声 姿なき犯罪者のレビュー・感想・評価
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やっぱ白タートルネックってパスみ強い
「この電話で今からお前の家族を騙しちゃうぞ! いいのか? いいのかー?」という新しい脅し方。電話ひとつで誰でもコロンと騙せるスキルは、もはや能力者の域でして。そして癇癪持ちの知的サイコパスなら、ビチビチ白タートルネックですよね。ベタだけど似合いすぎで素晴らしい。
相対するワイルド元刑事も含めて、この辺りの人物のディフォルメ、キャラクター化のバランスがとても良い訳です。シリアスに向ければ地味に、エンタメに向ければファンタジーに、となってしまう邦画界とは根本的にその辺が違う。
途中ちょっと『オレオレ詐欺グループの職場訪問』みたいになってましたが、飴と鞭によるモチベーション管理が行き届いてたり、会議は意外と普通だったり。日本でも朝礼してたオレオレ詐欺グループがニュースになりましたが、これはこれでシニカルで面白いです。「お仕事は楽しまないと!」とか「人を騙すには真実の裏付けが大事」とか、ためになったりもします。
『ザ・ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』のレオ様を彷彿とさせるキム・ムヨルが、終始素晴らしい。映画のぶっとい屋台骨。
便利なスーパーハッカーとか、唐突なエレベーターアクションとかもありますけど、そもそもシリアス一辺倒ではない懐の広さがあるので、映画を壊したりはしない。
啓蒙的側面もありながら、エンタメとしての気概も忘れない。「明日は、あなたの電話が鳴るかもしれませんよ……(キャーッ)」。みたいな。
メッチャ緊張感のある振込詐欺の韓国映画! 本年度ベスト!
出だしから緊張感のある音楽と展開で終始スクリーンに釘付け。
観賞後の疲労感が凄かった。
ある理由で警察官から建設現場で働く事になったソジュン。
マイホームの資金が振込詐欺で奪われ、建設会社も多額の金額を詐欺で奪われる展開。
奪われたお金を奪う為、ソジュンが振込詐欺の組織に潜入しお金を取り返すストーリー。
最近観た岡田准一さんと坂口健太郎さんの作品の様な展開(笑)
詐欺グループの下っ端から上に上がり詐欺グループのボスに会う感じ。
組織化された詐欺グループがハンパない(笑)
もはや組織化された大企業の様な感じ。
詐欺の脚本を考え、1グループ6人位に別れ役柄を決め電話による詐欺をする感じに圧倒(笑)
売上目標もあってもはや営業会社の様な感じ(笑)
目標達成でボーナスが支給されるので詐欺グループもやる気満々(笑)
アクションシーンもなかなか良い。
ソジュンが元警察官と言うこともあってなのか強い。
派手さは無いけど見応えがあった感じも良好。
ラストのオチも良かった。
犬が人間を食べるのか?
気になりました( ´∀`)
ランボーかよ、と思ってしまった
韓国の振り込め詐欺を扱ったサスペンス。日本同様、韓国でも振り込め詐欺がこんなに蔓延しているとは思わなかった。
主人公の妻が被害にあうところから始まるのだが、この手法が巧妙。工事現場で死亡事故が起き責任をとらされて逮捕されたというシナリオ。とても陳腐なのだが、夫と連絡がとれないので信憑性が増していく。この、夫と連絡がとれないという状況を作り出す電子機器の仕掛けがすごかった。
そして敵のアジトに潜入した後の詐欺のシナリオがさらにすごい。一流企業への就職内定と奨学金問題をうまくついた内容。犯罪の手法に感心するのもどうかと思うのだがとてもうまい詐欺手法だ。この詐欺を支えるのが、独自開発された携帯電話の通話システム。これがまたすごい技術なんだよ。
また、電話をかけるやつらのモチベーションの高さや演技力もすごかった。超意識が高いし、頭の回転も早かった。こいつら別の分野でがんばればそれなりの結果が残せたはずなのに、なんてことを思ってしまう。
それなりに面白かったのはたしか。でも、会社と自分の金を取り戻しにわざわざ中国まで単身乗り込んでいくところにリアルさが欠けてしまった。あ、でもあれか、振り込め詐欺版のランボーと思えばありか。
振り込め壺
エンタメで詐欺の実態を学ぶ
リアリティとエンターテイメントのバランスもよく、カタルシスをたっぷり感じることができる。
振り込め詐欺のアジトにそんな簡単に潜入できるのか? とか、熱気ムンムンの中で詐欺の電話をかけているのか? ツッコミどころはいっぱいあるが、物語が進んでいくにつれ、詐欺集団に対して、どんどん怒りのボルテージが高まっていく。
