劇場版モノノ怪 唐傘のレビュー・感想・評価
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めくるめく装飾装飾アート
2006年、2007年。
フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放映されたアニメ「モノノ怪」
当時のTV画面での、めくるめく過剰装飾アートは斬新そのもの。
しかも、妖怪退治物語の割には、些細な説明が省かれていたので、かなりのインパクトがある作品だった…
そんな作品が時間を経て、劇場アニメとして復活。
めくるめく極彩色で装飾過剰な和風サイケテイストは健在でした。
相変わらずながら、情報過多なのに説明無しの展開は、お約束でした。
しっかり者で超有能なアサと、好奇心だけ旺盛で、サボり癖アリやる気なしのカメ
同じ日に入ったというだけで、数日でこれだけ性格や実力に差がついているというのに、友達って…
大奥のお水様という不思議な信仰、女人禁制という割には子どもを連れた男(神官)?
朝振舞われるお水様の“水”
その設定や謎が説明されないままで、次の回へ続く的な展開だったけれど、
TV版準拠だったら放置パターン間違いなし。
ただ、劇場での大画面に和風サイケテイスト、アート作品見ているようで楽しかった。
TV版を知っている人なら問題なし。
知らない人にはハードル高し。
アート系作品が好きな人はハマりそう。
剣の数だけ薬屋は存在する、そのうち複数の薬屋の共闘が見られるかも…
次作が公開されたら、確認したい。
作画もキャストも上質の作品
ネガティブな感想が気になり危惧していたが、作画重視の自分としては素晴らしい作品だった。
キャストとキャラデザの変更が一番気になっていたが、いざ蓋を開けてみれば神谷さんの声もよかったしキャラデザもハイパー薬売りさんの歌舞伎っぽい色彩と戦闘BGMにボーカルが入っていたところ以外は概ね良好でした。
ストーリーも続編があるらしいですが綺麗にまとまっていて、いい意味で「ここで終わり!?」感もなくよかったです。
後半、時系列が動きまくってやや難解な部分はありましたが。
音響も結構迫力があって大きい音が苦手な方は下手にIMAXなど選ばずに普通のスクリーンで観た方が無難かも、私はそう思いましました。
ガルパン以来リピートできそうな作品を見つけて嬉しいです。
楽しめたが次回作に期待
謎が謎を呼び、本作の特徴で説明無しだからTV版モノノ怪に慣れてないと形と真と理が分かりにくいのは健在で逆に安心しました。
御新規さんにも垣根は敢えて下げないな(笑)
TVシリーズからのファンだが薬売りさんの声優交代も以外と全然気にならなかった。
初期バージョンのAYAKASHIの時は寧ろこんな感じだし回を重ねてねっとりゆっくりな感じなったので映画みた後TVシリーズ海坊主を再度見たが役作りすぎと思った位。
これから不満点
真と理はこれ?と言うくらい軽い薄いモノノ怪になるくらいの怨念と情念が今回の劇場版では薄い
この程度で化けてでる?みたいな。。、TV版ではこっちの胃がキリキリする弑逆や情念に対する怨念の化身なんだけどな。。。
あと形が、「傘化け」だよね、なんで傘化けなのがわからんあの人形あたりからかもですが。。形の選択が?理不尽が本作の真骨頂なのはわかるがかなり?
環境音、音楽は変えてもいいが
だけどモノノ怪を感知した時のあの重低音は継承出来なかったのかな、全てを排除して全部を作りかえたかったのはわかるが一応モノノ怪シリーズなんだから継承感は欲しかったな。
(江戸に向かったカヨさんあたり出たら感動一入だったのだが個人の感想です)
しかし和紙に極彩色の色設定、江戸時代+異国感、
新曲もあって全体としては結構楽しめた
しかし物語の主要キャラらしき人々が触り程度しか出ていないし次作もあるらしいので本作は露払いかなとも思う、次回作に期待したい
う~ん
テレビシリーズ大好きでDVDも購入してます。
初日に早速拝見してう~んと思った違和感を幾つか。
先ずキャラデザ。薬売りはまだしも、キャラが今風アニメな顔になってるので、背景の和紙が活きてない。むしろ邪魔。
また背景のカラーリングも良く言えば絢爛豪華、悪く言えば目がチカチカ。両方とも、モノノ怪はこうでなくちゃとこだわってるのでしょうか?それならキャラも以前の雰囲気を踏襲して欲しかった。
それからストーリーですが、ぽっと出の新人がとても大切で重要なイベントのメインを張ることが出来ます?!(そもそも先ず自分の大切なものを井戸に捨てる慣習の起こりがわからない。またそれに逆らって自分の大切なものを捨てようとしない人物を抜擢する意味もわからない)
モノノ怪の正体はどうやら北川?なのかと思って観てましたが、大奥ならば、彼女以外にも、必死で生きて戦って破れていった女性達がもっとたくさん居ようものなのに、モノノ怪になった(なれた?)のが、彼女一人!?
