Dr.コトー診療所のレビュー・感想・評価
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よかったはよかったが…
コトー先生に無理させすぎだ!とみんなに伝える若い研修医に1番共感した。
災害時無理して倒れたコトー先生を誰も助け起こさず
「先生、オレは諦めないぞー」と声かけ激励するのもなんか違うと感じた。
全ての人を救おう、というコトー先生は素晴らしいのだけど「がんばれー!」という皆の声援でなんとか息を吹き返した患者さんは奇跡だし、その方に関わってる間、おばあちゃん助産婦さんが大丈夫だったのも奇跡的だと思う。
コトー先生は確かに名医だし皆が頼りたい気持ちは分かるけど、1番正論を言っていたのは若い研修医と思う。
一人の医師に委ね過ぎたシステムをどうにかしていかないといけないだろう。
結果、ハッピーエンドにはホッとしました。
あと島の景色が良かった。髙橋海人くんもベテランメンバーに混ざって熱演でした。
夢なのか幻なのかハッピーエンドなのか・・・
金曜レイトショー『Dr.コトー診療所』
志木那島の景色と音楽とコトー先生が自転車乗る姿で成立する名作だけに・・・
何度観ても予告編だけで泣けてくるのでアバターより先に鑑賞
<ネタバレありです>
かなり厳しいレビューが多かったのですが、頭真っ白にして鑑賞した感想です。
16年ぶりって事で、キャストの再集結が大変だったと思います。
ただ再集結させる事で、個々のエピソードを詰め込みすぎって部分に反論なしです。
ドラマ6話分くらいの内容を134分にまとめるのは無理ですね。
16年経って変わってたのは、島の子供達の大半は本土に渡り・・・島民は老い、、、
コトー先生の自転者が電動になって、彩佳さんと結婚してて彩佳さんは身重って事くらい。
離島医療体制の改善もやっとってとこからドラマは始まります。
先に書きますが、あんな感じのラストなら・・・・
この為に俳優復帰した剛洋くんか、神木くん演じる竜一くんが医者になって倒れたコトー先生を救いに来て欲しかった。
で、、新キャストの2人がどうかな!?って思ったらこの2人が一番まともでした^^;
台風の中、危ないって言うのに出ていって怪我する重ジイや産婆さんや次々に診療所に運び込まれて、治療はまだかまだかと口々に言う島民達
トリアージしましょうって声に、倒れそうになりながら全員救うと叫ぶコトー先生・・・
特にあの状態になってからの心臓マッサージのシーンや、その後の産婆さんの手術にあそこまでの尺が必要だったのか!?
精魂尽きて倒れたコトー先生の放置に、誰かコトー先生介抱しろよ!って叫びそうになった。
プライベート的な問題で出演出来なかったと察しますが・・・
このシリーズもう1人の看護婦・蒼井優演じるミナさんは、和田さんの妻なのに電話とお弁当って匂わせのみってのもモヤモヤ
あの状態なら駆けつけないはずがない。
スケジュール的に厳しかったと思いますが、神木くん演じる竜や堺雅人さん演じる鳴海医師の出番多くても良かった気がします。
私的には、限界を超えたコトー先生をアベンジャーズのように皆んなで協力するって感じの出演にして欲しかった。
最後は、夢なのか幻なのかハッピーエンドなのか・・・モヤモヤしか残らない作品でした。
ただ中島みゆきさんの『銀の龍の背に乗って』の曲が流れてくるとそんなモヤモヤも浄化されます。
キャストの皆さんありがとうございました&お疲れ様でした。
離島医療の深刻な現実の先に。
原作&ドラマ未見ですが
美しい情景の予告に惹かれ劇場へ。
穏やかな前半からは想像出来ない
終盤の圧倒的な絶望感。
離島医療の深刻な現実を描きつつ
提示された映画としての奇跡。
助けることを諦めない。
信じることを諦めない。
寄り添うことを諦めない。
医療は知識や設備や
医者や看護師の数も大切ですが
まずは人を助けたいという純粋ない想いが
命の繋ぐのだと感じました。
現実はもっと厳しいと思いますが
奇跡や幸福や興奮を求め
映画館に足を運んでいる自分には
とても理想的なラストでした。
良かった
最後のシーンが謎だったけど、よかった。
出演者はみんな、とてもいい仕事をしてた。
俳優を辞めていた富岡涼君も含めて、よかった。ちょっとでるだけなのかと思ったら、セリフや出演シーンも多くて、大変だったろうなぁと思う。
