MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのレビュー・感想・評価
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意外と重いストーリー
この手のタイムループ系ストーリーとしては、「サマータイムマシーンブルース」、「ドロステのはてで僕ら」、「リバー、流れないでよ」等の名作で有名な老舗のヨーロッパ企画が先駆者なので、この作品もその亜流かなという印象ですが、作風はかなり違っていて、ストーリー自体はかなり重く、カラッと笑い飛ばす事は出来ませんでした。
予告編を見る限り、軽いノリでハチャメチャなスラップスティックコメディかと思っていたのですが、前半と後半では大きくトーンが変わり、終盤は結構真面目で重い展開になり、ちょっと気が滅入って来ました。
個人的には、この手のパターンは、ヨーロッパ企画の様に、アイデア先行でもいいから、カラッと楽しめクスッと笑える程度のタッチの方が良い気がしました。
感動要素を混ぜ込もうとして、途中から人物描写を盛り込み始めた事で重い展開になってしまったのは残念な気がします。
また、中小規模の下請広告代理店が置かれている実情もリアルに描写されていて、それはそれでいたたまれない気分になりました。
とんでもない状況に追い込まれて、登場人物が振り回される様子を見るのは面白いのですが、クスッと笑わせたかったのか、感動させたかったのかの焦点が曖昧になっている気がしました。
チャラい作風のまま、アイデア先行で、そのままむりやり強引に突っ走ってもらった方がスカッと観られたと思います。
良性メタ
面白い映画をつくろうという動機があるならカメ止めや「MONDAYSこのタイムループ上司に気づかせないと終わらない」のようなのがもっとあってもいい気がするが、こういう映画はあまりないような気がするのはなぜなんだろうか。こういう──というとばくぜんとした定義になってしまうが低予算でアイデアをこねて観衆を第一にかんがえたアマチュア精神の映画。とでも言おうか。
実際の現象でテレビ廻りのクリエイターのほうがいい映画つくるのは定石になってしまっているし、振興をやっているという幾つかの団体の作品群みれば振興が機能しているか、していないのかは瞭然としている。素人の雑感にすぎないが映画やるならカメ止めの上田慎一郎やこれの竹林亮の方法が正常だと思うのは、やはり観衆のことを面白がらせようという動機によって映画をつくっていることがひしひし感じられるからではなかろうか、と思う。
じっさいカメ止めとかMONDAYSみたいな映画あげてみようにも、そういう映画があまりないからこそ、しっかり脚光浴びているわけであって、なにより「MONDAYSこのタイムループ上司に気づかせないと終わらない」がしっかり観衆に好かれていることがなによりの証左ではなかろうか。
本作の舞台は出版の下請けみたいなところで、じぶんは知らない世界だが、こういう世界は階層カーストで下請けが隷属するというようなことを聞いたことがある。構造上奴隷であることを認識しているためスタッフは一種の諦観を抱えている。この諦観がMONDAYSの逆襲の布石になりえることは容易にわかる。ようするに下請けのうっぷんを晴らすような転覆を仕込むことができれば痛快な結びを飾ることができる。
大手は下請けを人間とは見なしていない。かれらの弱い立場はMONDAYSの熱さにつながる。恵まれた環境にいる者やエリートなら熱くはならないが、薄給で会社に連泊するような過酷な仕事をこなしている者らがみんなで協力しあって事態を打破するとき、それは映画的ダイナミズムにかわる。これは遍く映画というものの基調構造だが、その素地にタイムループを絡ませる。
下下が奮起するメカニズムがカメ止めとおなじゆえにカメ止めに似た高揚へつながったのだと思う。