この世界の大奥って、軽いんだなと思ってしまいました。
結局ストーリーがアサありきで作られており、そのために女心の掘り下げが足らず全般に薄いストーリーになってしまったんだと思いました。
それから薬売りのお声について、残念な事がありましたが、この程度の掘り下げのストーリーだったら交代する必要はなかったように思います。
なので神谷さんが嫌いとかじゃなく、むしろ大好きな声優さんですが、本作に限っては、脳内で櫻井さんのお声に変換しながら聴いておりました。
個人的には良かった
公開初日から観てきました。
モノノ怪は一番最初の化猫からテレビシリーズまで全て見てきた思い入れのある作品です。
だから今回の映画化は素直に嬉しく思いましたし、これを機にまた新たなモノノ怪が見れるようになっていったら良いなと思っています。
さて、実際のレビューに関してですが他の方のも読ませていただき評価が真っ二つに分かれているのを感じました。
その中でも私は良作だと感じた側です。
確かに今作は観客の解釈に任せすぎている節はあります。
恐らく、考察しつつ観ることに慣れていない人達が見ると………で、結局なんだったの?となってしまうかもしれませんね。
昔のモノノ怪も考察しないと分からない回はあったので、この辺りは個人的には気にならなかったですね。
もっと大奥特有のドロドロが欲しいって意見もありましたけど、OVAではなく大衆向けに描いた作品なので私は今回くらいの描写が丁度良いと思いましたよ。色んな年代の方が見に来るわけですしね。多分この辺りの意見は過去作品の化猫とかその辺りと比較してどうしてもそういう意見になってしまうのかなという印象。
ストーリーについては他の方が書いているので割愛しますが、
カメにイラつくという意見がちらほら見ましたね。
私もイラつきました笑
でも彼女は大奥の女性、そしてアサとの比較のためにあえて最後まで彼女は彼女のままで描写されたのだと思います。
カメは物語序盤から潔く大切なものを捨てるんですよね。
でも観賞後感じたのは、誰よりも何も捨てていないのはカメだったんだろうな。と。
男であれ女であれ社会に生きていくためには純粋さ子供らしさを捨てて、社会の中で必死に生きていかなくてはならない。
子供のままではいられないわけですね。
でもカメは頑なに捨てなかった。
だからこそ大奥という社会から最後は出ていくことになった。
(ここら辺もったいないというか、もっとこの子を生かしたストーリー作りでも良かったんじゃないかと思うわけですが)
多分アサを主軸に描きたかったのか、カメはイラつくキャラクターという印象で終わってしまいましたね。
彼女は今でいう発達障害とか、そういう子なのかもしれない。顔は良いけど仕事はできない。仕事ができないから罵倒される。自分にだって何かできるって証明したいのに……こんな葛藤がカメにもあったのかもしれないと思うと少しだけ切ない気持ちになりました。
反対にアサは聡明で仕事が出来て頭が良い。すぐに仕事も任されて位が上に上がっていく。それを見た周囲の嫉妬、妬み、恨み……この辺りを丁寧にもっと描くとドロドロをわざわざ描かなくてももうちょい胸に響くものが出来たかもしれないですね。
映像や絵に関しては個人的には良かったです。
薬売りさんは相変わらず美しくて、後半で動き回る姿は目を離せなくなりました。
気になったのはカットというか、切り替えが早すぎて
ん、今の何?みたいなシーンが多かったことですね。良く見ていても切り替えが早すぎて分かりづらかったのでもう少しおさえめにしてくれたら嬉しかったです。
