クリーン ある殺し屋の献身のレビュー・感想・評価
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暗くてよく見えなかった
エイドリアン・ブロディが主演、プロデュース、脚本、音楽を担当するというヴィンセント・ギャロぶりだが、それだけでも本当にやりたかった映画だという事が伝わるが、設定はそれほど目新しいものではなかった。
クライマックスに到達するまでには抑揚が一切なく、長く退屈な時間が続いてしまうので、途中どこかで過去の片鱗を垣間見せるなどの小さなイベントがあっても良かったのではと思った。
逆にギャングの三下に後ろから頭をかち割られ暫く安静を求められ凄腕なのか良くわからないのだが、そもそもあの件はどう言った意味があり、何に繋がるのか良く分からなかった。
ラストの銃撃戦も照明弾を撃ち込むところなど見所はあったが、終始全体に見づらく、誰が誰で、何をしているのかの理解に苦労しながら観なくてはならずかなりのストレスになった。
所々説明が欲しかったり、画面が暗かったりでよくわからないところが多かったのは残念だった。
クリーンをかつて雇っていた人(名前忘れた)のはどういう人物なのか?亡くなった娘は何故薬物を打ったのか?薬物を何故クリーンが持っていたのか?ディアンダはさらわれたのか、自分からパーティに行ったのか?などなど・・・。
彼はリーパー
辛い過去を持つ男がゴミ収集員として日々を淡々と生きていたが、親しくしていた少女が悪どもにさらわれたことから、隠し持つもう一つの顔を・・・といった物語。
序盤は兎に角静かな展開。
何かを抱えている様子の主人公、クリーンの詳細は語られないまま、関わりのある少ない人物との日常や、拗れているらしいギャング親子の関係が描かれていく。
・・・と、約90分長の尺の中で、この展開が非常に長い‼
あらすじに書かれている展開に辿り着くのは大分経ってからで、そこまでは正直何度も寝落ちしそうになるほど。
が、クリーンが少女を助けに行ってからは漸くエンジンがかかって来、以降、序盤の伏線や謎だったポイントが少しずつ見え始めていく。
そしてクライマックスに向けては見応えのある展開。
登録がなく、その上安い‼という小銃で闘う展開はダークでありながら爽快。
特に奥さんの存在感がお気に入り。どちら側なのか!?ここからの緊張感は抜群。
喋るのは粗ここの一瞬だけだけど、個人的ベストシーンかも。
全体を通し、殺し屋がバリバリやる作品と思って観たら肩透かしを食らうかもですが(かく言うワタクシもその一人)、逆にいうとそれだけの単純な作品ではなく、一人の男が過去や現在の自分と向き合うドラマ作品でもあったし、親子問題もよく描かれていたし、序盤の謎や伏線もシンプルながらうまく回収されていた印象で面白かった。
ただやはり、ちょっと静かでスローな展開が長すぎたかな~というのも否めない。
観る人によって好みも分かれるし、観るたびに印象が変わるような、そんな作品かも。
音楽までブロディが担当。目指すはクリント・イーストウッドか?
残念ながらクリーンには共感することが出来ず、ポカーンとなってしまった。自らが撒いた種。いくらディアンダちゃんがピンチだからといって、やり過ぎ感が強すぎる。しかも娘エンジェルの死因にしても詳細はわからないし、注射器を持ってたところから薬物過剰摂取なんだろうけど、それもクリーンが撒いた種からじゃないのか??(推測)
悪党のマイケル(グレン・フレシュラー)が特に印象に残る。魚に麻薬を詰めて売買している街のボス的存在だったが、息子マイキーが出所するところからして、自分だけはまんまと警察の手を借りて逃れているのだろう。マイケル・シニア、マイケル、マイキーと親子三代全てマイケル。ややこしい。
もう一つ印象に残るのは、チンピラにバットで殴られたためにMRI検査を受けているシーン。頭を固定されてガンガンとうるさい音までリアルでしたが、出来れば受けたくない検査。ノイズが酷かったために途中で逃げ出した経験あり・・・
まぁ、最終的には殺し屋の本領発揮。清掃車でマイケルの家に突っ込み、ギャングたちを皆殺し。クリーンよりも父親の方への恨みが強かった息子もなかなか・・・だけど、全てにおいて共感出来なかった・・・また、「ある殺し屋の献身」というサブタイトルが『沈黙のパレード』の公開日に合わせてきているというのも・・・
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