時間とお金を使っても、劇場で見た方がいいと思う作品です。
コトーをみて医者になった世代です
初めに、私はDr.コトー診療所のドラマ作品が大好きです。小学生の時にこのドラマをみて医者を志し、医学部にいる時も何度も見返しては、初心を思い出していました。そんな大好きな作品だったので、内科医として6年目のこの時期に、まさかの映画化ということで、とても楽しみに公開を待っていました。
まず素晴らしいなと思ったのは、相変わらずの映像の美しさや演出。ドラマの時から離島でロケしているからこそ作り出せる美しい風景が大好きでしたが、約20年の時を経て、更に映像技術も進歩し、大きな映画のスクリーンでそんな風景美を堪能できたのはそれだけでもいい映画体験でした。また、電動自転車のバッテリーを忘れたシーンの、あえてピントを当てない演出等、くすりとさせられる演出も好きでした。
また豪華なキャスト陣にはわくわくさせられました。監督、スタッフの尽力あってか、あの頃のキャストがここまで集結したのは本当にすごいことだと思います。特に自分と年の近い剛洋役の富岡涼さんの出演はファンとしては非常に嬉しかったです。
このように素晴らしかった点もたくさんあったのですが、引っかかってしまったのは脚本でした。
まあ医学的にツッコミどころが…という議論はどの医療ドラマにも出てきますし、もちろんドラマ時代からツッコミどころは所々あったので、あまり取り上げても仕方ないのかとは思いますが、最後のクライマックス部分はかなり強引な感じが否めませんでした。
膵癌末期ののぶおじに、心マと挿管をやり、ROSC(心拍再開)したことで、一同は拍手喝采。ROSC後ののぶおじはもう問題になっていないかのように、お次はミドリさんにバイパス手術を始めるコトー先生… 確かに脚本的に、あやかの赤ちゃんを取り上げてもらうために助産師さんを助けるというきれいな着地にはなっているのですが、そこに繋げるために強引に話を丸く収めている感じが少し気になってしまいました。こういう現場がカオスな時こそ、ハント先生が言っていたようにトリアージが大事。まあコトー先生の体調的にもうそれどころでは無くなっていたのは分かるのですが…
あとこれは自分が医者だから引っかかってしまう部分なのかもしれないですが、『医者が患者を助けるため、命までも投げ売って一生を捧げた事実が素晴らしい』という描かれ方に少し違和感を感じました。もちろん、あの献身的なコトー先生だからああいう最期が相応しい、というのも分からなくはないですが、なんかボロボロになって結局赤ちゃんの顔も見られずに亡くなってしまったコトー先生を見て、果たして幸せだったのだろうかと思ってしまいました。医者にだって休む権利はあるし、医者だからこそ、命に関わる仕事をしているからこそ体調管理をしっかりすべきではないかと思ってしまうのです(それが難しいことも多いですが。)
いろいろと書いてしまいましたが、一方で、患者に向き合う献身的な姿勢はやっぱりハッとさせられるものがありました。20年前に初めてDr.コトーをみたときの初心を思い出させてくれました。普段もできる限り患者さんと向き合っているつもりではあったけど、まだまだ足りない!もっと頑張れ!と背中を押された気もしました。
Dr.コトー診療所という作品が大好きで長年のファンだからこそ、期待値が高かったからこそ少し残念に思ってしまう部分もありましたが、それでもやっぱり映画館で見られて良かったと思っています。コトー先生を胸に刻み、明日からまた頑張って患者さんと向き合っていこうと思いました。
新しい命
ドラマシリーズから16年ぶりの続編となる映画化だけど・・・コトー先生が病気を患ってしまうというちょっと悲しいストーリー。
ドラマは観たり観なかったりでほぼ把握してなく原作も知りません。
何だろう?吉岡さん演じるコトー先生。
あの優しい雰囲気で自転車に乗ってからの「Dr.コトー診療所」、のタイトルが出ただけで涙がでちゃったりして。
中盤過ぎた辺りで島に台風、台風被害で犠牲者多数なんだけど、島の人を守るという信念、自分が白血病を患ってるにも関わらず島の人の治療にあたる姿は泣けました。
観てる側からすれば効率が悪いなとは思うし助手をしてた高橋海人演じる判斗の方が正論言ってるし効率いい事言ってるけど、でもコトー先生の一生懸命な姿いいよね!