お水様って何?あと金髪の人と双子の子達の謎が一切明かされなかったのがもやついたのですが、ラストで次回に続くとなったので良かったです。
また薬売りさんが見たいので無理やり詰め込むのではなく、分けてくれた方が私は良いと感じました。
最後に、
今回の映画は小説版を読むことでより理解が深まる作品であるようです。
観たあとに小説を買って読みましたが、こちらの方がより丁寧にキャラクター達の心情が描かれています。
映画観てより深く知りたい方は小説を読むと良いかもしれないです。
文章も読みやすくておすすめです。
あと、なぜ唐傘だったのかという意見がありましたが。
あくまで個人的解釈になってしまいますが、
唐傘自体が妖怪としての伝承があまり残っておらず、絵として描写はされているけどどんな妖怪だったのかは実態があまり良く分かっていないようです。
なので題材的に選びやすかったのかなというメタ的な意味と、
あとは、傘を差すというのは愛情を示す行為として示されることがあったようですが、
大切なものを手放してしまった者達へ、唐傘は現れて彼女達の悲しみのという情念の雨に傘を差してあげたかったのかなと思いました。
人間に対して哀れみという愛情を感じてくれたのかもしれないと。
モノノ怪は恐ろしいものもいますが、それだけじゃないのが魅力的なところで、私はテレビシリーズののっぺらぼうという話が大好きです。
あの話のラストで、薬売りさんがのっぺらぼうがお蝶さん(この話のメインキャラ)に恋していたんでしょうって言葉をかけていたのが印象に残っています。
今回の話も大奥の女性達の情念に唐傘が慰めの傘を差してくれたのかなと思いました(あくまで妄想です)
以上長々すみませんでした。
次回作も楽しみに待っています。
追記
同時購入したパンフレットを読んだのですが、
今回のモノノ怪は監督さん的に表現したかったことがあったようです。
それを表現するためにあえてキャラクターをいっそ不要なくらいたくさん出していたのかなという印象を受けました(興味がわいたらパンフレット買ってみてください。神谷さんのアテレコ中の苦労話とか、悠木さんと黒沢さんのインタビューとか個人的に面白かったです)
ただ難しいのが監督のやりたかったことと、視聴者側(特に歴代のファンの皆さん)の観たいモノノの怪に齟齬があったことでしょうかね。
ファンからしたら昔のモノノ怪がやっぱり観たいし、監督の表現したいことなんて正直どうでも良いというかモノノ怪でやらないでくれというのが本音になってしまう気がします。
ただ、他作品で原作無視して監督がやりたい放題した映画もありますしそれと比べればまだ今回のモノノ怪はマシという感じです。
タイトル通り私個人は今回のモノノ怪は良かったと思いましたし、また機会があれば観てみたいですしね。
最後に、
パンフレットに書いてあったのですが今回の薬売りさんはちょっとだけ人間よりというか、優しい薬売りさんだそうです笑
以前の薬売りさんはどちらかというと周囲の状況を把握しきってから行動するタイプの薬売りさんでしたが、今回の薬売りさんはモノノ怪に人が襲われそうになっていると危険な状況でも助けにいくタイプの薬売りさんだそうです。
確かに今回の薬売りさんは優しいという言葉が不思議と違和感なく入ってきました。声優の神谷さんにもそういう風に演技するように指示があったようなので、なんとなく映画版薬売りさんは以前みたいに人を茶化すシーンもあるけど内面は真面目というか優しい印象を受けますね。
