「パーフェクトとは何か。」映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア) リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
パーフェクトとは何か。
取り急ぎ見たい作品はWで始まるほうだったんですが、せっかく見に行くなら他にも何かないかな?と思い、ひっっっさしぶりに映画館でドラえもん見てみました。
個人的に泣ける好きな話は台風のフー子の話なんですが、最近のドラえもんはどうかな?と思い鑑賞。
大山のぶ代さんの声じゃなくてもそれほど違和感無く。
脚本は子ども向けにまぁそこまできっちりガチガチにはしてないものの、あーこれが噂の伏線回収か!と思い、噂の優しいジャイアン、いやこれこのほうがマジで怖いわーーそりゃ違和感しかないぞよくぞ気づいたのび太君!!と、なかなか良き。
マイペースや鈍感っていう特性は、一見新しい流れに対応出来ない悪いほうのイメージもありますが、そう簡単には流れに流されない、悪い影響も受けづらい、自分のアイデンティティを守れるという意味でけっこう非常時には有利なので(ポケモンもやってるであろう子ども達には瞬時に理解出来る特性だろうな、とも思い)、いいぞのび太君の「低い適応力」が今は役に立ってる〜!と嬉しかったです。
そうですね、何をもってパーフェクトと感じるのか、争いの無い平和な世界って、何にも疑問を持たず自分で考えない自分で問題点を見つけないから争いにすらならないので争いの無い世界。。
洗脳的な話は手塚治虫先生の火の鳥で、オオカミのマスクを被って洗脳させられるとか、教祖様に従ってたら平和に暮らせる〜みたいな話がありましたが、あのテイストもやや彷彿とさせながら、分かりやすく生活感の無い居住空間を見せる演出で、それなりに良かったです。
もしやこの中古飛行船のバイヤーが実は黒幕だったりするのか?と端っから穿った見方をした私はすっかり子どもの頃のピュアな気持ちが無くなっており(笑)、この理想郷では染まれないっぽいな~と実感。
ありのままの自分を受け入れてくれる人が本当に大切な人だよっていう趣旨は、「ホタルノヒカリ」の部長と蛍のやりとりを思い出しました。
「何かを隠そうとしても結局元ある場所に戻る」
とか
「ありのままを僕を愛してよ」
とか、
シンプルなメッセージを込めていたし、
子ども用なので多少細かい設定にツッコミどころはあるものの、
タケコプターには空中での破損時のセーフティー装置としてパラシュートを搭載している仕様だったと初めて知ることも出来て(これけっこう驚愕でした!)、良かったです◎