劇場公開日 2022年12月16日

「コトーをみて医者になった世代です」Dr.コトー診療所 MACさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0コトーをみて医者になった世代です

2022年12月18日
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MAC
Yuuさんのコメント
2022年12月19日

MACさん、はじめまして。

私もちょうどこのドラマがテレビで放映されている頃、息子が医学部に入り、ドラマの中のヒューマン的な部分と医学的な一面に非常に興味を持って見ていました。ですのであれから20年の歳月を経ての映画化を本当に嬉しく思って待ち望んで映画館に行きました。
感想はほとんどMACさんと同じです。最初の自転車に乗ったコトー先生から大きく引いた島と海の雄大な映像美、そしてあのテーマ曲に一瞬で涙が出て、あーー見にきてよかった〜と思いました。
ただ、話が進むうちに剛洋くんの現状、コトー先生の病気、最後は土砂崩れの怪我人など、話が多すぎて、脚本が散らかってる(変な言い方ですが)感じが否めませんでした。
そしてMACさんがおっしゃってる『医者が患者を助けるため、命までも投げ売って一生を捧げた事実が素晴らしい』という描かれ方』、私もここには大きな違和感を感じたんです、最初は。
ただドクターコトーの作品を通じて、コトー先生はいつもいつもたった一人で島民の命を支え続けるという過酷な現実に向かい合ってきました。それがいかに過酷であるか、和田さんもドラマの中で言及してますし、その象徴とも言うべき石碑の存在は、離島医療の厳しさを常に訴え続けていました。あの石碑に刻まれていた言葉『蜃気楼』が、実際は戦後島に残った医師が病にかかって目の病気になっていたのではないか、というようなセリフ(うろ覚えですが)があったように記憶しています。
その石碑が今回の映画にも出てきました。あれは医者の死が尊いというより、たった一人の医療は医者が死んでしまうほど残酷なんだということを伝えたかったのかなと、、、
ただ石碑の医師と違って、コトー先生はまた医師を目指しはじめたであろう剛洋くん、ハント先生、そして彩佳さんとの子供をこの世に遺しました。それは未来に大きくつながる希望ですよね。

私も医者の母親ですから、こんな犠牲はたまったもんじゃないです(苦笑)
MACさんがおっしゃるように命に関わる仕事をしてるからこそ、自分の体調管理もしっかりして、そういう環境を周りの人々も医師に与えるべきです。
6年目とのこと、お体に気をつけて、でも心は患者さんに寄り添って良いお医者さんになってください。私も息子に「電カル」だけ見ないで、ちゃんと患者さんの顔を見て治療しなさい、といつも言っています(笑)

Yuu