映画観たあとに、久々にテレビシリーズのモノノ怪が見たくなって視聴しましたが、こっちの薬売りさんの毒舌具合を再認識しました笑
テレビシリーズの薬売りさんは薬売りさんで、人間が愚かでどうしようもない生き物だって理解していて、若干お説教も兼ねて厳しくしているけど不意に優しさを滲ませる時もあるというイメージですかね(超個人的な解釈です)
もしモノノ怪ファンの方で、薬売りさんの声優変更とかで視聴迷っている方、もし良ければ参考にしてください。
性格も上記したように別の薬売りさんなので若干違う印象を受けますが、違和感があるというほどでもないのでそこまで気にしなくても大丈夫かなと思います。
感情入り乱れた話
今回、一人一人の悲しみというよりは、大奥にいる女性たちそれぞれの悲しみが涙になって唐傘を産むと言うような感じでした。
大切な物を捨てなかった羨み、自分より早い出世の妬み、望まぬ夜伽、選んでもらえない悲しみ…
大奥に負けて乾いた末に、本当に一番大切な命を井戸に捨ててしまう。
井戸の水は涙でできていて、きっとそれを毎朝飲むのが慰めで鎮魂で継承のような物だったのだと思います。
心を大奥に落とし、大切な物を失った表現が顔のぐるぐるなのは見ていて切なかったです。
アサも少しずつ染まりゆく…カメとの関係にドキドキしました。
梶裕貴さんの三郎丸。
井戸の中で姉の末を察した叫びに胸を打たれました。
自分の立場(役職)がありながら救うことのできなかった悔しさ、家族を失った悲しさがすごく伝わってきたので、本当に素晴らしい役者さんだと再確認しました。
いつもより憎しみ悲しみの場面は少ないように見えますが、今回は一人が産んだ妖怪ではなく、大奥で一番大切な物を失った人たちで出来た唐傘なので当たり前に思います。
むしろ全編ほぼ憎しみ怨み妬みが散りばめられていて、具体的に事細かに書かれたら見ていられません笑
モノノ怪は重たい話も少しコミカルで可愛く表現して、己の想像で理解させるのがアニメ時代からなので変わらずで嬉しいです。
今回は、アニメ版の薬売りとは違う薬売りの話でしたが、アニメ版より感情がある感じでよく動くのでこの人の話をもっと見たいと思えました。
次回作も同じ薬売りかな?
3人目の薬売りの話も見てみたいです!
全編和風、和紙のような質感、千代紙の日本伝統の絵柄を模した凝ったビジュアルが圧倒的だが 只々過剰でもあり、ごちゃごちゃとうるさくチカチカして目が痛くなってくる
この過剰修飾で一方的に主張してくるビジュアルが本当にうざい。
引くことを知らない美術は、日本の伝統的な荘厳な美しさとは違う。
悪い意味で中華的に映る。
その品の無さゆえに、舞台はてっきり「吉原」だと思っていた。
決して「大奥」ではない。
常に過剰な情報が垂れ流されているので、話がなかなか頭に入ってこない。
騒がしい中、消化できないままで進行していった感じ。
面白いところもあるはずなのに実に残念。
わかりにくいビジュアルから、大奥の間取り、位置関係も良く分からない。
最後にとどめで、延々と同じビジュアルを繰り返すエンドロールの長さに辟易する。
誰か何分あったか計ってほしい。
豪華絢爛!鮮やかで目が回る
TV放送当時とてもハマった作品です。
遂に映画化となり感慨深いです。
以前にも増して豪華絢爛な映像でした。
ただ、この鮮やかさに目が回り画面に酔ってしまいました。
その間に話の展開がどんどん進み色々混乱してしまいました。
見終わった後は少しぐったり…
ストーリーは難解でしたが、久しぶりに薬売りを見れたのは良かった。
次回作がありそうですね!
