劇場公開日 2022年12月16日

「『銀の龍の背に乗って』はやはり名曲であることを再確認。脚本と演出がもっと巧ければ佳作になったのに残念。TVドラマの映画化の限界を越えられず。」Dr.コトー診療所 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0『銀の龍の背に乗って』はやはり名曲であることを再確認。脚本と演出がもっと巧ければ佳作になったのに残念。TVドラマの映画化の限界を越えられず。

2022年12月22日
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鑑賞方法:映画館

①原作マンガは第1巻を人の居るところで読んで大泣きして恥ずかしい思いをした為、その後読んでいません。TVドラマ版も観ていません。だから原作ファンやTVドラマ版のファンとは感想が異なるのは仕方ないかも。
②演出が平板で緩急がない。前半は大きな動きもなく退屈で、TVに慣れ親しんだ人達には懐かしいかも知れないけれども、TVドラマを観ていないこちらとしては仲間内で楽しんでいる様を見せられているだけて特に面白みもない。台風が強くなってからややドラマらしくなるが、それも殆どの舞台が体育館と診療所とだけなので大したことはない。
③コトーの体を蝕む病をどうして「急性骨髄性白血病」みたいな一般には馴染みの薄い病気にしたのだろう。直ぐに治療しないと命に関わる恐れはあるが完治できる病気(そんなものがあるのか分かりませんが)にした方が感情移入しやすいし、病に侵されながら心臓手術をするクライマックスを感動的なものにしたかったのかもしれないが、そんな状態で命に関わる心臓の手術をして良いのか疑問が先にたってリアリティーがない(ブラックジャックじゃあるまいし)。
④俳優陣は錚々たる面々だが、慣れ親しんだ役をやっている感が強くて特に印象に残る演技はない。
唯一コトーが“僕だって死にたくない”と慟哭するシーンの吉岡秀隆の演技は良かった。
⑥離島医療問題を

もーさん