ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インドのレビュー・感想・評価
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別のドキュメンタリー「ビートルズとインド」、そして「ホワイト・アルバム」を合わせて鑑賞するとちょうどいい
1960年代に活動したザ・ビートルズの楽曲について、代表曲なら多少は知っていても、アルバムを通して聴いたことはないという方が、比較的若い世代なら大半を占めるのではなかろうか。1968年11月に発表された2枚組30曲入りの「ザ・ビートルズ」(通称「ホワイト・アルバム」)を一度も聴いたことがないまま、この映画「ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド」を観て物足りなく感じたとしても仕方ない。なにしろ、同アルバムの制作前に4人のメンバーが滞在したインドであの曲が、この曲が誕生したという話題がちょくちょく出てくるのだが、対応するビートルズの曲がその都度流れるような親切な作りではないのだから。 「ホワイト・アルバム」を何度も聴いているファンなら頭の中で補完できるが、そうでない場合は、映画鑑賞の前でも後でもいいので、アルバムを通して聴いてみると、映画で語られる内容がより理解できるはずだ。 それと、本作の構成は、ビートルズのインド滞在にたまたま居合わせた青年ポール・サルツマンが当時撮影した写真と、50数年たってドキュメンタリー化しようと思い立ったサルツマン監督が、メンバーの当時のパートナーや楽曲誕生のきっかけになった男性など“ゆかりの人々”を訪ねて思い出を語ってもらうインタビューが中心になっている。どちらかといえば瞑想や精神世界といった話題がよく出てくるのだが、ジョージのインド音楽への傾倒やシタールをラヴィ・シャンカールに教わった話など、当時の音楽的な話をもっと知りたければ、2021年の別のドキュメンタリー「ビートルズとインド」(以前NHK BSで放映され、U-NEXTでも視聴可能なようだ)を観ると、2作の内容がうまい具合に補完しあってちょうどいいように思う。
Uplifting Spiritual Documentary
Here's a movie no one was expecting: a DIY doc on transcendental meditation featuring Morgan Freeman, David Lynch, and the Beatles. With the Beatles' Disney feature last year, this little movie about a photo set sitting in a guy's basement for half a century is a singular contrasting statemement. The filmmaker's daughter's skepticism keeps the film from drifting too far outside the secular.
引き込まれる
あっという間に見終わってしまった。 気軽に見始めたけど、引き込まれた。 それはインドでの写真や映像がとても鮮明だったからだろう。 ビートルズは親が好きなので、曲も有名なものはよく聴いていたが 一人一人がどんな人なのか、とかは全然知らなかったから この作品で、な〜んとなくの大まかな「こんなタイプの人なのかな?」みたいな印象ができた。顔も、一人一人認識できるようになった。 そして、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴ、それぞれの個性がなんとなくわかったからこそ、それぞれが作曲した曲を聴いてみたくなり、見終わった後調べて聴いてみたりした。 それにしても、インドで撮影された彼らの写真はとても鮮明で、顔もリラックスしていて今までの印象よりも格好良く見えた。 ポールが施設内でもたばこを吸う感じのラフさ、なるほど、それがポールなんだな〜とか。ジョージが熱心にインドの楽器に取り組んだり、瞑想に取り組んだりしてて、結構ハマるとまじめなタイプなのかな〜とか。 そういうのが知れて良かったなと思った。 このドキュメンタリーでの主人公の彼の、若い頃にインドに行くことになった経緯や行動、思い切り。そういうのってあるよな〜運命が動く時ってあるよな〜と感じたり。 デヴィット・リンチも渋すぎ。年取ってからかっこよさ増してる。髪型なにそれクールすぎ。
若者の日記感あふれる
ビートルズの映画やドキュメントはごまんとあるが、これは異色中の異色。 今までのどれとも違っている映画。なぜなら、監督の若い頃のプライベートな一コマを映画にしたものだから。 誰もが知る煌びやかなスーパースターを取り上げているにも関わらず、低予算で作られているからこそなのか、 24才のただの若者が、初めての外国で、思いもよらない場所で、思いがけずスーパースターと遭遇した、それだけではなく寝食を共にした充実した日々のことが伝わってくる。なかなか体験できることではない。 しかもその場所は、当時メディアはシャットアウト。侵入を試みた記者が入りたくても入ることができなかった完全プライベート。いわば許された人だけが入ることができた空間だ。 中身や実態は推測だけで、今までまったくメディアで公開されていなかったのだ。その意味でこの映画は貴重。同世代の若者が、フラットな付き合いをするという幸運に恵まれた日々の日記を見せてもらった感覚だ。 その意味で、ビートルズファンが第一に見るべき映画というわけでは決してない。むしろ、今までベールにつつまれたインドでの日々に一緒に入り込みたいというコアなファンに向いていると言える。 ビジネスに追われ、心の安まらないめまぐるしい日常。渇いたせわしない日々を離れたいという願い。 インドに行って彼らが得たもの、瞑想して安らぎと開放感を得た中でクリエイティビティが湧き上がった自分らしい日々。それこそが彼らの欲しかったものなのかなと感じさせられた。 それにしても、低予算なのに、モーガンフリーマンをナレーターに使えるなんてすごい。
