「まずまずのヒューマン・ドラマには仕上がっていたかと…」Dr.コトー診療所 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
まずまずのヒューマン・ドラマには仕上がっていたかと…
評論子は思いました。
医大の医局に所属していて、地方の病院から帰ってきた医師から、「大学の医局に戻って来られて何がいちばん嬉しいかと聞かれたら、それはポケットベルを持たされずに、安心してお酒が飲めることだ」と、聞かされたことがありました。
病院には医師が一人きりということは、精神面でも大変なようです。
自分の専門(関心分野、得意分野)に関わらず、あらゆる診療科の患者を診なければならないことも、大変のようです。
(なにせ地域には、およそ医者と名のつく生き物は、彼・彼女ただ一人になるわけですから)
そんなことにも触れられていれば、コトー先生の苦労のほどは、もっともっと窺われたんじゃないかと思いました。
ちょっと違和感があったのは、離島の診療所にはやや不釣り合いな立派な設備の手術室でしたが…。
でも、いつでもすぐに本土の大きな病院への転送が可能というわけではないとすると、本当は、それくらいの設備があって、然るべきなのかも知れません。
(村役場が大枚をはたいて設備してくれたけど、一度も使わないうちに医療機器が陳腐化してしまうかも知れませんが)。
まぁ、そういうツッコミは無粋として、映画作品としては、充分なヒューマン・ドラマとしては仕上がっていたように思います。
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