MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのレビュー・感想・評価
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暗い月曜日
今となっては日本を代表する超大企業の会長に納まっている方も
二十数年前は一介の部長職だったわけで、
ご当人と酒の席で話している時に
週休三日になったら何曜日を休むか、との話題になり
多くの人が「水曜」「金曜」と答える中、
ご当人は「月曜」と答えていたのが印象的。
それが「最も得した気になる」とのことだが、
仕事を楽しそうにこなし、卓越した実績を上げて来た人間でも
そんな思いがあるのかと、意外に感じた記憶。
まぁ〔憂鬱な月曜日〕との楽曲や
「サザエさん症候群」なる言葉もあるくらいだし。
本作は手垢の付いた{タイムループ}ものでも、
調理の仕方でまだまだ面白い一本が造れるとの可能性を提示した
{ワンシチュエーション・コメディ}の秀作。
83分の短尺ながら、そこで描かれる内容の密度は濃い。
そもそも「タイムループ」の渦中に居る人間が
どうしてそれに気づくのかは、かなり重要な命題。
漫然と日々を過ごしている人間であればとりわけ。
ましてや今回の舞台は、
土曜日も日曜も無いほど業務に忙殺されている下請け制作会社。
事務所に泊まるなどは日常茶飯事で、
一週間のメリハリを感じられぬ日々を社員たちは過ごしている。
そんな中、最も早く「タイムループ」に気付いたのが、
そこから一番離れた業務の人間との設定は示唆的。
「このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」との副題にあるように、
気付いた人間は周囲を少しずつオルグしながら
「気付き」を敷衍して行くのだが、
そこで行われる「企業あるある」なサラリーマンのヒエラルキーを揶揄した表現や、
いかにもクリエィティブな集団らしい、
PPを使用したプレゼン形式の手法には大笑い。
代理店と制作会社、下請け・二次請けとの関係性も
皮肉に描きながら、とは言え実態を知っている側は
身につまされつつも爆笑をしてしまう。
一人の男の妄念が、
全世界的に同じ一週間をとめどなく繰り返させるループを作り出す
負のエネルギーの恐ろしさ(笑)。
とは言え、そこはかとないペーソスさも漂う終幕にはほっこり。
怖気をふるうと共に、
後悔の無い日々を過ごすことの重要性にも
改めて気づかせてくれる。
主役を演じた『円井わん』は勿論、
物語の鍵となる部長役の『マキタスポーツ』が激しく嵌り役。
いるよねぇ、業界にはこういった風体でノリの人が。
サクサク進んで気持ちいい(中の人はそうでもないけど)
2022年劇場鑑賞249本目。
日本らしいタイムリープもの。ハリウッドでこういう映画が作られたら大体殺されちゃうんですが(今やってる邦画のカラダ探しもそうですけどね)、そういうことは一切ないので怖がりの方も安心。でもループが一週間単位で、しかもその間無駄になるのを分かりつつ仕事をしないといけない面倒くささが独特です。
そこらへんが終盤の選択につながるわけですが。
もう何十回も繰り返されている世界を普通の映画ならダイジェトとかでも何回も映すのでその間退屈になりがちですが、そういう苦労部分はばっさりカットしてくれているので話が早くてすみました。
めちゃくちゃ面白いというわけでもないのですが結構楽しんで観られました。パンフレットないので☆0.5減。
タイムループも悪くない
たとえ結果が望んだものでなくても、まわりに感謝してチャレンジして成し遂げれば、人生に悔いはない。
低予算なんだろうけど、安っぽくない。
良いアイディアに手間暇かけて、有名でなくても良い俳優さんたちにしっかりした演出でこんなに面白い作品ができるんだ。
音楽も良かった。
センスがいいんだろうな。
笑って泣いて、大切なことに気づかせてくれる。
映画っていいな。
マキタスポーツの他は馴染みのない俳優さんばかりだったけど、マキタスポーツも含めてこれからもっともっと活躍するだろうな。みんな地味ながらでしゃばらず良かった。
マキタスポーツの「合点承知の助」に泣いてしまった。
職場がこんなに良くなるならタイムループも悪くない。
期待し過ぎてました‥
若者から気付いてしまったのだ
胸熱なタイムループ系の作品! 本年度ベスト!!
82分の上映時間がメッチャ濃かった!
前情報は、ある会社で1週間の無限ループしている原因の部長を説得させ、そこから抜け出そうとするストーリー。
って事くらい。
オープニングのタイトルバックからいきなり笑える!
高評価な作品だったけど途中まではその意味が解らず(笑)
でも終ってみればメッチャ面白かった!
