MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのレビュー・感想・評価
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お金をかけ(られ)なくてもアイデアと脚本で面白い映画は出来るというお手本ですね
ほぼオフィスの一室内だけでお話が進むワンシチュエーションコメディで、いかにも低予算作品なので「カメラを止めるな!」を思い出した方も多いはず。
なぜかタイムループもの、タイムトラベルものって好きなんですよね。洋画では『アバウト・タイム 愛おしい時間について』など数多く良作がありますし、邦画では『サマータイムマシン・ブルース』なんてすっごく面白かったですよね。
今作は本当にしつこい位に(笑)オフィスの日常が繰り返されるのですが、その度に少しずつ業務改善がされていくところや、タイムループに気づいた社員が一つ上の上司を順々に説得していく様などいろいろお仕事風刺が効いていて社会人の方なら(わかるわかる!)とニンマリされたのでは?特にパワーポイントでプレゼンするところね、とても良く出来たパワポ資料でした!!
マキタスポーツさんがやっぱりイイですねぇ。最初は単なる業界ノリの軽い上司と思っていましたが、実は部下思いの熱いお人で…。
日本の会社の縦社会システムを揶揄していたり、下請け弱小会社(映画では広告代理店ですが)の悲惨な労働状況を描いていたり、皮肉もありつつのお仕事コメディの佳作。
タイムループものが好きなので少しオマケの4点です。
この作品、是非舞台化してほしいなぁ。
低予算作品だがなかなか含蓄があった
小さな広告代理店に勤める吉川は、大手広告代理店への転職を目指し、時には会社に泊まり込んだりと多忙な生活を送っていた。10月25日・月曜日の朝、後輩2人から、自分たちが同じ1週間を何度も繰り返している、と知らされた。他の社員たちもタイムループに気づいていくが、脱出の鍵を握る永久部長だけが、いつまで経っても気づかない。部長に気づかせてタイムループから抜け出そうといろいろやってみる社員たちだが・・・てな話。
ほぼオフィス1部屋の中だけで起こる、あまり有名俳優も出ていない低予算作品だが、なかなか面白かった。
特に吉川役の円井わんの表情が良かった。
森山さんがドランクドラゴンの塚地に似てるな、とか、平さんが中島歩に似てるな、など、勝手に有名俳優に置き換えて楽しめた。
劇中漫画もなかなか含蓄があった。
【”先輩、鳩っす!”タイムループを繰り返す中で、成長、絆を育んでいく広告代理店の人達の姿に、クスリと笑い、時に沁みたり・・。仕事のマンネリ感を斬新な視点で描いた作品。部長の漫画、読みたいなあ。】
ー 小さな広告代理店に勤める吉井(円井わん)は、ボーイフレンドとのデートも出来ずに仕事三昧の毎日を送っている。クライアントからの無理な要望の応えるべく、土日返上で働く日々。
だが、ある日、後輩男性二人から”同じ一週間を繰り返しています!”と、告げられて・・。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・サラリーマンであれば、月曜の朝は憂鬱である。所謂”ブルーマンデー”である。それが、土日も働いて、又月曜日となれば・・。
”皆さん、何日連続で働いているんですか!”