むかし京都で食べた天ぷらそば
ザ・ビートルズの歴史的名盤『ホワイト・アルバム』。僕も大好きです。 その名盤が生まれたきっかけが、彼らのインド滞在にあるという。 これは興味ぶかいドキュメンタリーだ、というわけで、映画館に足を運びました。 でも、まったくの期待ハズレだった。 ビートルズ+インドだから、きっと脳内をぐるぐるとかき回してくれるぐらいの刺激のある映画だと思ったのに。 当然、ビートルズのオリジナルの曲がバンバンかかるだろうと予想していました。でも1曲もかからない(かかってないよね?)。 それから、お宝映像満載だろうと思っていたら、これもほんの少しだけ。 あと、あのアニメというか、イラストがお粗末すぎます。全然似てないやん。 求めていたもの以外の要素が多く、期待していたものがほとんどなかった。 なんか、むかし子どものころ、京都で食べた天ぷらそばを思い出しました。 そのそばに載っていた、衣(ころも)ばかり大きくて、肝心の身がやたらと小さい海老天のことを。 ドキュメンタリー作品としての斬新さもなく、ハッとさせられるところもなく……。とにかく、「映画として」面白くなかったです。 べつに観なくてもよかった(デヴィッド・リンチはいいこと言ってたけど)。
60年代にあったシャングリラにいた人達に激しい嫉妬を覚えました
1968年カナダ人のポール・サルツマンは映画撮影の録音技師としてインド滞在中に祖国に残してきた彼女にフラれて自暴自棄になりマハリシの僧院を訪れたらそこにはビートルズがいて、彼らと8日間過ごしました、という話。こんなとんでもない宝くじを当てたにも関わらず本人はそのことを32年間忘れてしまっていて、自宅の倉庫からバカみたいに貴重な写真がザックザクみたいなウソみたいな話もありますが、圧巻なのはその8日間の回顧録。物凄い富と名声を得た彼らが求めたものは富とも名声とも無縁のもので、数々の写真に写っている4人の穏やかな表情は眼福としか言いようがないです。そして猛烈に興味深いのは『ホワイト・アルバム』に収録されることになる作品群の作曲過程の話と当時そこにいた人達へのインタビュー。個人的には“バンガロー・ビル”が出てきたのにはビックリしました。 そんなバカ羨ましい男サルツマンに猛烈に惹かれたのがデイヴィッド・リンチで、製作総指揮の傍ら物凄く楽しそうにビートルズを語る姿がキュートです。ナレーションをモーガン・フリーマンが担当しているという売りでしたけどそこはほとんどどうでもよくて、1968年という自分が生まれた年にシャングリラが実在したのだということに対する猛烈なジェラシーに胸が焼かれました。
最近のビートルズ映画にしては中身あり。
ビートルズ・ネタの映画が未だに作られ続けていることそれ自体に、たまによくよく考えてびっくりすることがある。 映画にするには明らかにネタが少ないのに、ビートルズに無理にかこつけて作られたようなものを観るとため息するようなことも度々ある。 このドキュメンタリーは、ある意味(意図的ではなく結果的に)監督さんが何十年も貯めてたネタなわけで、無理矢理こじつけたような内容ではなく、例え8日間だとしても、ファンが知り得ないフレッシュなネタと沢山の素晴らしい写真が見られる。 一人の映画監督の人生を振り返るような物語にもなっているし、そんなところも素直にいいなぁと思う。 確かに曲かからんなぁとは思うけど、これで文句が出るくらいなら、もうこれからできるビートルズの映画、ネタ薄すぎて見れないんじゃないかね? 余談ですが、マイク・ラブとかドノヴァンとか他にも大物がいっぱいいたという豪華な話なのに、そこは完全スルーなのが個人的に涙(TдT)入りました。
インドと超越瞑想法
1968年ビートルズ人気絶頂期(といっても1960年の結成デビューから1970年の解散、そしてその後もずーっと人気絶頂ですけど)に4人のメンバーがマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーに超越瞑想法を習うためインドに滞在した。同じ目的でインドを訪れた23歳の名もなきアメリカの若者がビートルズとともに8日間を過ごしたというお話。彼がその時に撮ったたくさんの写真とその状況を説明するためのアニメを中心に話は進む。ビートルズの音楽は流れないので、ビートルズにそれなりの思い入れがないと何これ?という映画だろうな。スーパースターと言われるアーティストはそれなりにいるけど(エルヴィス・プレスリー、マイケル・ジャクソンとか)ビートルズは別格だからな。これでも映画として成り立つのだと思う。
版権のせいか、曲は流れないし…
このあとジョンがこの男を糾弾して曲作ったんだろうけど、ドキュメンタリーとしてもコレクターズアイテム。 ゲット・バックに乗っかった便乗上映かな。 それよりはピージャクフルレンスのゲットバックを待つ!