綺麗なのは嬉しいけれどもう少し見やすいとありがたいです。
続きも楽しみにしてます。
次回作に期待
一応のクラファン勢として楽しみにしていたが、期待値が高過ぎた。
ayakashi化猫始め、作品としての完成度が高いテレビ版と比較すると未消化感が残る。
キャラデザや声優云々の前にストーリーがわかりづらい。個人の理解力の問題はあるが、それにしても真と理が釈然としなかった。
「このわかりづらさがモノノ怪」という声もあるが、それではあまりに観客に委ねすぎていると思う。
多少のわかりにくさはあっても(むしろそれが活きていた)テレビ版は物語としてすっきり見届けることができたので、次作に持ち越される伏線にもやもやして終わった。
1つの作品として完結したものを観たかった気持ちが大きい。
舞台設定も今作だけ見れば大奥の意味はそこまでない。大奥という設定から人間の醜悪さゆえに生まれるモノノ怪を期待していたのであれ?という感じ。
大事なものを捨ててはいけない、というメッセージもこれまでのモノノ怪を知ってると何だか陳腐に感じてしまった。
そもそもカメちゃんにイラつく時点で自分には向かない話かもしれない。
好き勝手書いたが、映像美はさすがの一言。スクリーンで見るべき作品。時間が経ってもこうして続編を作ってもらえたことが嬉しい。
好きな作品だけに辛口になってしまったが、次回作も楽しみにしている。
やはり不安的中
テレビ版を何周も観るほど気に入っていた作品なので劇場版制作発表から楽しみにしていた作品。
オリジナル版の主人公薬売りの声優さんの降板が決まり、神谷さんが引き継ぐことになったのは不安と期待はありました。
そして、映画を観る数日前に知ったのですが、オリジナル版のキャラクターデザイン担当の方も諸事情で降板と知り、不安のほうが大きいなかで映画鑑賞させてもらいました。
まず違和感を感じたのが元々は日本画の浮世絵や貼り絵とクリムトなどの洋画家のオマージュを融合したような独特の世界観があったが、劇場版は少し画風のレベルが落ちた?のか現代風アニメが色濃く感じたのが残念だった。
そして、やはり主人公の台詞回しや飄々としているが少し重苦しいのが作品の世界観に没入出来ていたテレビ版に比べると、代打で作品を仕上げてくれた神谷さんには罪はありませんが、ただ軽い性格の男というキャラクターに感じてしまい、化物語の主人公をどうしても連想してしまいました。
作品の内容は形・真・理が揃って伏線回収して物語を終幕へと導くのが「モノノ怪」の真骨頂だと自分は思っていますが、その内容が希薄で説明不足。
真と理に感動するドラマがあってのモノノ怪退治で締めくくられるから余韻に浸れるのが、劇場版では端的に強引にエンディングまで持っていかれてると自分は感じました。
他のキャラクターも何かを抱えている事案を紐解きながら物語を感慨深いものに作りあげていた作品なのに、劇場版は有名声優さんを揃えて一人一人のキャラクターが濃く、悪い意味で目立って物語の中で調和が取れていなかったような。
エンディングロールもクラウドファンディング出資者も流す義理堅い演出は良いのですが少し長すぎる気もしました。
モノノ怪は大好きな作品なので、続編を匂わす演出もあったので、次回作はそれらの違和感を払拭するような凄い作品になることを期待して観させて頂きます。
見たかったモノノ怪ワールド全開
色は眩しいし、背景は情報過多だし、怪異は気持ち悪いし、薬売りさんはカッコいい。
『モノノ怪』独特のカオスを浴びる事が出来た。
感情や匂い、過去などなど本当は目に見えないものを見せてくれるのがおしゃれで好き。
しかも次回予告付きで嬉しすぎた。
唐傘って結局、大事な物と一緒に人間性とかまで捨ててしまった悲しみとか惜しさとかやるせなさとかが凝り固まって産まれたモノノ怪ということかな。
大奥というシステムに対する反抗みたいにも思えた。
唐傘の真が判るまでのあの大奥の淀みが凄く嫌だったな。
仕事が出来ない新人に苛ついたり仕事が出来る新人に苛ついたり、二人で一緒にスタート切ったのに一人だけどんどん出世しちゃってギスったり。
覚えがないわけじゃないだけに。
でもアサちゃんとカメちゃんの関係性は良かったなぁ。
次回はどんな話になるのだろう。
神谷さんの薬売りさん
刺さって抜けない余韻。登場人物と物語にも注目してほしい。