・そんな中、吉井は後輩男性社員の遠藤と村田から、”同じ一週間を繰り返しています!”と告げられ、オフィスの窓から見える人々の行動を言い当てて行く彼らの言葉に、愕然とする。
ー そこから、彼らはディスコミュニケーション状態だった、先輩社員の森山と、平に毎朝オフィスのガラスにぶつかる鳩に気付かせるため“鳩っす”と、鳩サブレのようなポーズを取り、自分達がタイムループに陥っている事に気付かせようと、やっきになる過程が面白い。-
・そして、遠藤と村田は怪しげな雑誌を取り出し、”永久部長(マキタスポーツ)の手首に付けているストーンが、原因です!”と言い、一番先輩の平から部長にお伺いを立てて貰う。
ー この辺りも、最近は改善されているが、仕事あるあるの、一々上司の許可を得ないとイケナイ日本の仕事の仕方を揶揄している気がする。可笑しいなあ・・。-
・で、漸く厳かにビルの屋上で、部長自らストーンを叩き割って貰うが、何故かタイムループは続く・・。
だが、ここで今まで地味だった事務のおばさんが実は、タイムループに真っ先に気付いており、何度も社員たちに訴えていたが、無視されていた事や、漫画好きの部長が心残りにしている投稿出来なかった書きかけの漫画が切っ掛けである事を、訴える。
ー 同じオフィスで働きながら、働く仲間には無関心だった、吉井を始めとする社員たちの姿が浮き彫りに・・。-
・そして、吉井以外は、部長の未完成漫画を完成させ、投稿させるべく結束して漫画製作に没入。だが、吉井だけが無理を言って来るが憧れの木本がいる製作会社への転職を目指していて、その中に入って行こうとしない。
ー で、偶々吉井が、無理を言って来る言葉だけはお姉気味の崎野(池田良:名バイプレイヤーである。)の所に行った際に、木本(しゅはまはるみ)と会うが、彼女の冷酷な態度に一気に熱が冷める。普通、社外の人の前で部下を馬鹿にしたような事は言わないよなあ・・。-
<漸く、自分の愚かさ、傲慢さ、一緒に仕事をする仲間への配慮の無さに気付いた吉井は、皆と一緒に部長の漫画を完成させる。
今作は、タイムループをキーとしながら、社会人あるあるを面白く、時にジーンとするシーンを交えて描いた作品である。
崎野から納期が遅いと吉井に抗議の電話が入った時の、マキタスポーツ演じる永久部長が吉井に代わって電話対応するシーンは、
”大事な時にはキッチリ自ら対応する、部下想いの良き部長ではないか!”と思ってしまったぞ。
それにしても、部長の漫画、深くて面白そうだったなあ・・。
読んで見たいと思ったのは、私だけであろうか?>
<2022年12月25日 刈谷日劇にて鑑賞>
良質なコメディ映画
50歳になんかなりたくな〜い、時よ!止まれ〜
小粒でピリッとセンス良し
MONDAY MONDAY MONDAY…でMONDAYS
人に誘われ一緒に鑑賞。
この映画がやってることを全く知らなかったがあらすじからして面白いし、映画も物凄く面白かった。
ワンシーンだけだが、しゅはまはるみが出ていて「カメラを止めるな」のようなノリも全体的にあった気がする。
タイムループというと難しく混乱しがちだがこの映画は至って単純明快。何も考えずに観られて、しかも面白い。この作品を教えてくれたことに感謝したい。
個人的には部長が絡むやり取りは最高だった。
単館での上映だが話題になれば上映館数も増えるだろう。そうなったときには周囲の人にオススメしたい。
タイトルのマンデイズも納得。
※主役が広瀬すず?塚地武雅が出てる?と思ったが写真のアングルと似ているだけだった。
まあまあ面白いけど、映画館で見るほどの作品では・・・、って作品だった
タイムリープ✕ビジネスマン讃歌、退屈を壊すのは日常の延長線
くぅ〜…まだ大学生なのが悔しい。社会人3年目、仕事にマンネリを覚えた頃に初めて観たら全然違う受け取り方をしてそう。もっと面白く観れそう。ってくらい、この繰り返しを洒落っ気たっぷりに描く。ズルいよこれ、面白いもん。
「24時間戦えますか」なんて言った時代もあったそう。CMを大学で少し研究した頃、文献に出てきたし流行語になったことも知っている。嫌な時代だ。まあ随分と働きやすく、生きやすくなった現代ではあるが、働くことの根本は変わっていないとは思う。それをまさか『14歳の栞』のCHOCOLATEが作るとはねぇ…。ビックリよ。笑
