Dr.コトー診療所のレビュー・感想・評価
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今だからこそ映画化の意味のある、地域医療の現実を描いた作品。連ドラのファンは、より入り込める豪華キャストに。
2003年と2006年に連続ドラマで高視聴率を誇った「Dr.コトー診療所」。私はこの当時に映画化すると思っていましたが、2007年にフジテレビの映画事業局の亀山千広局長と新聞で対談した際に、「流行っているからといって映画化はしませんよ」との判断でした。
そして、第2期の2006年から「16年が経った段階で映画化」したのですが、私はこの判断は意義深いと思っています。
日本の西端に位置する自然豊かな孤島・志木那島にて島にたった1人の医師として島民たちの命を背負ってきたDr.コトーも当然ながら年をとるわけです。かつては坂を自転車で立ちこぎしていたのが、今では電動自転車になるなど、島のみんなが生きているのです。
ただ、その結果として、考えないといけない現実も突き付けられ、映画でしか描けない世界観となっていきます。
そして、16年も経てば子役もいい大人になっていますし、結果として、豪華キャストが共演することになり、連ドラを見ていた人たちも一緒に時の流れを感じられます。
そして、連ドラ当時から❝こだわりの演出❞で知られていた中江功監督がメガホンをとり、スケジュールより天気を優先するなど徹底的に妥協のない作品に仕上げています。
134分でも描き切れないほどの要素はありますが、潔く意義深い作品になっています。
過去映像を一切使わずに感動させることに成功してみせた傑作
連続ドラマとして多くのファンの支持を得ていた「Dr.コト―診療所」が、16年ぶりとなる続編を映画として製作したことに、まずは驚きを禁じ得なかったのと同時に敬意を表したい。
吉岡秀隆の日本映画界のレジェンドたちから学んだエッセンスが卓越しており、スクリーンにその姿が映り込むだけで妙な説得力を作品にもたらしてくれる。
芸能界を引退した富岡涼が今作のためだけに復帰するなど、話題に事欠かない。
連ドラで主要キャストを担った面々がこぞって復帰し、高橋海人や生田絵梨花という新キャストも加わっているが、試写を観て最も驚かされたのが、ドラマ作品時代の過去映像を一切使っていないことだ。
何に驚いたかというと、過去映像を一切使っていないのにも関わらず、ドラマを見ていた層の心に作品世界に戻ってきた…という面持ちにさせてしまうことに成功しているからだ。
それもこれも、主要キャストの誰も彼もが今作のためならば…と、もう一度この作品の舞台に復帰したことが最大の要因であろう。そして、これでもかと泣かせようとしてくるのだが、そこに押しつけがましさがない。
現代医療に関するテーマも内包されており、とにかく劇場で観て欲しい傑作である。
何とも言えない切なさ・・・
同窓会映画として観れれば雰囲気は楽しめると思います。
頭を抱えてしまうのが白血病のコトーや身重の彩佳さんに頼り切ってしまう展開。
この点に関する批判は既に出ていますが、これが実際の医療現場のリアルです。
私は大学病院勤務からフリーランスで何軒か医院を点々としました。
大学病院では診療以外に学生や研修医の指導もしなければならない上に、研究成果も求められます。バブル時代の契約で定年まで居座れば多額の退職金と年金が入る教授陣の中には下に仕事を押し付けてロクに仕事しない方もいます。その上まともな社会常識が無く外で生きられない医師も行くところが無いので大学病院に寄生しています。そう言った医師の権威を傘に着て使い物にならなくても高い日当を得ている連中の尻拭いを一部のスター医師やスタッフが自分を犠牲にしてやっているのが現状です。
アホらしくなって辞めましたが、外に出ても似たようなもんでした。どこに行ってもロクに働かない医師がいる。「出来ない」「やったことが無い」「前に診てもらった先生に診てもらいましょう」と言って平気で患者さんを何回も来させたり責任逃れだけプロの医師。研修医の頃からそれをやってきたんでしょう高齢の医師でもそういう方はいて、実際何もできないので辞めてもらった方が良かったりします。スタッフが何も言えないのを良いことに高圧的な態度をとって都合の悪い事は全てスタッフのせいにしたりする方もいて本当に人の形をしたゴミです。
この様に離島では担い手や資源不足でリソースを割けない逼迫した状況が、陸では出来ない医師によって作り出されています。
それを知ってて映画を観ると、ストーリーとしてどうかと言う以前に考えさせられてしまいます。
制作側が意図してこれを問題提起として入れたのかは分かりませんが、実際過労で亡くなった医師もいる訳ですし、何とかなったから良かったという話ではありません。
