とべない風船のレビュー・感想・評価
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泣いたー!
ガッカリした映画版コトーとは違う良作
離島を舞台に、リタイアした小林薫が演じる男性と島の人々。
漁港も船も当然のように出てきて、漁船で近くの島まで病人を運ぶシーンも。
コトー先生がいなくなった志木那島のようで、ガッカリ要素ばかりだった映画版コトーではなく、こちらこそがDr.コトーの完結版のようなイメージすらあります。
東出さんや三浦さん、浅田さんなどの静かな演技も素晴らしく、しみじみと見てよかったと思わせる一作でした。
ラストでオマージュ元のようにたくさんの風船を出してほしかった気もしますが、あくまで控えめになっているのがこの映画の良さでもあるのでしょう。
静か
自暴自棄な人達が殻を破って行く作品。 本年度ベスト!
三浦透子さん&東出昌大目当て。
ある理由で教師を辞め派遣社員で働くも契約解除となり父の住む瀬戸内海の小島で生活する凛子。
ある災害で妻と子を失い人との交流を避ける様になった言葉数が少ない漁師の憲二。
この二人を軸にしたストーリー。
あらすじも確認しないで鑑賞(笑)
憲二が出だしからかなり怪しい。
足を引きずって歩くのも不気味(笑)
憲二が少しずつ口を開いて行き、凛子との距離が少しづつ縮まる感じが良かった。
島の小学生達や漁師仲間との交流も微笑ましくも本作のポイント。
憲二の家にある黄色い風船。
その風船こそ憲二の心の呪縛を表現していた感じ。
本作のタイトルその物って感じ。
憲二の義理の父の辛さに同情。
気持ちの持って行く所が無い感じが悲しい。
途中途中で起こるハプニングが本作を引き締めていた感じ。
特にバーベキューの時の雨のシーン。東出昌大さんの演技に泣ける。
風船が空を飛ぶシーンで泣ける映画とは思いませんでした。
三浦透子さん。
いつも胸元の開いてる服を着ているのが気になりました( ´∀`)
幸せの黄色いハンカチならぬ…
忘れていくのが怖いんよ。
強がってみる
フェイスtoフェイスで【話し聞く】事によってほぐれていく
東出昌大の役者としての成長と三浦透子の相変わらずの名演、そして二人を支えるベテラン陣の好演により、“飛べない風船”だった二人が前に進み始める姿を爽やかに描いた好編。
人生に疲れたらまた再出発すればいい
人の暖かみを感じる映画でした。過去を振り返りがちで、一人で生きていくのが難しい。しかし、みんなで助け合い、支えながら生きていくと一人ではないということがわかります。瀬戸内海の小さな島で最低限のインフラも整っていないが、みんなで支え合って生きています。仕事で鬱によって離職、余命宣告された妻とその夫、妻子をなくした夫が集まった島です。しかし、暖かみでみんなが一つになります。一人で抱え込んでいたが、助け合いにより未来へ再出発することができました。人は自分には弱く、他人に対しては無限大な可能性を与えられる強い生き物と感じることができました。一人ではないということを実感できる映画でした。東出さんと三浦さんしかできない役を演じてくれて、シンプルな日常ストーリーに感動を与えてくれました。また劇場で二人の姿を見たいです。東出さんもサバイバル生活でプライベート再出発できたようです。
ザ・「ご当地映画」
東出昌大さんに三浦透子さんと、このキャスティングは観ておきたいとチェックしておりましたが、先行して上がっている評価がかなり高いようで、期待感マシマシで劇場鑑賞です。
感想ですが、、いわゆる「ご当地映画」クオリティーですね。正直、配信待ちでいいような気がします。(祝日午前回の新宿ピカデリーではイビキも聞こえてきました。)
名の通った俳優さんと、そうじゃない方々、子役などの演技のギャップが目立ってしまいややノイズになる感じは否めません。下手だというわけではないと思うんですね。もう少し演出が必要な気がします。
また、物語上の無理やりな設定もやはり「ご当地映画」にありがちで、凛子(三浦)の父(小林)に起きることに「物語上はタイミングいいけどね。(煮物の塩分抑えてね。)」や、ある登場人物の行方不明で見つかった場所について「あれ、(子供たちに訊けば)そこは誰しも最初に確認しない?」や、憲二(東出)の義父がずっと引っ掛かってることに「それそもそものきっかけはあなたです」とか、(子役の)咲が憲二宅の庭にあるものを見つける「あれ、今気づいたの(って、むしろ不自然)」などなど、枚挙にいとまがないですがむしろちょっと笑えます。
東出君、今回はあまり言葉を発しないキャラクターでしたが、いいバイブス出していたと思います。ご本人もいろいろあります(過去形に出来ない気がする)が役者としては「いい顔」になってきました。
また、何気に物語の展開役でもあるコメディリリーフとしての笠原秀幸さん、いい働きじゃないでしょうか。Good Job!