モノノ怪で多くの女たちが捨ててしまったのは大切にしていたモノに付属する思い出や自分を形作っていた芯や幼い頃の心の支えなのだろうと思いました。
モノだけじゃなく、モノから連想される想いまで捨ててしまったんだろうなと。
自分を失くした女たちは大奥という組織で生きていくために染まらなくてはならない。
大奥で戦うには隣人は蹴落とすもの。
きっと、大奥に来るまでは持っていた思いやりも誰かにありがとうと言うことも、アイデンティティも何もかも無くなって
組織にとって都合の良い人間に変えられてしまうのが大奥のシステムなんだろうなと。
登場人物のアサちゃんとカメちゃんが比較されるように描かれていて、
アサちゃんは幼い頃見た御祐筆に憧れて、筆の腕を磨いてきました。
大奥初日、「大切なモノを捨てろ」と迫られた時は「捨てられないモノはございません」と返答します。
アサちゃんは大奥の在り方に染まりながらも、自分の願い、やりたいことのために取捨選択している様でした。
性格・素養の違いがあったとしても、
アサちゃんが強くいられたのはカメちゃんがいたからというのがグサグサ刺さります。
カメちゃんは大荷物で大奥へやって来て、
「捨てられないモノはおばあちゃんから貰った簪、おばあちゃんが大奥の人と食べなさいと握ってくれたおにぎり」
モノよりモノに宿った想いが、カメちゃんにとっては最初から大切だったんだろうなと。
カメちゃん、大奥の在り方を「臭い」と受け入れられなかった人で。
皆が毎朝飲む(おそらく死体の腐臭のする)(情念コミコミ)水を、途中から飲まなくなる。この時のカメちゃんの表情が、彼女の意志を感じて好きです。他の人と違うことをするって怖いですよね。格好良い。
憧れた場所である大奥に残りたい気持ちはあったけれど、アサちゃんの指示で辞める事になりました。
アサちゃんがカメちゃんを辞めさせた理由は目障りだからではなくて、カメちゃんの性格・素養が組織でやっていけない事を分かって逃がしてあげたんだろうなと。
アサちゃんはカメちゃんにずっと笑っていてほしかったのかも知れません。
アサちゃんは自分の願いのために、やりたいことのために取捨選択できる、臭い組織にも染まれる強い人であり、アサちゃんが心を失くさずに済んだのは、優しすぎるし比較グセのあるちょっと鈍臭い純粋なカメちゃん、というところが刺さりました。
カメちゃんに「アサちゃんの大切なものって何?」と聞かれて、頬を染めながら「言えない」って返すんですよ。くッ刺さって抜けません。
井戸にカメちゃんが落ちる幻覚を追いかけて手を伸ばしたアサちゃんが、現実に井戸に落ちかけて、現実のカメちゃんがアサちゃんを踏ん張って引き上げるシーンなんて、「今でもあなたは私の光〜♪」と今後何年後でもアサちゃんが思い返すんだろうなと。
一番に思い返すのはカメちゃんの笑顔だと思いますが。
アサちゃんは大奥で。
カメちゃんはカメちゃんが笑っていられる場所で。
カメちゃんが笑って辞めていった最後、おそらく髪飾りを交換してるんですね。
カメちゃんの髪飾り(このシーン以前にどこかのシーンで映っていたのかどうか覚えていません)だけ輝いていたのは、モノに宿るアサちゃんとの絆を示して、またもしかしたらカメちゃんの真っ直ぐな心を象徴して、キラキラ輝いていたのかなあと感じました。
唐傘というモノノ怪は、大切なモノ、想いを捨てさせられた女たちの情念がこもってできたのだろうけれど、その核になっていただろう北川さんがまた良かったです。
アサちゃんとカメちゃんの「もしも」の物語が北川さんと一緒に入ってきた過去の女中さんで。
最初に迷いなく大切なモノを捨てて、仕事ができて出世の早い北川さんと、
同期だけど不器用で仕事と場に慣れなかったであろう女中さん。
北川さんは目障りだから辞めさせたけど、それを後悔する。
きっと心を捨てたのはその時だったんだろうと気付く。
これを映画では「私は乾いてしまった」と表現していました。
唐傘が斬られて、アサちゃんが「北川さんは恨んでいません」と言ったのは
北川さん自身が死んでしまったのは、大奥というシステムのせいであって。システムにより自己を失くし他者を蹴落とす事でしか生きていけなくなった女たちのせいではないからかなと思います。見守っていたのでしょうか。
