「根拠のない区分と支配と差別の果て」スモール・カントリー Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
根拠のない区分と支配と差別の果て
ルワンダ紛争~ブルンジ内戦下、ブルンジ共和国の外国人居住区でフランス人の父親とルワンダ人でツチ族の母親と妹と暮らす少年の話。
時折激しい口論をする両親のもと暮らしていた家族だけど、母親が別記することになると共にルワンダの情勢が激化していき…。
ルワンダ紛争や虐殺は知っていたけれど、隣国にも及んでいたのは知りませんでした。
金持ちのボンボンではあるものの悪ガキ5人組の1人として仲間と楽しくやっていたけれど、
子供たちの中でも何が違うのかも解りもせずフツ族だツチ族だとケンカが始まったりと、こんなもの植え付けられた頭でっかちなアイデンティティとしか思えない。
自分さえ、自分達さえ良ければの極みなんだよね…。
日本人の自分には民族どころか部族の違いなんて実感として理解するのは難しいのだろうし、外から何を言っても所詮は他人事なんだろうけれど、助けてくれないフランスや世界にモンクを言うのはお門違いだでそんなんだからという思いや、こんなヤツらいっそのこと勝手にやって燃え尽きたちゃった方が良いのではなんて考えが正直過る。
母親の変化も、それはそれでわかるところもあったけれどちょっとしっくり来なかったし、自分の仲間は自分の身内だけは大丈夫という根拠のない甘い考えがあったのかなという印象も…ドライ過ぎですかね?
人ごとだから愚かだと簡単に思えるのかも知れないけれど、世界では寧ろ日本人的思想がマイノリティなんだよな…とあらためて考えさせられた。
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