柴咲コウ演じる彩佳も無事出産、この雰囲気だからコトー先生死んでしまったのね!って思ったら赤ちゃんが立ち上がってからのコトー先生が手を握って抱き上げるシーンは良かったし泣けた。
コトー先生の優しい雰囲気に癒されました。
今ちょうどDisney+でオレンジデイズ観てるんだけど柴咲コウさんはいつの時代も素敵ですね。
あと吉岡秀隆さんって俳優歴かなり長いけど私のなかでは歌手のイメージも強くて、当時「月」「ラストソング」好きだったな~
特にラストソングは今さっき聞いたんだけど今聞いてもいいっすね!気になった方は聞いてみて下さい。
ドラマシリーズの映画化ってやはり鑑賞する方が多いですね~いい映画でした!面白かったです!
頑固親父が背中越しに
時代も世代も大きく変わった16年ぶりの続編、待望というファンも少なくないらしい。
懐かしい地域コミュニティ、過酷な医療現場、自然と暮らす南国生活を題材に描く人間物語。時任三郎さん演じる頑固親父が背中越しに『お前のうちはここだから』傷つき、行き場を失った息子に送る言葉がグッときた。
なかったことに
この時をどれほど待ち望んだことだろう。
寅さんなき後の国民映画はこれしかないとずっと思い続けてきた。
冒頭のコトー先生が自転車に乗っているシーンだけでもう泣けてきた。
やっぱりこれだよね~。
これからは毎年、少なくとも2年に一度は製作して欲しいと胸アツだった。
だが、結局涙したのはここが最初で最後。
一体登場人物をどれだけ痛めつければ気が済むのだろう。
テレビドラマでもその兆候はあった。
だが、それがヒーロー足るべきコトー先生にまで及ぶ絶望的な状況。
さらには台風のためけが人続出で収拾がつかない状況になるに至っては、
思わず失笑してしまった。
正直言って、ひどい脚本。
加えて、コトー先生の「誰も死なせない」には怒りすら覚えた。
ここは当然研修医の言うとおりトリアージをすべきで、
思い入れのある患者に肩入れする非合理なお涙ちょうだいには嘆息した。
で、ご都合主義のハッピーエンド。
本当にひどい脚本であり、演出。
フジの凋落、ここに極まれり。
私の中のDr.コトーは16年前のTV版まで!