久々にドクターコトーが観れて良かったのですが色々詰め込み過ぎた感もありますし、内容を掘り下げて納得行く流れにするには尺が短かったと思います。
出来るなら連続ドラマで再構成を期待します。
懐かしいです、それ以上
吉岡君の出演作は、見事に自分の人生と重なる。少年期には寅さんの甥っ子満男君。青年期には北の国からの純君。そして社会に出てからは、コトー先生。とても懐かしく、それでいて自転車もアシストになって、相応の時の流れを感じる。うーん、彼も老けたな。自分が年を感じるのも同じだねえ、なんて。
20年ぐらいたつのにキャストも勢ぞろいして、相変わらずの役どころで同窓会みたいだな。でもやっぱり剛洋君に代表される人生の機微。引退している役者さんを引っ張りだして、スタッフも執念だね。
お話はというと、やっぱり地域医療の現場の厳しさは相変わらずで、従事者の熱意と協力に支えられている。何かが欠けると崩れそうな緊張感だなあ。スタッフの高年齢化もあり、現場の厳しさはドラマ版よりずっと深刻に感じた。
なんなら次シーズン3待ってます。
シーズン1だけ当時観てました。そして今回FODで2004もシーズン2の2006も観てそこから最後映画を観ました。そもそも普通であればこんな腕のたつ医師が離島行ってくれるのか、そしてその役に立つかの如く毎回病気まみれオペまみれ。でも毎回それをとりまくドラマに感動し毎回のように泣いてました。出てる役者さんもみなすばらしい俳優さん達で見ごたえがあった。なにより吉岡さん、やっぱすごい良い役者さんなんだよなー。主題歌も最高。ちょっとえぐい場面、設定あるけど通してやっぱり好きなドラマ。映画のクライマックスはもうそれはそれは地獄絵図。でも最終的にハッピーエンドでよかった(私はそうゆう解釈です)。できれば映画じゃなく1クールのドラマとしてもっと長く観たかったかな。2時間じゃ足りてない!そしてもうないなんて言わないで、次シーズンやってほしい。拠点病院にハント先生、志木那島診療所にコトー大先生と新米の剛洋。スピンオフで三上先生とか。もっと観てたいシリーズ。
主人公が満身創痍だった!!
シリーズ初見ですが、主人公最大のピンチを迎えていました。16年振りの新作との事ですが、このエピソードにしたのは思い切った決断だと思います。僻地医療なのに野戦病院の様になっていました。東京の話は要らないので、もう少し夫婦の会話や仲良しな様子、主人公の考えが分かるシナリオだと良かったです。若造ができないできない言って不快でしたが、それだけ主人公が凄いと言う事でしょうか。何か物足りないです。
予備知識なしで鑑賞。 ドラマ版も見たことがない。 生田絵梨花と髙橋海人を見るのも初めて。オレも髙橋海人のようなイケメンの医者の役をやってみたいと思った。
動画配信で映画「Dr.コトー診療所」を見た。
2022年製作/134分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2022年12月16日
吉岡秀隆(五島健助)
柴咲コウ(五島彩佳)
時任三郎(原剛利)
大塚寧々(西山茉莉子)
髙橋海人(織田判斗)
生田絵梨花(西野那美)
蒼井優(仲依ミナ)
神木隆之介(杉本竜一)
伊藤歩(安藤リカ)
堺雅人(鳴海慧)
大森南朋(坂野孝)
朝加真由美(星野昌代)
富岡涼(原剛洋)
泉谷しげる(安藤重雄)
筧利夫(和田一範)
小林薫(星野正一)
予備知識なしで鑑賞。
ドラマ版も見たことがない。
生田絵梨花と髙橋海人を見るのも初めて。
日本の西の端の離島、志木那島(架空の島)では過疎や高齢化が進んでいた。
ドクターコトーは島民に対する真摯な姿勢で島民から絶大な信頼がある。
この島での19年間の実績によるものである。
医者であるコトーにも病魔は忍び寄っていた。
しかもそれは深刻な病である。
妻の看護師、彩佳は妊娠7か月。
コトーは間もなく父親になる。
ある日猛烈な台風が志木那島を襲った。
島は想定外の被害に遭っていた。
次々と診療所に運び込まれる急患。
限られた医療体制で対応を強いられる診療所はまるで野戦病院のようだった。
そして、コトーは診察中に倒れ、
彩佳も切迫早産かもしれない状態に置かれた。
コトーと家族と島の人たちはこの状態でさまざまな葛藤と向き合うこととなる。
いろいろな困難の中で結果的にすべての患者を救うことができた。
「そんなことあるか!」と突っ込んだが、
映画だからそれはそれでいいとしよう。
オレも髙橋海人のようなイケメンの医者の役をやってみたいと思った。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
ドラマは好きだったのに
悪い人は出てこない
ドラマシリーズを見た人にとっては最高の仕上がりになっています。
それぞれの人間関係やエピソードを知っているのと知らないのでは感じ方が全く違うのではないか?
