「新たなキャプテンの良いスタート」キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド kou-sukeさんの映画レビュー(感想・評価)
新たなキャプテンの良いスタート
本作を視聴した方なら分かると思うが、
・インクレディブル・ハルク
※ロス長官の素性が分かるもの
・アベンジャーズ エンドゲーム
※上記及びキャプテン・アメリカの引き継ぎ劇
・ファルコン&ウインターソルジャー(Disney+ドラマ)
・エターナルズ
を鑑賞していないと、魅力が半減してしまうだろう。
ただ、近年のMCUの中では特に面白く、こんなヒーロー映画を待ってたなぁ‥‥と思わせられる映画だった。
日本政府の描き方については、賛否や力関係の歪みを感じるが、そこはまぁ‥‥と言った感想でもある。
他国、特に米国の方は、日米外交の描き方について、どんな印象を持ったのか気になる所だ。
美しい空中戦や、質の高い肉弾戦など、全体的なアクションの質が高く、特に翼を使った戦闘シーンは見ていて熱くなった。
戦闘機のシーンとレッドハルク戦が特に良く、特にレッドハルクの「やっぱハルクって化物強いんだなぁ」って感じの戦闘は、これぞヒーローアクションの怪物って感じだし、やはり最後は対話で終わる所もサムCAって感じがして良い納め方だったと思う。
ドラマパートも、サムの責務への重圧、ロスの大統領としての苦悩、新資源の国家間協定の是非など、飽きの来ないパート作りである。
また、テンポがダレる事もなく、しっかりと物語が走っている印象もあり、好感の持てる映画だった。
特に、バッキーがサムに伝えた
「君は理想ではなく、目標になれる」
は、これからのキャプテン・アメリカ像を体現するような台詞。最高。
‥‥ただ、惜しいと感じたのは、やはりラストのCパート。
別アースについて言及し、匂わせる形のみに留まったのだが、
そこは今までのMCUのCパートのように、次の映画に直接的に繋がるシーンなりキャラなりが出て欲しかった。
例えば、
・サムが新しいアベンジャーズのメンバーを集めているシーンでシャンチーが出てくる。
・バッキーがチームアップの話を受けて、サンダーボルツの話が出てくる。
・別アースで出るであろう、ギャラクタスやドゥームがこちらのアースを覗いている。
‥‥などのシーンが見たかった気もする。
ただ、長らく停滞していたMCUの、新たなるスタートを感じさせてくれるような良い映画だった。