この映画はなかったことにしよう。
離島医療に邁進する医師の生き様
人気TVシリーズの16年後を描いた作品。16年前に頼ることなく、今をしっかりと描いている。歳を重ねても変わらぬ島民を想う強い意志で離島医療に孤軍奮闘する医師の姿と、彼と島民との強い絆を描いた感動感涙作である。離島医療の現状と問題点にも真摯に向き合っている作品の姿勢が良い。
今作の舞台は、日本の西端にある志木那島。19年前に島で唯一の診療所医師となった主人公・五島健助(吉岡秀隆)は、今では島民に信頼され、唯一無二の存在となっていた。数年前に看護師の星野彩佳(柴咲コウ)と結婚し、第一子の誕生が近づいていた。そんな平穏な状況の中で、健助にある変化が起きていた・・・。
健助を演じる吉岡秀隆の俳優としての成長が顕著である。特に健助の様な優しさの中に強い信念を秘めた日本人らしい役は独壇場である。健助は病魔に侵され、妻と誕生する子を残して死にたくない、死と向き合った患者の気持ちを本当に理解できたと吐露する。今までの己の未熟さを恥じる。歳を重ねても謙虚な姿勢は揺るぎない。
健助の対極に二人の若者がいる。医学を目指し挫折した原剛洋(冨田亮)と、離島医療を勉強にきた新人医師・織田判斗(高橋海人)だ。織田は、健助のやり方に不満を持ち、剛洋は自分の将来に不安を抱えていた。
折しも、島に台風が襲来し、負傷者が診療所に次々と運ばれ、健助は周りの制止を振り切り病を押して治療を行う。織田は、健助依存の現状に怒りながらも、懸命に手術を続ける健助を支え続ける。剛洋も、健助の代わりに懸命に蘇生行為を続ける。
手術前の健助の所作に凄味がある。疲弊し乱れる呼吸を整えながら天井を見上げる。静かに集中力を高め鋭い眼光でメスを握る。修羅場と化した診療所での健助の姿を見て、織田と剛洋は覚醒する。
ラストシーン。言葉はなく映像表現のみ。吹っ切れた織田と剛洋の表情と誕生した子供の姿が印象的。この三人が健助の意志を受け継ぐことを示唆している。三人の成長した姿を観たくなった。
なぜこうなった!?俳優陣は熱演も、あのラストは受け入れ難い!?
原作コミックは未読ですが、ドラマはすべて観ました。
人を救って、人に救われて
ずっと、ここで生きてきた。
16年ぶりに、我らがコトー先生が帰って来ましたが、本作品は私の想像を超える完成度の低さでした。
やはり、この壮大な作品を映画化するには、あまりに尺が足りなさすぎると思います。
物語は、序盤は順調な滑り出しに思えましたが、物語が進むにつれて完全に失速しました。
途中あり得ない展開の連続に、伏線の回収などなく放り投げ状態で、ドラマでは重厚なストーリーが売りだったのに、通俗的な茶番劇に成り下がってしまったのは残念です。
色々あったけど、最後には大団円でフィニッシュならば許せたけれど、あろうことかコトー先生を死なせてしまうラストは、まったく受け入れ難いです。
映画『踊る大捜査線』で、死んだと思われた青島が、いびきをかいて寝ているだけだったとの前例もあるので、コトー先生も彩佳に、もたれかかって亡くなったのではなく、疲れて眠りこけていることにして、連続ドラマ・スペシャルドラマでやり直して欲しいです。
詰め込み過ぎかなぁ〜
あっという間の約2時間でした。映画なので仕方がないが北の国からを思い出すくらい、いろいろ詰め込み過ぎて途中はお腹いっぱいでした。
最後はある程度予想はしていましたが、話しが飛び過ぎてもう少しなんとかなったんじゃないかなぁ〜と思いまして星三つです。
コトー先生!