だから評価が低いのかなあ。残念・・・
見てきた私は見る前から既に島の一員になっているし、若い医師が赴任してきたのを見て、どっからきたんやと住民目線で見てしまう。
そして、昌代が餃子を一生懸命包むシーンで既に涙。
村の住民たちはみんな相変わらずで彩佳がコトー先生と結婚してもうすぐ赤ちゃんができると言うことくらい。
剛洋にはがっかりしたけど終盤きっちり盛り返してくれた。
物語が進むにつれて色んなエピソードが増えていくけれど、どれもこれも心暖まるシーンの連続でずっと涙した。
織田先生は冷めた若者の典型的な奴と思ったけれどコトー先生の後ろ姿に深々とお辞儀をしていたのを見れば「こいつもわかってくれたんやな」と安堵した。(やっぱり住民目線になっている。)
最後はコトー先生が倒れて終わりつながるシーンで亡くなってしまった見たいな雰囲気を醸し出していくが最後はきっちり生きてくれてた。
涙涙である。
もうこの映画の続編が無いと思うと寂しい限り。
いや違う、ドラマの続編が映画で見れたことが幸せなのだ。
DR.コト―診療所の最終章
名作ドラマ「DR.コト―診療所」の最終章。前作から16年とか。役者さんたちも歳をとって、また声がかかって二つ返事で出演を承諾したとか。感動ドラマ系は、最近少なくなってきているのは、このような濃密な人間関係は孤島のような所でない限り、あり得なくなっているためだろう。島民とコト―との間の信頼関係が濃い故に、背負う物があまりにも大きすぎて疲弊、病魔に侵されるというのが本作のテーマか。
タケトシのケガでスタートし、タケヒロの医学部中退が絡み、コト―の妻、彩佳の妊娠に助産婦である奈美の祖母の心筋梗塞が絡む。そこに診療所の統合問題、台風来襲、コト―の急性白血病といささか詰め込み過ぎ。
確かに他の方々が触れているように、台風の時位、家で大人しくしているか、早く避難所に避難していろよって思ったし、大体、台風来襲には慣れている土地柄、あんなに怪我人が運び込まれること自体がないだろう。感動度を上げるための演出であろうが、ちょっとやり過ぎてリアル感が失われた。また、確かにコト―が倒れた時、誰も駈け寄らないのは逆に謎。
誰かが駆け寄る、コト―が気を取り戻して、服薬等で回復という普通の演出で良かった。
テレビ的な演出で、コト―が命を失うようなセリフを吐かせて布石を打っておいて、亡くなったかのように見せるのも逆に安っぽくなった。そこも、コト―は入院中でTV電話等で会話する位で良かった。コト―の姿に打たれたにせよ、判斗が診療所にいるのも良く分からん。判斗一人が配属でも十分。二人の医師を抱えるだけの余裕はないはず。統合問題はどこ行った? などなど。確かにご都合主義。ただ、最後だからこそ、主要メンバー全てが幸せになっている姿で、視聴者に満足してもらおうと思ったのだろう。コト―は入院しながら、島の今後の医療について、お見舞いしに来る人達と考えているの位の演出にしてほしかった。
それでも、後味が悪いよりは、ハッピーエンドで良かったのは確か。
うーん
うーん。
ドラマは観たことありません。
髙橋海人くんが出ているというだけで観ました。髙橋海人くんの演技はとても良かったです。
なんだろう、色々ツッコミどころ満載。
そもそも診療所はなんでこんな人里離れた立地にあるん?毎回家まで車で送り迎えしたり、公民館からも遠いみたいだし、先生の家とも遠くて、色々不便じゃない??もっと中心部に必要な拠点は集めた方がいいんじゃないのか?
