチウムという金属。ウルヴァリンにも投与されていた宇宙由来の金属だったかと思うが、これとヴィブラニウムの違いがわからん。
で、個人的には映画よりもTVシリーズのほうが面白かった・・・