ビートルズとインドとのつながりは勉強になった
ビートルズファンにはたまらないドキュメント。個人的にはビートルズとインドがこれだけつながっていたとは全く知らなかっただけに参考になった。どんな歌手やバンドにも時にはファンやマスコミから離れて集中したいときがある。ビートルズにとってはインドがその舞台だったのかなと感じた。ただ、監督がせっかく映像や写真をとったのならもう少し公開しても良かったのでは。また、少し監督の自慢話にもとれたのは残念だった。この点はマイナス。
作品としては😢だが貴重な情報に😊
今作を監督したポール・サルツマンが1968年にインド🇮🇳で遭遇したビートルズとの思い出を語る作品。 ドキュメンタリーとしては薄っぺらい。 写真も動画もインタビューも足りてない。 しかし今まで写真だけ見て悶々としてきたインドでのビートルズがかなりクリアになったので観て良かったと思う。 ジョンやジョージは2か月も滞在したとか、リンゴは早々に帰ったとか、ポールは途中から離脱してインド観光に行っちゃったとか。 何よりホワイト・アルバムの大半がこのインド🇮🇳で作曲されたことを全然知らなかった。1968年の時系列がはっきりしてきた👍
シュタールの楽曲が良かった。 ビートルズの作曲秘話と言った話だと思...
シュタールの楽曲が良かった。 ビートルズの作曲秘話と言った話だと思う。 『精神論を語っても』と言った様な事を娘が語っていたが、その通りだと思う。 ジョン・レノンとジョージ・ハリスンはこの時点で分裂したように思う。『ゲット・バック』を見ると理解できる。
瞑想で解き放たれた者ども
端的に言うと、ザ・ビートルズとインドで偶然遭遇した人物サイドからの「ホワイト・アルバム」制作秘話といったところ。「ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル」のモデルへのインタビューや「ディア・プルーデンス」誕生の経緯など、ファンなら間違いなく興味深いエピソードが語られる。 自分はビートルズの曲はよく聴くが、熱狂的ファンとはいえない。それでも「ホワイト・アルバム」の制作時に4人に確執が生じてしまった事は知っている。これが後々尾を引き、結果的に解散につながっていくわけだが、少なくともインド滞在時の4人は、“瞑想”という共通項でつながり、安息を得ていたのは事実だったのだろう。関係者やスタッフでもない部外者の青年視点ゆえに、もしかしたら彼が見ていないところで4人の確執の火種は既に着火していたのかもしれない。それでもインドという地で名曲が生まれたのも、これまた事実なのだ。 観ていて引っかかったのは、「バンガロー・ビル」「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」など、アルバム収録ナンバーにまつわるエピソードに触れておきながら、曲そのものが全く流れない点。使用料が高額だったのか使用許可が下りなかったのか理由は不明だが、さすがに画竜点睛を欠いた感は否めない。 ただ特筆すべきは、製作総指揮のデヴィッド・リンチのインタビュー。自宅に瞑想部屋を構えていると云われるだけあって、こと瞑想に関して饒舌になるのが個人的には一番面白かった。「アイデアとは管を通って出てくるが、その管が詰まるとアイデアも出なくなる。でも瞑想がそれを解き放ってくれる」…こんな言葉、リンチにしか吐けない。
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