薬売りさんは格好良くて可愛くて、不思議で華美な万華鏡のような映像・迫力ある音響はもちろん最高ですが、登場人物と物語も最高でした。
刺さる人にはグサグサに刺さって余韻が抜けなくなります。
語り切らず想像の余地を残しているのが良かったです。
内容が薄いし、アニメファンだからこそガッカリさせられた
評価できるのは、声優と極彩色の映像美のみ。
アニメファンだからこそ、ストーリーの浅さに残念で仕方がない。
まず、今までのアニメでは『どんなモノノ怪なのか』事前にキャラなどからの説明、または有名なものならなんとなく想像がつくような映像があり、そこからさらにモノノ怪の『カタチ・マコト・コトワリ』に迫っていく。だが、今回は『唐傘』とはどういうものか?という説明も意識させる映像もなくストーリーが進んでいく。そのため、実際なぜそれが起きたのか、いまいち視聴者に丸投げのような形になっている。これでは今までのモノノ怪のようなミステリーを紐解いく魅力が大変損なわれており、残念・期待はずれという感想しか浮かばない。
そして、謎を解いていく途中で、モノノ怪の原因に関係しているキャラクターの人間性、人としての醜い本性が明らかになるという流れがあるが、これがまた浅い、浅すぎる。大奥でのストーリー・女の情念・嫉妬・憧憬などが題材なのであれば、モノノ怪になってしまった女性や他キャラクターに対する壮絶な過去の一つでも用意しておいてほしかった。味噌汁にネズミを入れられるとか、身体の見えないところに傷をつけられるとか、着物を裂かれるとか、、もっとあるだろう、、やる方もやられる方も、、、。これではドラマの大奥のがよっぽどモノノ怪が出てきそうな背景設定だ。結局なにを伝えたかったのか?一人ひとりに対するエピソードが浅すぎて、こちらに察してくださいとでも言いたいのかと思った。こんな浅い内容であれば約二時間も使う必要はないのではないのだろうか?精々、1時間でいい出来だ。
そして、最初に天子様もろもろが出てきたのは何のためだ?いらないだろう、続編で登場するから〜というよりかは、天子様と女性がお互いに水を飲ませ合うシーンは今回の『唐傘』には必要ないところだろう。あくまでも、表の話ではなく、裏方の女中の話なのだから。ここで、今作のメインキャラクターが天子様に見染められて〜とかならまだわかるが。
映像化は嬉しいし、動く薬売りさんを見れたのは非常に喜ばしいことだが、これでよくGOを出したなと思う。スポンサーに何か弱みでも握られているのか?それともよくある原作者と脚本家とのアレか?
期待値が高かったぶん、残念でほかならない。続編があるとのことだが、この分だと期待なんぞは小指の爪の垢ほども期待しないほうが良いだろう。
どゆこと?
テレビアニメ「モノノ怪」の劇場版らしいですが、未視聴なので内容は知りません。とりあえず、劇場アニメはなんでも好きなので、公開初日に鑑賞してきました。率直な感想としては、絵はすばらしかったけど、話は難しかったという印象です。レビュータイトルは、前席の女子高生3人組の鑑賞後の第一声です。
ストーリーは、大奥に新人女中として入ったアサとカメが、そこでの儀式に違和感を覚えながらもお役目に精を出すが、何やら怪しげなものの存在がちらつき、続けざまに犠牲者が出る中、この事態を予見して待っていたかのような謎の薬売りが、モノノ怪に精通した知識と呪術で収拾していくというもの。
本作で最も印象的だったのは、その独特の世界観です。江戸時代が舞台とはいえ、ほとんど異世界としか思えない独創的なデザインとビビッドな色づかいに目を奪われます。しかも、それが和紙に描かれているような映像表現が、絶妙に効いています。これほど不思議な異空間なのに、その完成された世界観を前にして違和感が働かず、むしろこちらに染みてくるように、いつのまにか引き込まれます。
その中で、個性的なキャラがいきいきと魅力的に描かれています。中でも薬売りは、圧倒的なビジュアルとアクションで魅せ、背景の読めない怪しげな存在として、強烈なインパクトを放っています。細部まで緻密に作画された大奥を背景に、縦横無尽のカメラワークで魅せるアクションシーンは必見です。その一方で、完全に記号化された人物や表情を無機質に描き、今回の騒動の根底にある負の感情を演出しようとする意図も感じられます。
