地下室のヘンな穴のレビュー・感想・評価
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ごく日常のありふれた風景の中で非日常が起こる妙味
この映画から真っ先に思い出すのは『マルコヴィッチの穴』か。けれど、あんな風にエンタメ色豊かに味付けされた作品かといえば、微妙に違う。一軒家をどんどん下に降りていくと「時間が半日進み、身体が3日若返る」という事実の登場人物たちの受け止め方も意外と淡々としているし、ごく日常的な空気感の中でこれほど自然体に非日常を創出できるのは驚きであり発見でもある。こうして人生の進行方向、過ぎゆく速さが変わっていく姿は、いわば価値観にズレが生じて並走するのが困難になった夫婦のメタファーなのだろうか。もう少しストーリー的に噛みごたえのある「展開」が欲しかった気もするが、ラストの幕切れ感といい、その味わいは実に独特だ。思えば、我々も日々、映画館という薄暗い穴の中で、気づかぬうちに時間が過ぎ去り、心だけは若返ったり、あるいは気分的に2、3年歳とったりもするわけで・・・余白の中にいろんな思いを重ねられる作品ではある。
これは確かにヘンな映画
その一軒家の地下室には、さらに下に降りる穴があり、そこを通ると「時間が半日進んで肉体が3日分若返る」という。不動産業者から奇妙なセールスポイントを教わった中年夫婦は購入を決断。だがこの穴の存在により、穏やかで大きな不満もなさそうに見えた夫婦の関係が、次第に変化していく。
一見、SF作品のような印象を受ける設定ではある。実際、地下室からさらに降りるのに、穴から出ると2階の部屋にいるし、確かに時間も12時間進んでいる。時空をワープする穴なのは間違いないが、“3日若返る”という微妙さがひとつの肝になっている。
この穴のほかにもう一つ、夫が勤める会社の社長の身体に関してもSF的な要素がある(これには意外な形で日本も関係してくる)のだが、それぞれの成り立ちや仕組みについて具体的な説明を期待すると肩透かしを食らう。それらは映画内世界の中で、たまたま手に入った便利そうなもの、人生をより豊かにしてくれそうなものとして、理屈を超越して存在しているかのようだ。うまい話には裏がある、とはよく言うが、地下の穴や社長のあれはそんな“うまい話”のメタファーと解釈することも可能だろう。
フランス・ベルギー合作で、尺は74分。不条理な部分もあるが、人間の欲望や他者との関係性などを風刺するスタンスも確かにある。一般受けはしないだろうが、ヘンテコな映画を偏愛してやまないマニアックな層には喜ばれるかもしれない。
ヘンな穴とメイドインジャパンのヘンな物
地下の穴が女性の欲望で、日本製の変なモノが男性の欲望か。
日本の病院での手術の様子も滑稽だし、そもそも、あんなモノの発明が日本なのも可笑しい。
地下室の穴にとりつかれたマリーは結局精神病んでしまったし、社長もショートして結局はあんなことに。欲に取り憑かれると碌なことないね。
でも、若返るなら、私も入っちゃうかも。
地下室の穴を降りると12時間進んで3日若返るという設定はおもしろい...
地下室の穴を降りると12時間進んで3日若返るという設定はおもしろい。
ただ、内容はあほらしい。
電子ペ〇スって・・・・ww
若返るのは表面だけで中身はむしろ老けていくという現実は分かるが、体内にアリが大量発生するのはいったいどういう理屈だろう。
映画が面白いとは何なのか
短い映画なのに、妙に長く感じる。
この変な設定は、マルコヴィッチの穴を彷彿とさせるけど、あの綿密な脚本感は皆無。
なのに面白くないわけではない。変な映画。
なんなら、普通に進行してるパートより
モンタージュで進んでくとこの方が面白い気さえしながら鑑賞。
12時間が一瞬ですぎるけど3日分肉体は若返るってゆう設定はめちゃくちゃ絶妙だと思う。損得感が人それぞれな塩梅になってて自分ならどうするかなと考えても面白い。
映画の中ではきっと冷静になって計算したら主人公の妻が納得する若さになるには相当な時間が失われるのにエンドレス穴抜けしまくっていく。
老いによって美しさを失っていくことに対する恐怖に抗えなかった妻。
老いによって男らしさ、メンツ、女性を失うことを恐れて下半身を電子化した友人(めっちゃ笑った)。
今に満足してるから、変な穴にも、友人のメカ化にも動じない主人公。
主人公はいい人だしこうゆう考え憧れるけど、
映画を観ていてこの今に満足できる存在が、2人の暴走を加速させてるようにも感じて
なんだか、哲学的な思考にたどりついてしまったり、映画が面白いとは何なのかとか考えてしまって
ほんとうに変な映画だった。
オイッ‼どこの病院だw??
