「自分は自分。唯一無二の存在。」映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア) 映画感想Newtonさんの映画レビュー(感想・評価)
自分は自分。唯一無二の存在。
今年もこの季節がやってきた。映画ドラえもん。2006年の声優交代の時から、毎年欠かさず見てきたが、今年は特にクオリティが高い作品だった。この映画を通して、伝えたい事が分かりやすく、綺麗にまとまった作品だなと感じた。恐らく、この映画で伝えたかった事とは、自分は唯一無二の存在で、それこそが大事。つまり、みんな違ってみんないいを表しているのだろうと思った。私は、確かにそうだなと思った。完璧を目指すのではなく、他人に合わせてばっかでもない、自分を確立させて生きていく。ということは、とても大事だと考えているので、このメッセージには共感した。世は協調性がないだのと、周りに合わせることも重要みたいな風潮があるが、私はそうは考えない。"空気を読む"という事は、重要だと思うが、自分の意見を曲げてまで、他人に合わせる必要はないと思う。自分がそう思ったのなら、それをすればいいと思うし、無理に他人と同じ事をする必要はない。そんな私の考えを、具現化して映画に昇華してくれた古沢良太さんは、本当に凄いと思う。では、どうして☆4.5なのか、という事だが、少しだけ改善点があると感じた。それは、他の人もレビューしていたが、悪役の博士のストーリーをもうちょっと欲しかったという部分だ。博士の部分が少なすぎて、あまり共感が出来なかった為、最後のしずかちゃんの「博士も可哀想」という発言も、ん?となってしまった。私は、小説版も読んでいた為、博士の過去は分かっていたので、共感出来たが、映画だけを見た人は、あまり思い入れることも難しいと思う。そして、最後の終わり方も賛否両論あると思う。なぜなら、終わり方がアニメと似ているからだ。私は、アニメも大好きなので、いいなと思ったが、映画とアニメを別に考えてる人からしたら、映画らしくない、なんか締まらない、と思ってしまうのも仕方がないかなと思う。でも、全体を通してみれば、ものすごく完成度の高い作品で、ゲストの御二方も声優と遜色ないくらい馴染んでいたので、凄いなと思った。とにかく、今春、めちゃくちゃおすすめの作品ですので、是非、一度映画館でご覧になってはいかがでしょうか。