金の国 水の国のレビュー・感想・評価
全246件中、181~200件目を表示
戦争の原因、些細な事、全部、ひっくるめて
原作は知っているのですが、アニメとして映画になると、どんな感じになるのか、期待していました。
見応え十分でした。
最初の戦争の原因から時間と歳月がたっていくうちに、引っ込みがつかなくなったこともうあるんだと思うのた。
男としてだけでなく国を納める王としてのプライドもあったと思うけど、年をとると周りが見えなくなるってこともあるのではないだろうか。
家族と対立してまで得るものはなんなのか。
おとぎ話のように見えて、現実の厳しさも描かれているので画面から目が離せない。
金の国、水の国、金がなければ、物が買えない、愛も買えない、でも水がなければ生活ができない、生きられない。
どちらが欠けても人は生きられない。
王も腹心も姉も、登場人物、全員が幸せになりたくて足掻いて必死になって、なんとかしようとしている、その方法が正しいのか、そうでないのか、試行錯誤で足掻いている姿は人間らしくて生きるって難しいなあと思ってしまうのだ。
やさし“過ぎる”物語
ご都合主義と性善説に依りすぎていて、良くも悪くも童話的でした。
また、基盤となる設定に疑問符が多く付く。
交易で栄えているのに水は買えなかったり、水路を引くことに水の国側のメリットがなかったり。
王族を謀れば死罪も免れないのに、気軽に頼み引き受けたり。
そもそも50年前に結ばれ、その後再び戦争にまでなったのに、何故今さら契約を果たすことになったのか。。
キャラ毎の画風があからさまに違うことも手伝い、リアリティラインがとことん低い印象。
クライマックスで「お父様が国王でよかった」とサーラは言う。
が、その男は貴女が「そんなことはしない」と信じたことを平気でやった卑劣漢ですよ。
しかも、それを棚上げして相手国に「水に流そう」とか上から目線で持ちかけるクズです。笑
浜辺美波の声質はよく合っていたし、『HELLO WORLD』の頃よりは上達していたものの、演技面ではまだ今ひとつ。
逆に賀来賢人は違和感のないレベルでとても良かった。
作画も雰囲気も悪くないが、“優しい”というより“易しい”、子供が見やすい作品に感じた。
ライララ推しです
心が暖かくなるような作品でした。
正直ストーリーとしては大した内容ではないと思います。誰も死なずハッピーエンドで締めくくる。ディズニーからミュージカル取ったらこんな感じかな?みたいな。
だけど観て良かったなと思えました。決して損した感は無いです。
作風から子供向けかと思ったけど若いカップルや年配夫婦とかの大人カップルが多かった。大人が読む絵本みたいな作品なのかも知れませんね。
現実世界のストレスから離れて癒やしに浸るみたいな。
主役だから当たり前なのだけどサーラの優しい雰囲気がこの映画の好印象に影響していますね。地味でマトリョーシカ人形みたいな娘だけどあの丸顔が良いんだよ。
で、サーラ役の浜辺美波、ピッタリだと思います。HELLO WORLDの時にも良いなと思ってたんですが、地味系のキャラ合いますね。
でも私が作中で一番お気に入ったキャラはライララですがね。。
あのヌルっとした隠密感、忍者ぽくてイイす◎
まっすぐな台詞が心に刺さる
期待通り
すごく期待していた作品。
その期待通りの内容でした。
ストーリー的には王道と言えば王道。
そこがすごくいい。
感情移入でき、話もわかりやすいので、入り込みやすい。
そして、賀来賢人の声が違和感なく見れました。俳優さんが声優やると、違和感があったりするのですが、それを感じなかった。
むしろ声優向き?wな声でした。
メインどころ以外のキャラ背景が少し足りなかったのが勿体無かったかな。
それでも、良作かなと思います。
ああ終わっちゃった
絵本の世界観に浸れれば
犬や猫を切っ掛けに戦争が勃発したり平和になる予想外の感動アニメ。 本年度ベスト。
周りが親子連れの方ばかりで子供向けの映画と思いきや、オッサンでも楽しめた(笑)
サーラのVC。浜辺美波さん目当て。
彼女のキャラクターがイマイチ可愛く無いけど良い作品だった(汗)
終盤は可愛い感じになったのは作品にのめり込めたからと推測(笑)
豊かな水はあるけど裕福では無い「水の国」。
あと数十年で水が枯渇するけど裕福な「金の国」
この2国の国交を再開させようと奮闘する男女のストーリー。
