「壮絶な生き様!だけど暗くも重くもなく心にズシっと刺さる」雲旅 みきぴーさんの映画レビュー(感想・評価)
壮絶な生き様!だけど暗くも重くもなく心にズシっと刺さる
『山善6600v』の下本地崇監督の新作、プロボクサー『葉月さな』さんを追ったドキュメンタリー
前半は彼女の複雑な生い立ちを敢えて説明不足な感じで描いてて「え、どーゆーこと?」「あーそうなんや」みたいに集中して引き込まれて、まんまと監督の術中にハマる
『菜月さな』さんは声も顔も可愛いくて
とてもチャーミングなんだけど、壮絶な半生を実にサラッと語る
劇中、「さなさん」の顔がどんどん変わって、なんというか締まってカッコ良くなっていくのがすごい!
監督に心開いて?少しずつ内面を晒していくところもいい。
34才までって言ってたのが、周囲の期待に応えて前に前に進んでいく姿に感動。
人は誰かのために頑張れるし、強くなれるんだ。
さなさんの弟さんも頼りにされ必要とされてると感じたら、生きる力を与えられたのかも知れない。
エンディングに流れる髙取淑子さんの歌う主題歌『雲旅』が切なくてとてもいい
作詞、作曲は下本地崇監督
監督ご自身も音楽活動されていて、独特な世界観の曲はどれも歌詞が深いんだけど、言葉を大切にされている監督の映画にはどれにも、ハッと気づきを与えてくれる『魔法の言葉』が散りばめられています。
私は常々、映画はラストシーンが9割!と思ってて
最後は結果をはっきりさせない終わり方が、またまた上手い!
彼女のその後を知りたくて、見届けたくなる、応援したくなる(好きな終わり方パターン)
とても、良い映画です。
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