「サンダーソニアに想いを託す」あの娘は知らない 羊さんの映画レビュー(感想・評価)
サンダーソニアに想いを託す
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福地桃子さんと岡山天音さんの静かな雰囲気が
作品の世界観に合っててとてもよかった
映像の光の表現も好きだった
鮮やかなのに儚くて
ほんの一瞬の光を見るかのような
そしてその光とは
叶わなかった恋、もう二度と伝えられない想い
そんなふうに僕には見えました
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人と孤独は決して切り離せないんだな
どんなに幸せでも楽しくても
孤独を感じることってある
孤独を知っているからこそ
人のぬくもりや心のあたたかさが分かる
すべてを分かり合えなくても
そばで寄り添い合えたら
もうそれで充分なんじゃないかな
だからすべてを分かり合おうと
しなくてもいいんじゃないかな
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▼印象に残った台詞三選
「知らない人のほうが
言えることってありません?」
「付き合ってても、どんなに好きでも、
知らないことばかりだ」
「どんなに分かり合える人と
出会えたと思っても
誰とも分かり合えない絶対の孤独
ってあるんじゃないですか」
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透明感のある雰囲気やゆったりとしたなかに
品もあるような話し方が心地よい福地桃子さん
煙草を燻らせるシーンも色っぽくて素敵でした
岡山天音さんのオレンジのシャツと
オレンジ色の花・サンダーソニアが似合ってました
今ふと思った
ラストでサンダーソニアを置いて去るのだけど、
「僕はここにいるよ」というメッセージだったのかも
「好きな場所になりました」の想いもあるのかな
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