今はファンタジーのひな形をどこかしらメタにする傾向があるんじゃなかろうか。スライムとかゾンビとか”件”とつくやつとか三木聡とか女子ーズとか勇者ヨシヒコみたいなやつだ。カメ止めもメタだろう。
メタがなにを意味しているのかよく知らない(笑)が、たぶんファンタジーを書いてる作者自身が介入してしまうような構造や、はなからタイムループしてますよという虚構で語ってしまうこのMONDAYSもいわゆるメタだと思う。
で、メタするとき重要なことは面白いことをやっているんだというムード、そこはかとない得意面を見せないこと、感づかれないことだと思う。派手にメタするときほど鼻息を見透かされないようにしたい。だからこそ現実的な疲弊感と諦観が大事で、その表情に円井わんはぴったりだった。いいかげんこの理不尽な社会に辟易していますという感じの倦み気配がはまり役で、おたく雰囲気をだした三河悠冴も巧かったしほかの役者も過剰さがなくタイムループに自然に向き合っていた。
面白がってしまうと観衆は醒めるので映画内は「ボクらただ単にタイムループしているだけですよ」──という平常運転を醸成しているところがこの映画の高ポイントだったと思う。
弱者たちはタイムループを抜け出すためとはいえチームを組んで一丸となり、そこから思いがけないほどの熱いところへ昇華する──というとおおげさかもしれないが、劇中マンガの好ましいタッチとやさしい佳話に大きなぬくもりを感じたし、lyrical schoolのTIME MACHINEにもぐっときた。
最初に数珠が原因かと思ったのがフェイントになっていたんだが屋上で数珠粉砕儀式やった後にマキタスポーツ先頭でスローモーション軍団になるところはかんぜんに笑えた。またマンガをやりとげたあと、ああまたしても鳩バンか、と思ったらマキタスポーツバンだったのが巧くて、しっかり組み立てたストーリーとアイデアをもっていって、元請けに対して痛快な反撃もしてみせた。が、結末は小さな歓びにとどめたことで節度とセンスが光った。
(ちょっといいこと言っちゃうけど)「もうこんな社会ヤダけど明日もがんばってみようかな」という気にさせる小品だった。
クリエイター愛!
チョコレートさんの作品ということで見にきました!
最初ループものに、もうループは無理でしょと。。
何回ループしてきたんだ、、、、
ドニダーゴ、バタフライエフェクト、、、、時かけ、、、、、
もうループはやれることなくないみたいな固定概念がありましたが、
あぁ
クリエイトする業界ってのは
「ループ」について、、、ものすごい親和性があるんだなと。
何度も磨けば、
あの瞬間に戻りたい、
そして、自分の輝きは永遠に繰り返す。
それに気づいた瞬間
心がふわってなりました。
素晴らしいです。ループもの人生はループなのかもしれません。
これは大好物
タイムリープものは、大好物です。
ハッピーデスディより、平和ですし。
俳優さんが凄く、頑張ってます!とても良かった!
また観たいし、人に薦めたくなる映画でした。
無料配信されたら、また観たいな。
86点 新たなタイムループ系映画
私は、おもしろいと感じなかった。
高評価の映画には、コメントしにくいなあw
正直、みなさんの評価が絶賛に近いので、驚きました。
いわゆるタイムループものですが、私には退屈でした。
そのループがあまりにもしつこいので、
おいおいいつまで続くんだと思ってしまった。
短い映画なんだけど、長く感じて苦痛でした。
私は広告業界の人間なので、オフィスでの
業務や社員同士のやり取りは
興味深く見れましたが、そうじゃなかったら
もっと退屈したかも。
すべてのシーンが必然ではなく、低予算だから
こうなった、みたいな感じもしましたね。
絶賛してる人が多いということは、
いい作品なのかもしれませんね。
私には、合わなかったということですね。
あまり期待せずに軽い気持ちで観たら結構おもしろかった。 同じ一週間...
ほぼ世にも奇妙な物語なのに、なぜか面白い。
ループものにハズレなしの定説
ガッテン!!承知の助!!
