「沼ムービー」あの娘は知らない まつこさんの映画レビュー(感想・評価)
沼ムービー
岡山天音はこういう映画に出たかったとインタビューやパンフレットで言っているけど、私のような岡山天音と邦画が好きな人間にとっては、その100倍くらいそれを思ってたのだよ。そんな意見は全国各地から聞こえてくる(ような気がしてるんだよ笑)。ストーリーも展開もロケーションもとても良いので、心に住み着いて離れない系ムービーなので、余程なキャスティングしない限り良作になるべき映画なのだけど、岡山天音が出てるから格段に良い映画作品になってたな…。キャスティング完璧なのよ。福地桃子・岡山天音に監督が当て書きしただけの事はある。唯一無二。月キャベぐらいばっちりな2人なのではと…。
他の人にはどのくらい心に残ったのかは分からないけど、私にとっちゃ沼だね。沼映画。
自分が主人公・奈々の立ち位置(あくまで奈々本人ではない)の女の子だったとしたら、こんな設定でこんな男の子に出会ってしまったら、何とも言えない距離感の数日を一緒に過ごしたら、そしてちゃんとサヨナラの瞬間が訪れたら…。永遠に忘れられない男になるでしょうね、間違いなく笑。永遠に好きだと思う。その後一切会わなかったとしたら、日に日に美化されていって脚色されていって、忘れられない男の代名詞になると思う。(本当にあくまで私の場合。奈々はそういう女の子では無いかと思う)
でもそういうタイプの女の子ではない雰囲気の奈々でも、自ら距離を縮めていく展開に、観客として相当心が揺さぶられた。そこがこの映画を甘くみちゃいけないポイントだった。(予告編だけを見て、そんな感じね…と悟った風な人達(※私を含め)に強く伝えたいポイント)
恋愛に発展する訳ではない男女という、ただただ性別が違うというだけの人間2人の、絶妙に微妙な距離感を描いた系ムービーランキングだったら絶対ベスト3に入る。(余談だけど、そのベスト3には「チョコリエッタ」は入る。更に余談だけど「チョコリエッタ」を観て初めて岡山天音を知ったし、好きになったきっかけの映画だったかも)
愛だの恋だのな話が好きな私は、愛だの恋だの系作品を観て一喜一憂するのが三度の飯と同じぐらいに大好きなのだけど、この「絶妙に微妙な距離感を描いた系ムービー」に関しては本当に参っちゃう。妄想がいちばん止まらなくなるから。こうなってて欲しいという羨望が止まらんのよ…上手く作られてるんだこれが。この気持ちを分かる人らはごまんと居ると思う。
あくまで、私が上記に書いたような内容がメインとなってる作品では無いので、悪しからず…。
大切な人を亡くした2人の、何とも言えないひと夏の数日間。夏休みのような数日であり、田舎の中を行き来する小さなロードムービーであり心のロードムービーでもあるような内容。
良い映画を観終わった館内は、必ず心の底から満たされた人達の空気が充満してるけど、まさにそれだったなあ。
私にとっちゃ沼ムービーだね。
「海がきこえる」「月とキャベツ」「あの娘は知らない」を観たら1週間ぐらい現実に戻れなさそうで怖いんだよなあ。いずれも大好きなんだけどさ笑。
また何度も言うようだけど、この作品で岡山天音は「忘れられない男」資格1級保持者となりましたとさ…。(※私調べ)
自分は合わなくてさっきレビューでボロクソ書いちゃったんですが、あなたのレビューはなんかよくわかりますね。
あ、私のレビューは読んだら腹立つと思うので読まなくでください^^;