ある広告代理店で月曜からの一週間が無限ループしている設定。
社員が無限ループしている事に気付き原因を究明。
その原因と思われる部長を説得させて無限ループから抜け出そうとするストーリー。
無限ループに気づいた社員が周囲の社員を徐々に気付かせ、最終的に原因となる部長を説得させる展開。
部長へのプレゼンがメッチャ面白い!
広告代理の仕事をしながらの一週間の無限ループ。
当然、過去の経験から仕事の質や効率が向上(笑)
無限ループを解らせる方法が予言者みたいでメッチャ面白い!
コメディー系かと思いきや胸熱な展開に引き込まれる。
男のロマンって感じ。
そのロマンを達成させる為、社員の団結する感じが胸熱(笑)
仕事よりロマンを優先させるので、そのしわ寄せをカバーするシーンも良かった!
主役の円井わんさん。
ご存知無かったけど良い女優さん。
部長役のマキタスポーツさんも良いなぁ。
月曜の朝、目覚める場所が会社。
どんだけブラックな会社なんだろ( ´∀`)
すごくいいものを観た。
あまたあるタイムループものとは少し違う。
鳩のサイン
最高に面白いタイムループの傑作!
メタ視線でのタイムループものは斬新
おい、誰だ!こんなこと考えるヤツは!最高じゃないか!
マキタスポーツがいい味出してる秀作
広告代理店を舞台に、1週間を繰り返すタイムループに嵌った社員たちが、そこから抜け出すまでを描くコメディでした。SFと言えばSFですが、どこにでもありそうなオフィスを舞台にしていることや、登場人物がいずれもごく普通の人であることなどから、あたかも観客である自分もそのオフィスの一員であるかのうように没入出来るところが非常に良かったと思います。また、登場人物のキャラクターの描かれ方が丁寧かつ際立っていて、あたかも旧知の人であるかのように思えてくるところも感情移入出来た要因ではなかったかと思います。さらに、広告代理店の仕事の中身にスポットを当てている「お仕事物」の一面もあり、作品に奥行きを与えていた点も評価出来るところでした。
主演は円井わんでしたが、部長役のマキタスポーツが相変わらずいい味を出していました。まさに助演男優賞を差し上げたくなるくらい。以前新宿末広亭の寄席にマキタスポーツが登場し、ギター漫談を聴いたことがありましたが、コメディアンとしても俳優としても、改めて唯一無二の素晴らしい才能の持ち主だと思わされました。
日本のサラリーマン社会を笑い飛ばす快作
同じような日々を繰り返しているような職場が、本当にタイムループしているという着想が、まず、秀逸。
よくあるタイムループものでは、そのことに気付くのは、ごく限られた登場人物だけだが、この映画では、それを皆に知らせようとするところが斬新だし、しかも、日本の会社組織の慣例にのっとって、部下から上司へ上申する流れで、それを行っていくというのも傑作である。
極め付きは、部長へのプレゼンテーションで、上司を説得する方法として、サラリーマンなら、誰でも共感を覚えてしまうのではないだろうか?
そこから、「夢」と「仲間」のどちらを取るかといった話になっていくのだが、部長の「夢」と主人公の「夢」が交差する展開に胸が熱くなるのは、演じる役者が魅力的であるからだろう。
ただし、タイムループの原因には、今一つ納得がいかないし、主人公が転職を目指していた職場の描写も、「そうじゃなかったら、別の決断をしたのか?」とも思えるので、蛇足だったように思う。
タイムループの原因は、呪いの数珠のままにして、そこから脱出するために力を合わせる中で、仲間の大切さに気付いていくという話だけで十分だったのではないだろうか・・・
誰かに鳩のポーズをしたくなる
タイムリープとタイムループ、そしてタイムトラベル。いずれも時間に関係するが似て非なるもの。本作はタイムループもの。タイムループに誰が気づき、何が原因で、繰り返す時間からいかに抜け出すのかがポイント。
本作も基本構造は同じ。上司に上申していくながれが会社っぽくて面白い。ポイントはやはり鳩のポーズだろう。あれは本当に秀逸の演出だ。鳩の衝突で同じ1週間の始まりを説明できるのもすごい。
ゾンビ映画ではありがちな展開だが、ゾンビ映画に詳しい人間が出てくるゾンビの特性や弱点を解説したりする。本作でも映画好きの社員がタイムループのことを語るシーンが楽しかった。
これだけのチームでタイムループから抜け出そうとする脚本がそもそも新鮮。タイムループであることを利用した様々な仕掛けが仕込まれていて終始楽しむことができた。部長へのプレゼンシーンが一番のお気に入りだ。
本作を観ると、タイムループものでもまだまだ面白い映画は作れそうな気がしてくるから不思議。もっと多くの人に知ってもらい、そして楽しんでもらいたい映画だ。
社長にプレゼンするところがピークであとは蛇足展開