切口は秀逸でも後半失速した印象
2022年劇場鑑賞82本目 佳作 52点
マイナーながら着眼点が新鮮なのと公開前からの好評で期待して足を運びましたが、個人的にはあまり満足できなかった
ちょっとタイムリープがくどいのと、タイムリープを周知が理解し中盤から終盤の漫画作成という導入が好みじゃなかった
今作のテーマである1週間通しての仕事に対する代わり映えの無さや周りの熱量の違い、悶々とした日々をタイムリープという解釈で問う作品ですが、当方がもう少し社会経験が増えたりすれば共感するポイントが増えるのかなあ、でももし自分が今作を作成し中盤から終盤の導入が浮かばなかったら、こんな感じになるのかなあ、、でもやっぱり個人的にそこで完全に置いてかれました
このタイムループ、昭和世代の大人の事情が許可しないと終わらない
何故か大人の事情が許可せずに最後は差し替えられたかな。作風から言えばバッドエンドになりそうな作品。
グリーンダイヤモンドに襲い掛かる社員たち。「なんだよ、これは娘からのプレゼントでビーズで出来たものだよ」
世にも奇妙な物語あるあるなバッドエンド。
じゃあどうすればタイムループから脱出出来るのか、
そんなバッドエンドの方が面白かった。
漫画家の夢だの大手広告代理店のヘッドハンティングだの、
なんか昭和伝統の浪花節パートから段々興醒め。
結構、面白い作品だけに残念なクライマックス。
いいじゃん。
ライトな感じの映画と思いきや、いや、きちんと軽い感じなので、気軽に...
マキタスポーツ良いよ〜!
待ってました!やっとアマプラで見れるようになって、すぐ視聴しました!!!
面白かった〜!カメ止め系の低予算映画、と前情報あったので、期待値は上げすぎず。。。
同じ展開続くけど、ホッコリしたり笑えたり、カッコよかったり、、、
でも内容が内容だから、(よくある誰かが殺される、とかじゃなくて平和的)1週間を楽しんでるようにも思えたし、なんならもっと勉強して知識蓄えたり、成長できる気さえする、、!笑
時間が足りない〜と思ってる私からするとなんと羨ましい!!✨
展開も途中からコロッと変わって、それも面白かった、!
そして、マキタスポーツの昭和のクソオヤジ感からの、
カッコいい〜オヤジ!!!良かった〜!
日本映画は、アクションとかもう諦めて
こういうの、たくさん撮って欲しい。ミニシアター系。
俳優陣もすごい良かったです。
主役の女の人が、『竹内結子』に少し似てた。美人!
ループしてるのは部長
ストーリーと発想の勝利!!
約1時間半の映画、場面はほとんど同じオフィスの中。登場人物もほぼ同じ職場内の数名のみ。
それでもこんなに面白い!
予算が少なくとも(本作が低予算ということを前提に話してるけどたぶんあってると思う)、ストーリーが面白ければ観る側は充分惹きつけられるのだということを「カメラを止めるな!」以来久々に感じた気がする。
舞台は広告代理店系の小規模な職場(割とブラック気味)。
主人公のOL・吉川は周りの同僚が使えないと思って仕事を背負い込んで余裕がなく、別会社に転職を目論んでいる(恋人とはすれ違いの日々)。
そんな中、彼女の職場でタイムループが発生していることが判明、なぜかその原因は冴えない部長らしい。
ループからの脱却を図るため吉川たちは職場総出で動き出す…というストーリー。
いや、もう正直この設定だけでめっちゃ面白そう。
そして実際ちゃんと面白いのだ。
タイムループ上申制度で笑い(階級が上に上がっていくにつれ、説明の仕方が巧くなる&洗練されてくの面白かった。最終的に平さんのパワポプレゼンで爆笑)、最初ダメ上司と思われた部長にも部長なりの人生ドラマと良いところがあるのがわかり、吉川も自分にとって大切なものに気付けるところにほろりとした。
最高にしょうもないタイムループものながら、私たち働くサラリーマンへの讃歌になってるのが最高。
鑑賞後の後味が良いので、働くのに疲れた夜に観るのに良さそうな作品(とはいえ序盤はブラック企業の現場感にが妙にリアルで若干エグいので注意)。
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