あと、島の人たち勝手わがまますぎ。
医療資源少ない土地に住んでるんだから、それを踏まえて生活しろよって思っちゃった。台風の時くらい、避難所にみんな集まって、少しでも怪我人出さないように協力しろよ。
診察の順番急かしたりするなよ。都会でも、救急でかかったらすぐ診てもらえるとは限らないし、急かしたりなんてしないよ。
先生倒れてんのに放置した挙句、もっと働けと。サイコパス島民。
完璧な医療が受けられる環境に身を置きたいのなら、島は諦めて都会に引っ越すのを勧める。
けっこう色々イラッとしてしまった。
僻地医療の問題はこの島のことだけじゃ無い。もう少子高齢化、人口減少の国なんだから仕方ない。国が推進しているオンライン診療に移行して解決するしか無いだろうね。遠隔操作出来る手術ロボット導入したり。
誰かの犠牲の上に医療を成り立たせるのは時代にそぐわないよ。こんな綺麗事では解決出来ないよ、と医療に携わる身としては、逆にお涙頂戴過ぎてちょっと白けてしまった。
こんな感じの観せておけばいいよー、って感じで作った映画なのかな?ちょっと観客バカにしてるのかなぁ?とすら思っちゃった。
何を伝えたかったのか?
確かにみんなが言ってる通り無理やり詰め込みすぎだな
台風からはやりすぎ。コトーは全員助けるって言ってたけどあんな状態なら何人か亡くなってるでしょ…
死にそうな人いっぱい来てたよね。結局元村長と助産師以外は大したことなかったの?
コトー先生、鼻血やあざが出るのは末期です
最後は夢オチ?
高橋海斗が呪われた離島に行って、初めは理性を保ってたけど村の人達に抑え込まれて自分も感化されてしまった…って感じ(前被害者はコトー)
見方を変えるとホラー映画だわ
共倒れ
高橋海人が良い!
役者はいいが、脚本に問題あり?
もともとドラマ版がだいすきで見てました。
今回もコトー先生は変わらない島への愛情と、医師としてのポリシー。でもやはりそれだけでは、島民の命を守ることはできないということがよくわかりました。
今回の映画のテーマとして、おそらく地域医療(特に僻地)の限界というのを描いているのだと思う。その点に関してはとてもよかった。判人先生の言っていたことはすべて図星であり、島民にこの島の医療について一石を投じていた。そしてそれでもなお、島の医療体制が改善されることがないことも、かなりリアルだなと思った。でもコトー先生が倒れて、彩佳さんも倒れたのに、島民たちがコトー先生にかけよることもなく、さらに心停止しているノブおじに蘇生を続けるのはとても違和感があった。カオスすぎて、呆然とした。
このカオス具合と、病気のコトー先生と妊婦の彩佳さんにおんぶに抱っこ状態の島民たちの感じを異常なほど強調して、地域医療のやばさを伝えようとしたのだろうか?とさえ思うくらいカオスで違和感山盛りな脚本だった。
役者さんはみんな相変わらず演技が素敵で、よかったです。
コトー先生の病気がどうなったかだけ気になる最後でしたが、とりあえず子供は無事に生まれてて安心ました。
そして地域医療の破綻は現実問題深刻です。
各県の公務員医師や公務員看護師に手当を十分につけて、ローテーションで僻地や離島に派遣されるシステムでもいいのになと常日頃思います。1人の人がそこに住まい、支えると言うのは難しい時代ですよね。
日本中の子供達から高齢者までみんなが適切な医療を適切な環境で受けられること。そして医療従事者の人権が尊重されるシステム構築されることを祈るばかりです。
しょうがないのかな…
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