争いを止めるため、両国が美しい美女と頭の良い男性を交換する事に。
両国がその条件を騙し合う事から進展する展開。
両国の国交を再開させようとする水の国の建築士ナランバヤル。
それを妨害する連中に、二人を助けようとする仲間に胸熱。
エンドロールの挿し絵が本編よりも美しかった感じで余韻に浸れた印象。
国名やキャラクター名が覚え難く大変でした( ´∀`)
サーラ
国同士が友好的に協力する姿は美しい
絵本のような幸せが心地よい
「めでたしめでたし。」
この言葉が似合う作品が近年の映画にはない。
謎が残ったり、誰かが救われなかったり
腑に落ちないことがあったり。
あくまで私見だが、
ディズニーやピクサーでも
純粋なハッピーエンドは
ここ最近見ていない気がする。
しかし、この作品にはそれらが一切ない。
綺麗で優しくて、誰も不幸にならない。
まさにおとぎ話を見ているようだった。
ストーリーはとてもわかりやすく、
子供連れでも見られるくらい明快。
(実際、子連れの親御さんも観に来ていた)
しかし勿論、大人でも飽きる事なく鑑賞できる。
むしろそうゆう感情を忘れかけた大人にこそ
刺さるのでしょう。
国同士のいさかいや権力争いなど
とても血生臭い事を扱いつつ、
ここまで清らかな心で鑑賞を終える事は
原作の素晴らしさ、
そしてそれをアニメにする人々の想いと力量がなせる技なのだと思います。
そして最初に言った事に戻りますが、
この作品にはこの言葉がとても似合っているかと思います。
めでたしめでたし。
ほんとに、優しい世界
伴侶に選ぶなら、
自分を悲しませない人
自分を肯定してくれる人
自分の気持ちを傷つけない人
自分の気持ちを守ろうとしてくれる人
自分をもう2度と1人にさせないと思ってくれる人
そういう人を選ぶ事が大事だと思いました。
シンプルに爽やかなお話しでした。
見て良かったです。
おとぎ話かと思いきや地に足が着いた堅実な公共土木事業ドラマでした。
商工業が盛んで様々な国との交流がある豊かな国アルハミドと水と緑に溢れた貧しくも素朴な国バイカリ。隣り合った両国は幾度となく戦争を繰り返した後100年に渡って国交を断絶していた。両国は和平の約束を交わしその証としてアルハミドは国で最も美しい娘を花嫁として、バイカリは最も賢い男を花婿としてお互いの国に送り合うこととする。バイカリとの国境近くに住むアルハミドの国王ラスタバン3世の末娘サーラはバイカリからの花婿を押し付けられるが彼女のもとに現れたのは男ではなく子犬。それはアルハミドとの和平をよしとしないバイカリの挑発だった。このことが国王に知れると戦争になってしまうと危惧したサーラは子犬にルクマンと名付けて育てることにするが散歩中にルクマンはバイカリの国境を越えてしまう。ルクマンを追って初めてバイカリに足を踏み入れたサーラは森の中で失業中の建築士ナランバヤルに出会うがサーラは彼が族長オルドゥにアルハミドからの花嫁を押しつけられた男であることも、彼のもとに現れたのが子猫だったことも知らず・・・。
おとぎ話的な王道ラブストーリーかと思いきや全然骨太で、実は王都の周りには砂漠が広がり水の枯渇が深刻なアルハミドの窮状とラスタバン3世治世下で二分する政局をすぐに見抜いたナランバヤルがサーラの花婿になりすまして治水事業を動かそうとする公共土木事業ドラマ。胡散臭い人間達がしのぎを削る世界で飄々と振る舞うナランバヤルの活躍は爽快で、資源や先端技術を巡って国同士が争ったり牽制し合うこの世界では治世もまたファンタジーたり得ることを示した作品。そういう社会的な希望が込められた寓話でありながら、様々な登場人物の表裏を簡潔かつ丁寧に描写しているので人間ドラマとしても抜かりなし。『プリンス・オブ・ペルシャ』でもプレイしているかのようなダンジョンアクションもちゃんとあるので2時間弱の尺に美味しさがぎっしり詰まっています。
声優陣がさりげなく豪華で、戸田恵子、銀河万丈、木村昴、沢城みゆき等のベテラン声優が土台をしっかりと支えている中でナランバヤルとサーラを演じた賀来賢人と浜辺美波がのびのびと演技しています。賀来賢人が声優としても全然巧いことにもちろん驚きましたが、やはり浜辺美波が体現する王女サーラのキュートさが凄まじすぎて鼻の奥がツーンとしました。
とんでも無くのんびりとした物語りです。
献身の愛、ここに極まれり!
