劇場公開日 2022年9月30日

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「我々日本で暮らす者が見る戦争ものの映画は通常、西側の視点から見た物語だと思う。 これは中国人の視点から見る戦争映画である。」1950 鋼の第7中隊 ドン・チャックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0我々日本で暮らす者が見る戦争ものの映画は通常、西側の視点から見た物語だと思う。 これは中国人の視点から見る戦争映画である。

2025年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

動画配信で映画「1950 鋼の第7中隊」を見た。

2021年製作/175分/R15+/中国
原題または英題:長津湖 The Battle at Lake Changjin
配給:ツイン
劇場公開日:2022年9月30日

呉京
易烊千玺
段奕宏
朱亚文
李晨
胡軍
韩东君
張涵予
黄軒
唐国強

長津湖の戦いは、朝鮮戦争において、国連軍と中国人民志願軍が初めて交戦した戦いとして知られ、現在の朝鮮民主主義人民共和国の咸鏡南道長津郡長津湖周辺で行われた。「長津湖」は「中国兵が極寒に耐え、大勢の犠牲者を出しながらも、米軍に勝った」という英雄の映画として描かれている。ただし「歴史に忠実ではない」「北朝鮮と韓国の軍隊、市民が一切登場しない」「多くの犠牲者を出した勝利、これは本当の勝利と言えるのか?」と中国のネット上ではさまざまな批判の声も出ている。そのため、中国政府は、批判記事などを削除し、情報統制を行っている。

なお、「長津湖」に関しては、注目すべき点が他にある。それは、主演を呉京 が務めているという点だ。「長津湖」「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」だけでなく、中国映画市場歴代5位の興収となっている「流転の地球」でも主演。歴代興収ベスト5のうち、なんと3作品が呉京 主演映画なのだ。ちなみに「長津湖」「流転の地球」は、続編の製作も決定。今後、中国歴代興収ランキングの上位を呉京 主演映画が独占する可能性も出てきている。

中国本土では史上最高の興行収入を上げる大ヒットとなったが、韓国では激しい反発を受けて上映中止となり、マレーシアでは検閲により上映禁止とされた。

伍千里は、兄の戦死を両親に告げる。間もなく中国は朝鮮戦争に参戦し、千里は再び従軍することに。弟の万里も同行を望むが、千里はそれを許さなかった。1950年9月、米軍を中心とする国連軍が仁川に上陸。第7中隊に戻った千里は自分を追って入隊した万里の姿を見つけ愕然とする。

前線へ無線機を届けるよう命じられた第7中隊は、米軍の容赦ない爆撃にさらされながら過酷な行軍を続ける。

我々日本で暮らす者が見る戦争ものの映画は通常、西側の視点から見た物語だと思う。

これは中国人の視点から見る戦争映画である。

「バトル・オブ・ザ・リバー 金剛川決戦」も見たことがあるが、
そちらの方がさらに中国人目線かも知れない。

この映画は米軍に関する描写も比較的丁寧に撮られていると思う。

人民解放軍兵士7万人が撮影に協力したという。
とにかくお金がかかっていると思う。

また、さまざまな逸話がある毛沢東の長男、毛岸英の死亡の場面も英雄的に撮られている。

とにかく、中国人民の心を揺さぶる描写にあふれていて、興行収入歴代1位というのも、
そうだろうなあとうなるできばえだと思う。

このあと、続編の「1950 水門橋決戦」を見ようと思う。

満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。

ドン・チャック
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