「他人事ではない」スーパー30 アーナンド先生の教室 ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
他人事ではない
めちゃくちゃ大事な話をやってるのに、主人公と彼女の間の男尊女卑的なところは置き去りだったり、予備校経営があまりにもいきあたりばったりだったり、最大の課題の経費調達問題が解決されないままだったり、粗とか穴は多い映画だった。
けど視点を生徒たちに移すと、能力を持ちながら選択肢もなく親と同じ職業で這いずって生きてゆくのか、海外に飛躍してカーストを抜け出すのか、というインド特有(とまでは言わなくても根強い) の痛切で切実な選択が、そしておそらく唯一の脱出法が可能になるかという信じたい奇蹟が、きっと彼らにはカンタダの目の前に降りてきた蜘蛛の糸のように見えたんだろうなと思うとやり切れない。
彼らはどんな想いでノーノーと叫び続けたのか。
それを思うと、こども食堂に来る子供たちのことまで考えてしまう。けして『サードワールド』の話ではないのだ…
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