キム・ムヨルの悪役ぶりが徹底している。詐欺行為を楽しんでいる上に、詐欺トークが上手い。息をする様にウソをつき、詐欺クルーも被害者も自分の養分だと思っている。善良な心は母親の胎内に置いてきた生粋の悪人。それでいて知能指数が高いサイコパスだから、始末が悪い。
思い通りにならない時のキレ方が、めちゃくちゃエキセントリックで、「シーバルセッキ」を何度連呼したことか。
ハッカーのオネエちゃんもいいキャラしているんだよね。クビまで埋められてもへらず口をたたいて、何とか切り抜けようとする。
楽しんで、詐欺の実態を学ぶ。二つの味がする作品でございました。
声、のみの犯罪話だけれどアクションたっぷり。
振り込め詐欺の被害者の逆襲だが
車寸止めはお約束
建設現場で働く元刑事が嫁と上司が欺された大規模振り込め詐欺組織に潜入捜査する話。
現場で事故が起きて夫が逮捕された示談金と称して7000万ウォンやられた嫁が更に事故に遭う中で、目を掛けてくれていた所長が30億ウォンいかれて自殺したことで、当てにならない警察に変わり、自ら組織に乗り込むストーリー。
更に欺すならまだしも、わざわざ勝利宣言の電話を掛けてくるアッフォな犯人とか、政治家の息子をパクって退職させられるレジェンドとか、流石ですwな設定もありつつの展開ながら、末端から始まり支部、本部と遡り孤軍奮闘する姿がなかなかスリリング。
色々とやり過ぎ感はあったけれど、そこそこのアクションもあるし面白かった。
エピローグの件は…建設現場で働いた方が良いと思いますよ。
振り込め詐欺の被害者が詐欺組織に逆襲する物語です。変な描写もありますが面白いです。
卑劣極まりない犯罪に立ち向かうんだからこれで良し。
振り込め詐欺は日韓共通。
今年297本目(合計572本目/今月(2022年10月度)11本目)。
タイトルの通り、振り込め詐欺をテーマにしたものです。映画内でも示される通り、振り込め詐欺の被害者は自分を責める傾向があり、それが(積極的な)自死や「極端なひきこもり」を生むということで韓国国内ではひとつの関心ごとになっています。
映画のストーリー、それ自体は架空のお話だと思いますが、当然、「振り込め詐欺」自体は韓国でも起こりうる話で、文化圏的には日本韓国は隣国です。起こらないと考えるほうが不自然なくらいです。
まぁでも、あの映画はあくまでも「架空のお話です」の扱いですが、「台本」がどうだの(今日のだましの筋はこれで行くだの)といった話は日韓共通な気がします。
日本では実態がどうなっているかわかりませんが(映画内の一つの描き方も「架空のお話です」ということで、ひとつの描き方にすぎない)、まさか「国をまたいでかけてくる」「恐ろしく大規模で専門的な「教育」すらされている人が存在する」という描き方にはびっくりしました。韓国だと実際に(固有名詞などはかえてあるとして)あった事案なのでしょうか…?日本ではせいぜい、ボイスチェンジャー程度の類型ではなかったかな…と思います。
法律的に見ると結構ややこしく(日本と韓国は民法は似ます)、このように騙されて送金した場合の扱いは究極的には不当利得の話になるものの、不当利得を主張しても相手側がいないとどうしようもないのは確かだからです(だから、第三者詐欺による取り消しの主張(民法96条)など(ほかにも考えられます)も、理論的には可能だけど、主張したらお金が戻ってくるわけではない)。
もっとも映画内には「こんな詐欺にはひっかかっちゃいけませんよ」という例が結構多いので、「楽しみながら振り込み詐欺にひっかからないようにする」ような、ごく軽い意味での「学習映画」という観点も感じました。
評価に関しては下記のようにしました。
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(減点0.3/特異な事情)
このサイトでは「キャラクター予告&メッセージ映像」という動画の中で、「振り込め詐欺がかかってくる可能性があるから、鑑賞中はマナーモードにしてみましょう」という趣旨の注意書きがされます。要はどの映画でもそうですが、この映画に限っては「振り込め詐欺がかかってくる可能性があるから」というのは一つのポイントなはずです。
ただ、シネマート(心斎橋)さんではそれは流れず…(一般的な、例のポップコーンが頭の人が出てくるマナー編だけ、という程度)。ここは映画の趣旨としてそのような動画を用意してくださっているのに、それを活用していないのは、ちょっと残念に思いました。
もちろん、それとて単なるどうでもよい差異ですが、映画の「趣旨を考えると」、「携帯をマナーモードでみましょう」がどのバージョンで流れる、というのは「この映画では」大きなファクターを占めます。
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