「よくあるRPGムービー」ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
よくあるRPGムービー
正直、自分はこのゲームは知らないし、日本ではそれほど有名ではないようだが、ロール・プレイングとして、世界的には有名なゲームの映画化。いろいろな怪物やドラゴンと人間が共存する、中世ヨーロッパの様な街並みのフォーゴン・レルムを舞台に、ダークな世界観を描いたアクション・ファンタジー。
レビューを見ると、そこそこの高評価だが、これまでも、こうした作品は多く作られてきている中で、個人的には本作が、それらの作品以上の特質すべきシーンは、あまりなかったように思う。むしろ、壮大なスケールという点では、『ロード・オブ・ザ・リング』には、二歩も三歩も後れを取っているし、モンスターの死闘という点では、『モンスター・ハンター』の方が、緊迫感のある迫力ある描写をしていた。
ストーリーの展開は、それほど複雑ではなく、仲間に裏切られ、自分の娘まで奪われた主人公・エドガンが、女戦士ボルガや魔法使いサイモン、姿を自由に変えられるドリック等と共に、裏切者のフォージから娘を奪還するお話。しかし、そのフォージの背後には、魔法を操り人々を支配しようとする悪玉のソフィーナが立ちはだかり、エドガン達と対峙していくという、子供でも楽しめる内容にはなっている。
また、ちょこちょこ笑いを取る様な、コメディ・タッチでウィットに富んだ会話が、散りばめられており、モンスター自体も、どこかユーモアのあるフォルムで、怖さというよりは、面白さを感じた。
そんな中でも、やはり出演者は豪華だ。主人公のエドガンには、『スター・トレック』のクリス・パインが演じている。また、女戦士ボルガには『バイオハザード』や『ワイルド・スビート』でもお馴染みのアクション女優・ミッシェル・ロドリゲスが務め、味方の魔法使いサイモンには、大作でチョコチョコ脇役を務めているジェスティス・スミスが演じている。そして、フォージ役には、なんと『ノッティングヒルの恋人』で、当時の女性を虜にしたヒュー・グラントが、情けない裏切者の役を演じていた。