マイホームを手に入れた夫婦だが、その地下室には謎の穴が・・・。
不安を胸に、その穴を降りてみると・・・といった物語。
面白そう云々もそうだが、何より74分という尺に惹かれていざ鑑賞‼
地下の穴を降りると、
・さらに地下に降りて行ったハズなのに、家の2階の天井の穴から出て来る。
・時間が12時間進んでいる。
・しかし、見た目は「3日分」若返っている。
といったモノ。
タイトルやシチュエーションから、ホラーやらミステリーやらを想像して行ったら、これはコメディのようでドラマのようで・・・やっぱり結局ホラー?
さらに登場人物の皆さん、話をとにかくもったいぶるクセがあるようで、オチや核心までにやたらと時間がかかりじれったい。74分しかないんだぞ!?
さておき、どんどんと若返りたい妻と、そんな妻にうんざりな夫、色々と自由過ぎる友人の女性と、そのパートナーで、エレクトに悩むエレクトリックぺ○○を持つ男の4人を軸に物語が展開。
本筋じゃないが一番驚いたのは日本が絡んでいるということですねw
こんな所で名前が出るのは名誉というかなんというか。。爆発するなんて、まるで別の国みたいじゃないか(どことは言っていない)。
ちなみに一応調べてみましたが、どうやら我が国にそういうものは無いようですw
まぁ闇医者っぽいから検索しても出て来ないだけなのかもしれませんがw
大分話が逸れましたが、結局本作のメッセージってなんでしょうね?揺れる木々や川のせせらぎでアウトしていく感じ、欲におぼれず自然の流れを大事にしなさいよってとこでしょうか。
その他、謎のまま終わっていることも多いですね。メチャクチャ可愛かったですが、あの猫とか結局なんだったのかな?車も特に意味なし?
そして、12時間進むとのことだけど、夫側を軸に考えると、妻が穴に入ったら12時間妻は消え、時間になったら3日分若返った妻が2階の穴から出て来る…っていう理解で良いのかな?
更に更に、2021年設定とのことだが、何か世界観が全体的に古臭くなかった?80年代とかに見えた。
映像もザラついた感じなのは仕様だったのか?
シチュエーション的にはかなり面白そうなものになるかなと期待したんだけれども、結論から言って、映画館で観るほどの作品でもなかったかな。74分という尺は良かったですが、これもダイジェストの嵐のお蔭かw
そしてどうでも良いけど、ワタクシ的には逆に、3日分老けてしまうけれども、12時間前に戻れる穴とかの方が欲しいかな(笑)
設定の面白さだけがウリか
地下室にある穴をくぐると、半日時が進み体が3日若返るという設定が面白い。世にも奇妙な物語や藤子・F・不二雄の短編に出てきそう。しかも地下の穴をくぐったのに2階の上から降りてくるという空間の歪みまであるなんて(ここはあまりストーリーに関係はないけど)。
でも、話の展開としては微妙だった。社長の電子ペニスのくだりが、若さを追い求める人間の醜さを描くための要素だとしてもあまり必要性を感じない。いや、それなりに面白かった部分ともいえるのだけど。で、肝心の夫婦の問題。若返ろうと穴をくぐり続ける妻と、若返りには無頓着な夫。彼らがどのような感情を抱き、どのような揉め事が起こったのか。このあたりが全部ダイジェストのようにさらっと流されてしまった。そんな描き方ある?結末はある程度予想ができるものだったが、それでも、えー?これで終わるの?と感じてしまった。上映時間が短いのだから、登場する人たちの心の揺れをもう少し丁寧に描いてもよかったんじゃないか。
電子ペニスが開発されるくらいの技術力がある設定なのに、近未来の話ではなく、現代の話なんだな。いろいろと妙な映画だった。
"穴"に執着する女と"突起物"に執着する男。
地下室の穴をくぐると12時間進むが、肉体は3日分若返るという不思議な家を買った夫婦と自分のブツを改造した近所の男の話。