まず最初に御礼申し上げます。
岩本ナオ先生の短編傑作である本作を映画化していただいた言わずと知れた精鋭部隊であるマッドハウスの製作陣、特に初陣にも関わらずセンス抜群に陣頭指揮していただいたであろう、渡邉こと乃監督に対して深い感謝の意を捧げます。
原作と私との運命的な出会いは映画の宣伝文句にもなった「このマンガがすごい!2017」オンナ編第1位を獲得・・・というのがきっかけでした。当時既に四捨五入したらアラフィフのオヤジが書店で受賞後平積みになっていた同書を興味本位で手にしたしました。しかしながら完全なる少女漫画デザインの装丁でしたので、羞恥心全開で震える手を押さえながら会計のお姉さんに差し出したのをつい先日のことの様に思い出します(笑)。
作品を一読し、その描かれる理想の崇高さ、愛情の深さ、ストーリーの緻密さに驚きを禁じ得ませんでした。
少女漫画の皮を被った化け物級の傑作です。
この様な完成度の高い原作の映画化は、総じて足し引きが非常に難しいと素人でも予測してしまいます。映画化の情報をいただいたとき、正直なところ不安の方が上回る状況でした。
しかし、全くの杞憂でした。本当に素晴らしい映画になったと断言できます。
すでにこの作品の原作ファンの方々にはストーリー詳細についてネタバレ上等で強くお勧めしたいのは山々ですが原作未読の方も沢山いらっしゃるでしょう。ですからネタバレにならぬよう細心の注意を払いつつ、一番印象に残った部分だけ触れたいと思います。
期せずして過酷な状況に追い込まれた主人公二人が運命的に出会うのですが、相手の立場を想像し思い遣り、理想に反する部分に葛藤し・・・結果としてプライドが傷つけられたり自分の身が危うくなることも省みず行動する様・・・献身の精神が実に清々しく美しかったです。
特に王女サーラが「ある人物」に対して切る啖呵がカッコいい!感動して身震いいたしました!原作でも白眉であるこの名シーンの映像化に際し無駄な説明、過剰な演出を加えなかった監督さんは作品に対する理解度が本当に高いと感心いたしました。
二人の互いの相手を想う気持ちと献身が、いつしか深い真実の愛に変わり周囲に波及し、国家の将来さえ変えていくスケールの壮大さは映画化、美麗に映像化されたことで更に強調され、感動の度合いが深まりましたね。
伏線も繊細に張り巡らされていることにも注目です。その回収も見事!すべてが予定されて組み上げられた全貌は、寄木細工の美しさがありますね。作中でも理想の国家のメタファーで登場いたします。
まだまだ作品に対する愛は溢れるばかりですが、前置きも無駄に長すぎたのでこのあたりで打ち止めにしたく思います。
皆様、ぜひご鑑賞を。期待を裏切りません!
彼の為に頑張るサーラを応援したくなる
全246件中、181~200件目を表示