しかし、肝心のストーリーがイマイチよくわかりません。アサとカメが大切なものを捨てさせられ、お水様の生臭い水を飲まされたのは、“己を殺してお役目に生きる“という忠誠を誓わせる儀式なのだと思います。これに染まった者たちは、表情をなくし、画一化したコマのように描かれます。アサも時折そのような表情を見せ、水を臭く感じなくなったのは、そちら側の人間に近づいたということなのでしょうか。そんなアサの前に現れて“乾いてはいけない”と忠告するのが、かつて似たような境遇にあった北川です。生きる意味を大奥に吸い取られたような人生を歩んでしまった彼女の後悔が、そこにあったのでしょう。結果、アサはすんでのところで踏みとどまることができた、いやカメが踏みとどまらせたのかもしれません。初日に「捨てるような大切なものはない」と言ったアサですが、カメとの間に芽生え始めた友情は、捨てられない大切なものになったということでしょうか。と、こんな感じで物語を受け取ってみたのですが、果たして本当のところはどうなんでしょう。
なんとなく「蟲師」に共通するようなイメージを感じますが、薬売りの正体も意図も目的もわからず、もやもやします。所持している退魔の剣も、モノノ怪の根源的なものを把握することが使用条件になっているようで、このあたりの説明も特になかったのでよくわかりません。エンドロールも、塔のようなオブジェを延々と周回しながら見せられ、これが意味するところも全くわかりません。他にもいろいろとスッキリしないところが多い作品で、他の方のレビューが気になるところです。
キャストは、神谷浩史さん、黒沢ともよさん、悠木碧さん、小山茉美さん、戸松遥さん、花澤香菜さん、梶裕貴さん、福山潤さんらで、豪華声優陣が顔を並べます。
日本美術のエッセンスを詰め込んだ映像作品
アイナ・ジ・エンドのエンディングを聴きながら思う。ずっと極彩色の異界に迷い込んでいて、ようやく正気に戻りつつある自分を感じる。
襖絵が閉じるまで、誰一人として席を立つ観客はいない。浮世絵、狩野派、琳派など、日本美術のエッセンスを詰め込んだ映像作品を最後まで見ないなんて選択肢はない。
ふすまが開き、物語が始まると、2007年から進化した『モノノ怪』がスクリーンに映し出され、美の極地とも言える大奥世界に圧倒される。薬売りの声優が神谷浩史に変わったが、むしろ神谷さんの方が合ってる気がする。
長いクライマックスのアクションシーンで、今まで見たことがない薬売りの姿も。
「大餅曳」が始まり、黒沢ともよの腹の底から発せられた声が、隅々まで届く。なんとも言えぬ感動で、涙が出てくる。
鳥獣戯画で始まった物語絵の系統樹が、美の極地に伸びようとしている。次の話もあるの?
楽しみでしょうがない。
デザイン極彩色を感じる 江戸時代・大奥を感じる作品。ひたすらに無心でデザイン楽しむべし。
本作は 大奥を 感じる作品 デザインを直感的に楽しむ作品です。
それにしても 最後の回転♻️してるものも よくわからないし
細かいストリーはよくわからないのであった。
理屈で考えるのではなく 感じる作品
そうすれば、オリジナル感というか 深夜のアニメ感 デザイン極彩色 楽しめます
終わって明るくなってもお客さん
①あ〜面白かった
②理論的整合性 あれとあれが交わり❓アレはなんの象徴❓
と ワイワイガヤガヤ 呟きが2分された。
ちなみに上映中は 皆んなマナー良く静かだった。
エンドロールの後 明るくなって ワイワイは珍しい。
俺的には ホームページ・予告動画 無料リーフ 無料パンフ 無料のシネコン・ウォーカー
読み込んで
形・真・理→退魔の剣🗡️
天秤・お札 御札
大奥人物図 御年寄 とか 御中臈 天子様のお相手
とか 溝呂木家 の御水様信仰
とか 有料パンフ の情報も含めて ほぼ状況を掌握してスクリーンに臨んだ
しかし 極彩色の画面が激しくて 細かいストーリーが理解できず敗北😢
だが すごいデザインの極彩色は楽しめましたよ 短時間なので 是非
でも 予習は不要で、感じる作品
なんか夢で見そうな 架空の世界的
だが それでも疑問が2つ残った
①若干紙質が良いが 普通の🈶有料パンフ なぜ、@1,650 なのだろう 普通の倍額
②大鼠 に続く って 次作展開明言 気が早くねぇかなぁ❓
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