時間トリックを使った不思議な話が展開されるのかと思いきや、いつまでも男/女としての自分に執着する大人たちの話だった。若返ることに必死になり何度も穴を通るマリーと自分のブツを改造(?)した隣人ジェラールが多分対応されてて滑稽。しかもそれぞれ"穴"と"突起物"だし(笑)監督が嘲笑ってる顔が透けて見えた(笑)
あと旦那さんが全く穴に入ろうとしなかったの、若さに固執してないってのもあるかもしれないけど実は体の中にアリがいたの序盤で分かってたのかも?と思った。マリーが先に穴に入ろうとした時、皿落とした音が上から聞こえてきたから、あの時もしかしたら手切ってアリが出てきたんじゃないかな~~
ジェラールのブツの改造先という思わぬ所で日本が登場するんだが、海外の人から見たら日本はそういう卑猥なことやってそうな性進国でツラい(笑)病院(?)のスタッフは片言日本語の女の人とオペ中の服が浴衣なのリアリティ全くないのに、いかにもな担当医と"ペニス"の設計図だけ日本で本当にありそうなのほんとツラい(笑)
おまけに、「20時以降仕事しろって言うのか!?」って顧客にブチギレるアランに、20時以降なんて余裕だろ!?とキレたくなる感覚が日本人でツラい。
12時間すすむが3日若返る穴
なかなか、けっこう、面白かったです♪
74分というコンパクトな時間も高評価♪
笑いながら気楽に観れると思います。
電動○○○は笑った(笑)
しかも、日本に結びついてるという(笑)
最後は考察。
テーマはシンプル、なのにヘンテコ映画
若返りの魔法の話は古今東西色々ある。
この穴はちょっと戻りが少なくない?あれだけ若返るためには何回、何日かかってることやら。
それと同時並行の欲望丸出し社長の話のほうがめっちゃ笑える。何でもかんでも火を噴くのは、電気製品に対する根深い不信感でもあるのか?
分をわきまえず欲のままに生きるとロクなことないですね
タイトルを「地下室のヘンな穴」じゃなくて「社長の奇妙な電子ペ○ス」にした方が良いのでは?笑
簡単なあらすじとしては、ある夫婦が移り住んだ家の地下室に時間が12時間進む代わりに肉体が3日間若返る不思議な穴があって‥‥‥というお話。
最初に断っておきますが、タイトルにあるヘンな穴についての感想は一切語るつもりはありません。
それよりも、本筋とは全く関係ない電子ペ○スのエピソードがとにかく衝撃的で個人的にはツボにハマってしまいましたww
主人公の会社の社長が、実はペ○スを電子ペ○スに取り替えたんだってカミングアウトするシーンは本当にバカバカし過ぎて爆笑しちゃいました笑
取り替えたメリットはスマホで遠隔操作できるだけというアホらしさ笑
しかも、せっかく取り替えた電子ペ○スが故障してしまい製造元の日本に修理手術を受けに行くシーンなんか、これは一体何を見せられているんだろうって感じでした笑
とにかく電子ペ○スというウルトラしょうもないパワーワードを聞けただけでも、個人的にはこの映画を観る価値がありました。
大人のイソップ物語
自分の欲望を満たすことだけに必死になっている者は最後には思い通りには行かずに痛い目を見るという話を大人向けに作ったような映画。
電子◯◯◯の手術をした男の話を聞いて不快感をあらわにした女性が、同じように必死に若返りを試みるという皮肉はまあまあ面白いが、このテーマで1本の映画を作れるところがフランス映画の幅の広さなのかもしれない。
日本の美容整形医師にいがちなロン毛のちょい悪オヤジ風の医者には妙なリアリティがあって笑った。
旦那が見た目に寄らず唯一まともなのも少しだけ面白さがあったが、半日進んだ事のエピソードも見られず、全体にしょうもない下ネタが多く散りばめられている割にはどれも笑うには至らずでヘンテコリンな映画。
男児と女児向け玩具の制作手法みたい
不条理コメディで恐らく細かいところまで理解してないと笑いようもないのかな?
自分はよくわからなかった側
ネタ的に大人が一人で観るのを勧め、家族とかカップルで観るのはお勧めしない。
対比としては
機械化:見た目の若返り
VAPE:タバコ
ということだが、科学VS魔法みたいな?
ポケモンVSどうぶつの森みたいなことなのかな?
