「ちっさッ!」キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド バソラプンテさんの映画レビュー(感想・評価)
ちっさッ!
マーベルというだけで無条件で星4はつけたくなるぐらいのファンです。
最近のポリコレまみれのシリーズに比べれば、今作はかなり良かったです。
ただ、なんというか、かつてのマーベルにあった「ドキドキワクワク感」が無いんですよ。
新しいキャプテンアメリカが、先代と違って、超人血清も打ってない凡人として頑張るって話なんですが、凡人なので当然できることも小さい。
ワカンダの超技術で人間相手に無双しますが、過去作のトンデモヒーローたちに比べたら、武力が小さい。
アイアンマンみたいに、途中で今週のビックリドッキリメカが出て、戦力強化されるのかと思いましたが、それもなく、特段技術的な成長もなし。
戦果も、戦闘機2機を撃墜したのが山場。ショボい。
一応悩める主人公ですが、「先代の後継者が俺でいいのか?」という超個人的な悩みで、それすら「お前だからいいんだ」と言われてあっさり解決。悩みまで小さい。
ヴィランも、やることが、催眠術で操ってのテロ行為。それもネタがすぐバレるレベル。
ニチアサの戦隊ヒーローモノの怪人かな?
テロの狙いも、世界大戦を引き起こして世界を滅亡させたいのかと思いきや、裏切られた相手に恥をかかせて、娘に嫌われて絶望させたいという理由。あまりにも小さい。
ライバルもアメリカ大統領になったけど、動機が「縁を切られた娘にカッコいいところを見せて仲直りしたい」から。小さい。
挙句に悪知恵巡らせてたら、ヴィランに裏切られてハメられる。ショボい。
怒りで赤ハルクになって暴走しても、壊したのはホワイトハウス半壊と車が少々。被害も小さい。
その暴走も、キャプテンの説得であっさり止まる。怒りも小さい。
ストーリーとしては結局、世界の危機一髪とかではなく、日本とアメリカの対立が防げただけ。被害も救いも小さい。
大統領の娘も、なぜか電話一本かけただけであっさり和解。和解した理由も判然としない。説得力も小さい。
今回はアベンジャー再結成の始まりの物語のようなんですが、なんともショボい始まりです。
これまでの壮大なストーリーや、ヴィランの遠大な計画、每作のビックリドッキリメカや、トンデモ能力などと比較してしまうと、あまりにもこぢんまりとしていて・・・。
まあ、エンドゲームまでのシリーズと比較せず単品の映画としてみれば、普通に良くできてました。
最近の数作と比較すれば、まだ昔の雰囲気に戻りつつある気がするので、続編への期待を込めて星3.5にしておきます。