「【”先輩、鳩っす!”タイムループを繰り返す中で、成長、絆を育んでいく広告代理店の人達の姿に、クスリと笑い、時に沁みたり・・。仕事のマンネリ感を斬新な視点で描いた作品。部長の漫画、読みたいなあ。】」MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”先輩、鳩っす!”タイムループを繰り返す中で、成長、絆を育んでいく広告代理店の人達の姿に、クスリと笑い、時に沁みたり・・。仕事のマンネリ感を斬新な視点で描いた作品。部長の漫画、読みたいなあ。】
ー 小さな広告代理店に勤める吉井(円井わん)は、ボーイフレンドとのデートも出来ずに仕事三昧の毎日を送っている。クライアントからの無理な要望の応えるべく、土日返上で働く日々。
だが、ある日、後輩男性二人から”同じ一週間を繰り返しています!”と、告げられて・・。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・サラリーマンであれば、月曜の朝は憂鬱である。所謂”ブルーマンデー”である。それが、土日も働いて、又月曜日となれば・・。
”皆さん、何日連続で働いているんですか!”
・そんな中、吉井は後輩男性社員の遠藤と村田から、”同じ一週間を繰り返しています!”と告げられ、オフィスの窓から見える人々の行動を言い当てて行く彼らの言葉に、愕然とする。
ー そこから、彼らはディスコミュニケーション状態だった、先輩社員の森山と、平に毎朝オフィスのガラスにぶつかる鳩に気付かせるため“鳩っす”と、鳩サブレのようなポーズを取り、自分達がタイムループに陥っている事に気付かせようと、やっきになる過程が面白い。-
・そして、遠藤と村田は怪しげな雑誌を取り出し、”永久部長(マキタスポーツ)の手首に付けているストーンが、原因です!”と言い、一番先輩の平から部長にお伺いを立てて貰う。
ー この辺りも、最近は改善されているが、仕事あるあるの、一々上司の許可を得ないとイケナイ日本の仕事の仕方を揶揄している気がする。可笑しいなあ・・。-
・で、漸く厳かにビルの屋上で、部長自らストーンを叩き割って貰うが、何故かタイムループは続く・・。
だが、ここで今まで地味だった事務のおばさんが実は、タイムループに真っ先に気付いており、何度も社員たちに訴えていたが、無視されていた事や、漫画好きの部長が心残りにしている投稿出来なかった書きかけの漫画が切っ掛けである事を、訴える。
ー 同じオフィスで働きながら、働く仲間には無関心だった、吉井を始めとする社員たちの姿が浮き彫りに・・。-
・そして、吉井以外は、部長の未完成漫画を完成させ、投稿させるべく結束して漫画製作に没入。だが、吉井だけが無理を言って来るが憧れの木本がいる製作会社への転職を目指していて、その中に入って行こうとしない。
ー で、偶々吉井が、無理を言って来る言葉だけはお姉気味の崎野(池田良:名バイプレイヤーである。)の所に行った際に、木本(しゅはまはるみ)と会うが、彼女の冷酷な態度に一気に熱が冷める。普通、社外の人の前で部下を馬鹿にしたような事は言わないよなあ・・。-
<漸く、自分の愚かさ、傲慢さ、一緒に仕事をする仲間への配慮の無さに気付いた吉井は、皆と一緒に部長の漫画を完成させる。
今作は、タイムループをキーとしながら、社会人あるあるを面白く、時にジーンとするシーンを交えて描いた作品である。
崎野から納期が遅いと吉井に抗議の電話が入った時の、マキタスポーツ演じる永久部長が吉井に代わって電話対応するシーンは、
”大事な時にはキッチリ自ら対応する、部下想いの良き部長ではないか!”と思ってしまったぞ。
それにしても、部長の漫画、深くて面白そうだったなあ・・。
読んで見たいと思ったのは、私だけであろうか?>
<2022年12月25日 刈谷日劇にて鑑賞>