タイムループを会社員の”月曜日が憂鬱”というあるあるに設定したのはすごく上手いアイデアだなぁと関心したし、観に行きたくはなったんですが、ちょっとウーン?な映画でした。
これも会社員あるあるですが、上申制度で順番に上司→上司→上司とタイムリープしていることを気付かせて、ついに社長に到達。
またなんどもプレゼンしてタイムリープしていることを社長に気付かせる、ところがピークであとはずっと蛇足展開ですね。
上申制度も上司を口説くのは同じことの繰り返しなんでだるい展開が続くんですが、タイムリープものはまず設定を説明したり伏線をまく一週目が冗長なのは仕方ないことなので、これから面白くなるんだろうとガマンはできました。
それで、グリーンブレスレットの呪いはまぁ良しとして、マンガ家になりたい夢を諦めきれないが原因だったとしたら、それはもう”月曜日が憂鬱”というお題目からは逸脱しているというか。
ブレスレットの呪いだと早く終わってしまうのでもう一展開ほしいのは当たり前なんですが、そこからマンガ家の夢はやっぱり別の話というか、別の話をムリヤリくっつけてショートしている脚本の粗を誤魔化しましたね。
子供の頃の夢を叶える話と会社員の仕事の話は別物です。
カメラと編集がうまくてテンポがいいから尚更脚本の不自然さを誤魔化せてしまっているんですが、この映画を面白いと思っている人はリテラシーが低い人でしょう。
本編内で引用されていましたが、恋はデジャブとAll You Need Is Killとハッピーデスデイをちゃんと観ていたら、タイムループものとして数段下であることが分かるはずです。
関係ないですけど、タイムリープもので恋はデジャブを言っておけば通みたいに思っているヤツが嫌いです。あれは古典として名作であることは間違いないですが、それ以降に作られたタイムリープものでちゃんと大ヒットした映画は恋はデジャブよりももっと高みにいってますからね。
恋はデジャブだけを持ち上げて、他のタイムリープものを腐さないでほしいです。
そのレベルにも無い映画なのに。
別の話をくっつけている問題の他にも、タイムリープしている原因が社長にあると初期から断定しているのが超ご都合だし、映画の中の世界がまったく閉じていません。
会社の外には出られるし、1週間という時間単位が長いし、家に帰って寝ている時間もあるでしょう。
それなのに、なぜ会社の中にタイムリープしている原因があると思うのか?
それが社長だと思うのか?
その辺が超ムリヤリにご都合でやってしまっているので、話に入っていけませんでした。
ピークといっても、それは出演者のコメディアンヌとしての才能で笑わされてしまっただけで、はっきり言うとすごいウソっぽくてリアリティの無い脚本です。
鳩のハンドサインで机バン!されると他の人もタイムリープに気付く、っていうのがすごいウソがあります。フィクションでもそんなご都合は許されません。
というか、それを家に帰ったときに家族や恋人にすれば、ストーリーがそっちに展開するはずだし、それをしないであくまで会社の中だけで展開させているのがもうダメダメなんです。
恋はデジャブとかAll You Need Is Killは時間と場所を限定させる理由がちゃんとありました。
タイムリープのルールから逸脱しないように、脚本の中でちゃんともっともな理由付けをして世界が拡がりすぎないような制限をかけているんです。
この作品にはそれが無い。だから、逸脱していくのが自然なのに、なぜかご都合で会社の中だけで話が展開していくんです。
そのために登場人物の言動や行動原理がちょっとずつウソになって、こっちはどんどん白けていきます。
あと、引き抜きしようとしている別会社の人たちの記号的な性格の悪さ。
キャラクターとしての薄っペらさ。
可愛くない女性社員に「やっぱりこの会社が好き」と言わせる結末ありきで登場人物を作っているから薄っぺらくなりますよね。
TAKEC?というユニット?がストーリーを考えたことになっていて、監督とあともう1人が脚本でクレジットされていて、それ以外にも脚本協力で10人以上の人の名前が並んでいて。
その誰も知らない人なんですが、まぁそれだけのマンパワーで脚本作ろうとしても超えるべきハードルを越えられてなかったですね。
人海戦術で面白い脚本になるなら苦労しないです。
1人でいいから面白い脚本を書ける人を連れてこないと。
偏差値45ぐらいの人が大勢いても、偏差値75の問題は一生解けませんよ。
あと、本編の内容とは関係無いですけど口コミで大ヒットさせようという宣伝手法が気持ち悪いです。
面白かったら各人が勝手に面白いと言うでしょう。
それを観客にSNSで何かさせようさせようとしている宣伝が鬱陶しいと感じました。
宣伝が気持ち悪いと思う映画はだいたい配給宣伝がPARCOです。
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