心の傷は克服するものではない
まさか東出昌大に泣かされてしまうとは。セリフが少ないのが功を奏したのか、一皮むけて背中で演じることができるようになったのかわからないが、三浦透子の自然な演技に呼応したかのように陰鬱な気を発する東出昌大が佇んでいる。
父が娘である凛子を出迎えているのに、凛子は初めて島を訪れたみたいなことを言う。「あれ、どうして」と違和感を感じるが、この違和感が物語への興味に変わっていく。
凛子と憲二それぞれの心に負った傷の深さには大小があるが、この2人が恋に落ちて再び進み始める、などという安直なストーリーではなく、ゆっくりと時間をかけて立ち直っていく様が描かれている。
時には傷が抉られるようなぶつかりあいもあるし、島の人との触れ合いで傷の痛みを忘れる時もある。心の傷は、消えることはない。克服することでもなく、忘れることでもない。傷を思い出として歩むことが、生きる道なのかもしれない。ラストの場面を見てそう感じた。
東出昌大様
さんざん失礼なことを書きましたが、貴殿の演技で感動したのは紛れもない事実です。これからの作品が楽しみです。これも、上から目線なようで、ごめんさい。
再生の時
家族を失った青年という役に今一番ぴったりのはまり役である東出君を起用したのがなんとも複雑ではあります。なんせ御本人は自業自得なので。
でもさすがに苦労を重ねたかいがあってか、彼の演技はなかなか良かった。「桐島」の頃の棒立ちに比べれば大した進歩だ。
ストーリーは人生に疲れた人間が瀬戸内海の島に来て、人々との交流を経て再生を遂げ、再び人生を歩みだすというよくあるお話。
愛する家族を失った者は、その愛が深ければ深いほどその悲しみからなかなか逃れられない。逃れるには時間と忘却が必要とされる。だが愛が強いから忘れることに罪悪感を感じてしまう。忘れたら家族を二度失うことになるからと。
しかし、悲しみの呪縛から脱却し、再び歩みだすには忘れることも必要だ。それは家族を忘れるのではなく悲しみを忘れるということ。
本作を観て、「さよならは別れの言葉ではなくて再び会うまでの遠い約束」という歌詞を思い出した。家族にさよならも告げれなかった憲二は風船を空に離して別れを告げる。そしていつか再会する時まで自身の人生を生きていこうと歩みだすのだった。
素晴らしかった
名古屋にて監督、俳優陣舞台挨拶を見てまいりました。 いらっしゃって...
名古屋にて監督、俳優陣舞台挨拶を見てまいりました。
いらっしゃっていない三浦透子さんの印象を聞くと、自然で
天然な方のようで、東出さんも映画のあと少しお話したら
”エゴイスト”のポスターに見入っておられ、”良かったですよ”
と言うとエゴイストの話と勘違いされ、”この映画?”と言っていて
しばらくして自分の出ている”とべない風船”と分かったようで
”ありがとうございます”とおっしゃっていて、自然な普通の人だと思いました。
映画は広島の近くの島を舞台に、主役のお二人も良いのですが、
共演者が豪華でストーリーもとてもよかったです。
出てくる一人一人の幸せを祈りたくなるように没入して見てしまいました。
地元の人が力を合わせてできた良い映画で、映画愛にあふれた監督のメッセージも
環境に配慮した風船を使っているところからも応援したい一作でした!
とても良い話、良い役者
優しい時間
鑑賞まえの舞台挨拶つきで鑑賞
普段は事前知識なしでみる方だが、舞台挨拶という形で事前に製作者からどんなことを伝えたいのか聞いた上で観るというのははじめて。
今目の前で見た演者が映画に出ていると言うのはどこか親近感もあり、また、人間関係や背景などがわかり、とても観やすい。
広島、瀬戸内にとてもこだわりのある作品、災害や、人々の葛藤を描いているということで、大体の話はわかるものの、それを上手く描けていた。
推していた多島美、島の雰囲気をみていると、何より島に住みたくなった。
俳優陣。
東出昌大は観るたびにいろんな役をしているなあ。
舞台挨拶では素直で明るい雰囲気が滲み出ていて、正反対の役柄ではあるが、これはこれでいい。漁師の顔ではないけれどそこまで気にはならなかった。
三浦透子は島外の人から、馴染んでいく姿をうまく演じていた。ぱっとみ少し距離の置きがちな印象の彼女にぴったりなキャスティングである。
そして、冒頭、島で出迎える小林薫は先週観たDr.コトーのまんまであった笑
気になったのは、場面と場面の転換や、間が不自然だったところ。
それぞれの場面はうまくできていたのに、急に切れていたり、間延びしていたりと、映画を観ているんだと現実に引き戻され、編集で苦労した形跡が感じられる。
終始、島の一部分だけで行われている印象もあり、島の魅力が伝わりづらいところもあったが、人に焦点を当てたドラマとしては、島の雰囲気もあり、優しい気持ちで自然に観ることができた。
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