「ひとがひとを思いやる。こと」Dr.コトー診療所 humさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとがひとを思いやる。こと
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一番印象的だったのは、コトー先生が病のことを家族に打ち明けたとき。
お義母さんが先生の手に触れたその様子だった。
身重の娘の夫の状況が、決して簡単ではないことは容易に伝わったはず。
それでも、それを苦しむ気持ちは当人が一番で、自分は衝撃を越えて支えてやる立場だということを理解し、同時にあらわれたような母性。迷わず包みこんだ優しい所作に人の本能を感じたからだ。
自分のことになるが、実家に帰省すると何十年も経った今でも母は帰り際の車の私の夫に向けて深い礼をする。
よろしくお願いしますとちいさく口が動かしているのを知っいる。
それを思い出してしまったのは
通ずるものがあったからだろう。
まわりまわって、感謝の念を抱いた貴重な場面だった。
〝ひとがひとを思いやる〟
Dr.コトーのシリーズに流れるあたたかをまたひとつ受け取らせてもらった。
ちょっと気になったのは、台風のシーンのあまりにも大変すぎる状況。
あれが本当なら体制が極まりすぎていて末路には共倒れしかない感じで、さーっと引いていく自分がいた。
そのくらいの厳しさを表したかったのだと思うが。。。
そんななか、生田さん、高橋さん
ベテラン勢に混じり、等身大の若々しく自然な心情をみせる演技が爽やかな風を吹き込んでいてとても頼もしく感じた。
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