16年振りのコトー先生が出てきた瞬間、泣きそうになりました。
いちばん好きな医療ドラマなので、待ち望んでいた続編!いい映画でした。
キャスト陣は懐かしい顔が並び、特に剛洋くんが出てくると思わなかったので驚きました。ドラマと全く変わらない人達がまた結成するなんて凄いですよね。
ストーリーは、、、どこかで見たような話を詰め込み過ぎていてごちゃごちゃしてしまってて感動が薄れてしまった気がする。ドラマ化でも良かったなぁ。その方が見たかった気もする。
あの人が結婚してたり、自転車が変わってたり、ちゃんとコトー先生の時間が進んでいたことを感じられただけですごく良かったし、ラストはラストで私はいいと思いました。
懐かしい風景
青い海と緑の島の風景。その中を自転車で走るコトー先生がスクリーンいっぱいに広がった時は懐かしさでいっぱいになり涙が溢れました。自転車は電動になっていたのも良いアクセントでした。
でもコトー先生が病気になるのは必要だったのかな…原作を知らないので原作通りなのかオリジナルなのかわからないですが。コトー先生に一人の肩にかかる離島医療の厳しさは病気がなくても充分に描けたのではないかと思います。ハント先生の言っていたことが全てで、崖崩れのシーンではトリアージも必要なのでしょうし。
タケヒロくんの東京での葛藤とか挫折とかを深掘りしても良かったのかなと思います。コトー先生を病気にするよりも。
脚本が安直
〇剛洋にコトー先生が『医者じゃないから助けられなかったと思うなら、医者にならなくて良かった』と言ったところで、不思議な言葉だと考え続けたのだが、その後の剛洋の行動でその意味が納得できた。
〇カイトの演技、存在が際立っていて今回の見どころである。
〇不幸な結末をハッピーエンドに締めくくったのには救いがある。
×慣れているはずの地域での台風襲来の時のけが人の多さと島民の行動には作り話的な違和感 がぬぐえない。 ここが致命的。
×Dr、コトーの身の処し方には客観的合理性を欠くので納得できない。
悲劇性を作り上げたつもりだろうけど。
×カイトが後任を続ける気になったあたりの描写が抜けている。 ここも安直。
×剛洋が復学したのか、また医学生になった経緯もすっ飛ばしている。 ご都合主義が目に付く映画でした。
いろいろ難点はありながらも、鑑賞した後は豊かな気分にはなれました。
医療ドラマ史上最高の詰み感
2022年劇場鑑賞292本目。
Dr.コトーは2期に大ファンの堺雅人が出ると知って慌てて追っかけて1期から再放送で観ていました。
堺雅人関係なくめちゃくちゃ好きなドラマで、もう新作は諦めていた所に映画化と知り、もう予告でなんか泣いてしまいました。
というわけでハードルが上がりまくった状態で観た今作ですが、これでもかと色々起きて2時間15分あっという間でした。
クライマックスの医療シーンは他の救命医療ではあり得ない、圧倒的人手不足に途中で「あっもうだめだこれ」と思って本当に胸が苦しくなりました。
普通の医療ドラマだと患者は次から次へと新しい人がやってくるのですが、このドラマは顔なじみの人たちがドラマの都合上順番にケガや病気にならざるを得ないので、続きも観たい気はしますがもうこのままそっとしてあげてという気持ちにもなりました。
このドラマのファンでした
このドラマが放送されたことで離島やへき地の医師不足問題がクローズアップされ、Dr.コトーの奮闘に感動したものです。産婦人科の医師不足も問題になって久しく、なんとかならないものかと思っています。そして、誰もが歳を取るし病魔にもいつ侵されるかわかりません。
現実として、医師不足問題は誰かが本気で動かなければこの問題は解決しないので、こうして映画化することで世に訴えることは大切だと思います。
しかし、同時期にあまりにも多くの事件が起きたことに違和感があって、わずか2時間しかない映画の中に詰め込み過ぎで、中盤からはしらけてしまいました。
私は、この映画を観なければよかったと思いました。
ドラマであれ映画であれ、続編が作られた事だけでファンは嬉しい。ですが、
正直、時任さんは、あのビジュアルでは出てほしくなかった。監察医朝顔の平さんそのままで、アルツハイマーのお父さん役がチラついて、どうしても原さんには見えなかった。ビジュアルが朝顔とあまりにも一緒だったので、コトーには黒髪で出て欲しかった。
盛りだくさんながら。