一見すると、王道を踏襲したタイムリープ物とも取れる。ただ、ビジネスをフィールドにされるだけで一癖も二癖も出てくる。タイトルにもある通り、上司に気づかせないと終わらない。どうしたら気づいてもらえるのか。悪戦苦闘しながらもビジネスマンらしく道筋を立て、乗り越えようと錯誤する。そのリフレインが冗長になりそうだが、そこを上手く乗りこなしながら進めるから飽きない。そして、仮説が壊れた時、この作品の側面であるビジネスが機能する。
主演は円井わんさん。CMに出れば何かと話題になる彼女だが、やっぱり程々に出るサッパリ感が凄く良い。時にふてぶてしく、時に一憂しながら繰り返す日々を過ごす様につい応援したくなる。マキタスポーツさんのいそうな感じだったり、皆個性。その個性が入り交じることで、社会人らしさが一段と香る。
1人で出来ることは限られているのかもしれない。カリスマも全てを巧みに作っている訳ではない。その個性がきっと活かせる場所、共に活かしたいと思えるような場所ならば、ふと繰り返す日々に足を止めてみると感じることがあるのだと思った。
タイムリープしてることに気づくのって、案外難しいんですね。
大人の青春映画(by主演女優さん) たしかに。
暁美ほむらに見せたい映画
小さな広告代理店で徹夜仕事をする主人公のOL吉川たちは「味噌汁専用の炭酸タブレット」のプレゼン準備が終わらない。徹夜明けの月曜の朝、納品まで1週間、、、、今週もまた「最悪の1週間」を送り、デスクの上で力尽き、目が覚めると、また1週間を繰り返す。
プロットは単純なループものなのですが、脚本がよくできて、テンポがよく、主人公の感情の動きがストリートに伝わるので、飽きないです。
もう少し尺があれば、後半の部長パートに至る伏線を前半に置いてみたかったですね。見逃していただけかも、ですが、例えば、、、。
部長と木本社長が同級生ってオチも、主人公に「本当に転職するのか?」と聞くくだりで「実は、、、、」って言いかけておく、とか。聖子ちゃんが部長が漫画家志望だったことを知っているのは、聖子ちゃんと部長が金曜日に一緒に帰るシーンも、実は何かの伏線の残滓かも。
まあ、つくづく思うのが「暁美ほむらはこの作品を見ろ!」ですね。魔法少女まどか⭐︎マギカもタイムループものじゃないですか。で、ほむらは何度も失敗して、最後は全く救えないエンディングをむかえてしまう。あれは、ほむらがちゃんとマミさん、さやか達と協力関係を築けなかったことに最大の原因があると思います。
本作でも聖子ちゃんは「ほむら」なんですよ。誰にも信じてもらえず、ループを抜ける手段がわかっていながら70回もループしていたんです。まあ別の見方をすれば、聖子ちゃんはみんながループに気づくまで観測し続ける「長門有希」でもあるのですがね。
ほむらに足りなかったのは、魔法少女としての能力ではなく、報連相や上申制度といった社会人としての常識だったんだ、と。そりゃ〜、病気がちの中学女子じゃ無理だったよな〜、と妙に納得してしまいました。
時間よ止まれ
“ほぼ”ワンシチュエーションドラマながら、スリリングで飽きさせない秀逸さが光る。地方テレビ局で熱意のある人が作ったドラマのような、親近感の湧く作品でした。
ふとおもったのですが、私がワンシチュエーション物を気にいるのは、欽ちゃんやらドリフやらで、子供の頃に刷り込まれたからでは無いだろうか。パターン耐性が強いのも、おばあちゃんと観ていた水戸黄門とか銭形平次に端を発するのかもしれない。
それはさておき、久しぶりに見ていて楽しい映画でした。低予算らしいのですが、それを感じさせない丁寧な作りが好感持てます。脚本もそうですが、音楽や映像もピッタリハマっていて、エンドロールも最後までしっかり見たくなりました。オマケ映像も気が利いていて、伏線の回収ぶりに余念が無い。ある意味サスペンスドラマよりスリリング。そこに人間ドラマが交錯して、彩りを添えます。
永遠の1週間が手に入ったら、スキルや知識は得放題だし、失敗のリセットもし放題。歳も取らないし、ある意味天国では?
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