アート寄りの手法の作品は話がつまらないので好きになれない
穴好きな人には、まずお試しあれ(^^ゞ
よくまぁこんな内容で、「トップガン」に次ぐフランス映画No.1の大ヒットになったものだと感心しました。
新居の地下には12時間進んで3日若返る奇妙な穴があるという、パワーを持った穴によって人生が一変していく夫婦の世にも奇妙な物語を描いた本作。 監督は“フランスのスパイク・ジョーンズ”の異名をとるカンタン・デュピュー。意思を持つ殺人タイヤの『ラバー』、鹿革ジャケットに取りつかれた男の狂気『ディアスキン 鹿革の殺人鬼』などの異色作、怪作で知られる仏映画界でオンリーワンの鬼才です。最新作には同国の名だたる人気俳優が集結。中でも、主人公の上司を演じたブノワ・マジメルの怪演は見逃せません。かつて希代の美青年として一世を風靡したスター俳優が持ち前のイケメンぶりをかなぐり捨て男の滑稽さと悲哀を体現しています。
誰もがポカンとしてしまうほど、浮世離れした突飛な設定で驚きと笑いを呼び起こしながら、 人生や人間の普遍的な本質を巧みにあぶり出す独創性に満ち溢れた映像世界。そんなぶっ飛びすぎた設定に、皆さんはついていくことができるでしょうか。
物語は緑豊かな郊外に建つモダニズム風一軒家の下見に訪れた中年夫婦のアラン(アラン・シャバ)とマリー(レア・ドリュッケール)。購入すべきか迷う夫婦に怪しげな不動産業者がとっておきのセールスポイントを伝えるのです。地下室にぽっかり空いた“穴”に入ると「12時間進んで、3日若返る」というのです。夫婦は半信半疑でその新居に引っ越します。やがてこの穴はふたりの生活を一変させていくのでした。穴に入り浸って若返り、夢だったモデルになることを目指すマリー。穴に入っている間の一定時間は、出てこれないため夫のアランともすれ違うことに。
アランは自分をそっちのけで穴にはまるマリーに不満をいだきつつも、次第に情緒が不安定になっていく妻の健康が気になっていきます。そして穴の特殊な効果の乱用に疑問を持つようになっていくでした。
はたして、この不思議な穴がもたらすのは幸せか、それとも破滅か。人生が激変してしまった夫婦がたどる後戻り不可能な運命とは…。
まずこの作品の大きな問題は、摩訶不思議な穴という主題のネタを喰ってしまう余計なネタが、脈絡もなく投入されていることです。
具体的にいうと、転居祝いに招いたアランの勤務先の保険会社の社長ジェラール(ブノワ・マジメル)が酔った勢いで、秘密を告白。最近ペニスを日本製の電子ペニスに変えたというのです。電子ペニスはその後トラブルを起こし、ジェラールが日本で電子ペニスの修理のための手術を受けるところまで描きこんだものだから、本編中盤ですっかり本題の穴の話が霞んでしまったのです。
それにしても穴の顛末は強烈。そんなのアリか‼アリ得ないという強引なオチのつけ方で終わってしまいました。
穴好きな人には、まずお試しあれ(^^ゞ
ロバート・デ・ニーロのそっくりさん冴えなかったなぁ
フランス映画ってシュールなの多いけど、今日のはかなりチープでした😂
ロバート・デ・ニーロのそっくりさんも冴えなかったなぁ🙈
欲望だけ追い続けちゃだめ、と。
邦題が絶妙。なんか見たくさせる題名。確かに変な穴、のブラックユーモアな話なんだけど展開がちょっと中途半端かなー。終盤までの流れに対して結末へのなだれ込みの描写があまりに淡白な感じがする。半日進んで3日戻るって話はなかなか面白いけれど…。
だから何感が強い
2022年劇場鑑賞201本目。
不動産屋が中古の家のセールスポイントとしてあげたのが下に降りると半日後の世界にワープして、肉体が三日若返るという穴。どうして三日という単位が分かるかって説明ありましたっけ?一瞬ウトッとした時に説明あったのかな?誰かコメントで教えてもらえると嬉しいです。
まぁこの際原理とかはいいとして、これを利用する妻と今の時間を大切にする夫という感じです。これが割と序盤で描かれるのですが、ここから展開がないのですね。そう言ってしまえばもうこれ映画のあらすじの半分言っちゃってる気もしますが・・・。
後地下室のヘンな穴とは全く関係ない所で勝手に社長のヘンな棒のストーリーも進んでいきますが、それもう感覚とかないならつけてる意味なくない?
最後台詞なしでダイジェストが流れるのであらそうですか、という感想しか残りませんでした。
モヤモヤ
129本目。
うん?えっ?と考えてしまう。
考えるのを止めようと思っても、頭の中が抵抗するから、深くは止めとこうと思うけど、逆に登ると?、そっちが気になるし、当然そういう展開になってもと思うんだけど。
でもそれより、アレの話の方が面白く、電子のあれになって快感は得られるのとか、余計な事を考えてしまう。
そっちの方に目を向けさせ、深く考えさせない為の手段だったのか?
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