2時間強なのに、山場が2つ(見ようによっては3つ)あるのはToo muchだけど、ドラマを見てきた人達には感動する場面が満載。誰がなんと言おうと、コトー先生が近くにいたら、最期まで診てほしいと思うはず。新メンバーは2時間で人となりを完全には紹介しきれてないのは残念。蒼井優、神木隆之介、伊藤歩もカメオ出演だったのが残念。ドラマで再開しても良かったかも。
思い入れの深いファンとして
Dr.コトー診療所は自分の生涯においてもベストと言えるドラマ。
人生の見方すら変えられたといえる作品であり、ふと思いついては見返している。
そのドラマを16年ぶりに映画化する。驚きと同時に喜び、そして一抹の不安もあった。
思い入れが強いからこそこれだけの年月がたったことで作品にとって大切な要素が失われてしまうのではないかと。
ただそれは杞憂だったと、見終わった今感じている。
いやむしろ今であるからこそ意味のある作品となった。
年老いて病魔に侵されるコトー先生、島の医療をいってに背負い、住民の命を守り抜いてきたからこそ疲弊した姿というのは過ぎ去った月日を経てでしか描けなかったでしょう。
彩花とコトー先生の関係性をあえて間を省き妊娠という時期を描いたのも命を描く上で強い説得力があり、コトーという作品のテーマ性を映し出したように感じられた。
ただ正直にいえばファンとして、コトー先生の隣には剛洋がいてほしかったという思いはある。しかしコトー先生に対して率直に意見を述べたり離島医療の問題点をはっきりと述べる役目は剛洋には似合わない。その点で新たに織田判斗 という役割を設けたこともうなずける要素ではあった。
剛洋が医者になれていない というのはどうしても受け入れがたさもあったものの、常に人 というものを丁寧に描き出してきたDr.コトーだからこそ、現実や挫折と苦悩が反映された描写であると納得することも出来る。
作中コトー先生が言う 医者になってほしかったというのは傲慢な欲だったのかもしれない という言葉にもハッとさせられる。剛洋は我々と同じような感情やプレッシャーを島の住民たち皆から受けていたのかもしれない。逃げ道もなく父からの期待を背負い都会で一人戦っていた。そんな年月が頭の中に浮かび上がり、彼の苦悩に感情が乗り移っていた。
ただそれでも医者という夢を、コトー先生を継ぐということを諦めてほしくない という思いに苛まれ、どうなってしまうのかと不安も覚えていたが最後きちんと医者への道を再び志していく剛洋を見て救われることができた。
ただ若干の疑問を覚える場面も少なからず。
野戦病院となった診療所にミナが助けに来ないのはなんでかな というのが一つ。
和田さんと結婚し看護婦から足を洗っているのかもしれないがああいった状況下であれば助けに来ないのはおかしくないか と感じ。
また剛洋も医学部に4年いたのであればもっと手当など手伝えたのでは?という疑問も。足がすくんだともとれるものの、イマイチ納得しきれないところではあった。
また助産師として新たに美登里さんというキャラクターが設けられているが、産婆として志木那島を支えていた内さんとの関係性なども引っかかってしまった。
あとはこれはもうファン心理に過ぎないが、邦ちゃんが本人ではないのはやっぱり残念…。
剛洋を富岡涼さんが演じてくれているだけに余計…。仕方ない点もあるだろうが出来ればそこも拘って欲しかったなとも感じてはしまう。
剛洋と邦ちゃんは本人でないとどうしても違和感が、厄介なファン心理に過ぎませんが…。
しかし作品全体としては
今だからこそ描けたもの、今であるからこそ意味のあるもの
救って救われて、そして生きていく
そういった根幹のテーマ性がきちんと刻まれている。
あきおじの藁草履や石碑、剛宝丸に今も乗る邦夫などこれまでの作品で描かれてきたものをきちんと拾い上げ、作品として重要視してきたものを丁寧に表現しつつ、最後に生まれてきた命と手を紡ぐ 先生で締めるシークエンスはとても美しいものだった。
ただし倒れたコトー先生にそれでも命を救うことを要求する島の住民の身勝手さには流石に憤りも覚え、結局白血病についてや診療所の統廃合のついても有耶無耶なままで終わってしまったのは引っかかる点。
完璧な作品だった と言い切れはしません。
終わってしまうんだなという喪失感もある。
でもそれでも無いものと思っていた続編を作り、今の世に送り出してくれた制作陣と再び集ってくれたキャストの面々皆にファンとして感謝をしたい。
全302件中、241~260件目を表示