「「その先の言葉を私は探し続けた・・・」」わたしの見ている世界が全て いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「その先の言葉を私は探し続けた・・・」
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かなりかなり手厳しい作品である 勿論、内容云々ではなく、自分に当てはまるジャスト映画の中の人と同じ境遇だからである なのでこれをフィクションだとは全然思えず、よくもこういう題材をピックアップした制作陣に敬服する以外に手段はない 一体どこからこういうアイデアを着想するのだろうと逆に訊いてみたい程である
それに作り物だと思えない最大は、この4人兄弟のそれぞれの性格が違うという点 自分も4人兄弟だからよく分る 同じ環境で育っているのにまるで性格が違うという自覚があるから 勿論、その家族の時間の移り変わりで出来事が違っているのだからそれが影響することは当然だ
公式サイトでの監督のコメントを考察サイトの引用で読んでみたが、日芸の首席卒業のエリートが語るには口幅ったい人類愛に溢れた弱者に依り沿うストレートなテーマであるらしい なので、主人公を糾弾するといえばオーバーかも知れないが、昨今の映画『怪物』のテーマにも近似している 勿論、ファンタジー要素は一切無く、あくまでドライな仕上がりで、そこも又好感が持てる仕上がりだ
自分は、長男ではあるが、今作の長男ほど人付き合いや顧客の世話をあれ程は焼けない位のメンタリティの弱い人間である なので次男のニートの部分がかなり重なる そんな中で末っ子の妹の勝ち気な性格が色々引っかき回す末に、末っ子以外の3人の団結した行動に、改めて気付くことを描いた構図は秀逸である
もしかしたら兄弟達の良い部分がこの歳になって改めて気付く、そういう流れを描いたという点で、プロットの素晴らしさを噛みしめる作品であろう
余りにも自分事のような作品、大変ありがたいと感じたのである
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