「暁美ほむらに見せたい映画」MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない スキピオさんの映画レビュー(感想・評価)
暁美ほむらに見せたい映画
小さな広告代理店で徹夜仕事をする主人公のOL吉川たちは「味噌汁専用の炭酸タブレット」のプレゼン準備が終わらない。徹夜明けの月曜の朝、納品まで1週間、、、、今週もまた「最悪の1週間」を送り、デスクの上で力尽き、目が覚めると、また1週間を繰り返す。
プロットは単純なループものなのですが、脚本がよくできて、テンポがよく、主人公の感情の動きがストリートに伝わるので、飽きないです。
もう少し尺があれば、後半の部長パートに至る伏線を前半に置いてみたかったですね。見逃していただけかも、ですが、例えば、、、。
部長と木本社長が同級生ってオチも、主人公に「本当に転職するのか?」と聞くくだりで「実は、、、、」って言いかけておく、とか。聖子ちゃんが部長が漫画家志望だったことを知っているのは、聖子ちゃんと部長が金曜日に一緒に帰るシーンも、実は何かの伏線の残滓かも。
まあ、つくづく思うのが「暁美ほむらはこの作品を見ろ!」ですね。魔法少女まどか⭐︎マギカもタイムループものじゃないですか。で、ほむらは何度も失敗して、最後は全く救えないエンディングをむかえてしまう。あれは、ほむらがちゃんとマミさん、さやか達と協力関係を築けなかったことに最大の原因があると思います。
本作でも聖子ちゃんは「ほむら」なんですよ。誰にも信じてもらえず、ループを抜ける手段がわかっていながら70回もループしていたんです。まあ別の見方をすれば、聖子ちゃんはみんながループに気づくまで観測し続ける「長門有希」でもあるのですがね。
ほむらに足りなかったのは、魔法少女としての能力ではなく、報連相や上申制度といった社会人としての常識だったんだ、と。そりゃ〜、病気がちの中学女子じゃ無理だったよな〜、と妙に納得してしまいました。