「感想というより考察です」劇場版モノノ怪 唐傘 草紙さんの映画レビュー(感想・評価)
感想というより考察です
何故、唐傘という妖怪なのか。
めちゃくちゃ長いエンドロールの時間を考察にあててみました。
ストーリーは三部作が前提のようで、理解するのがかなり難しい…気がします。
映像はとても綺麗で、声優さんの演技も前のと寄せていて素晴らしく、これぞモノノ怪といった感じ。
大奥という男子禁制の場所で渦巻く情念の話は、少し分かりづらい部分が説明されず…。
ここから先は考察になります。
・考察
仕事ができる人は必要とされます、承認欲求を満たすためには他人を使うしかない…。
傘が必要とされるのは、雨が降る時だけ。
作中で北川様が「枯れては駄目」と言った時、私は"心が枯れてはいけない"という意味ともう1つ、"井戸が枯れてはいけない"という意味もあるのかと思いました。
犠牲になった麦谷や淡島が雨水に変えられ、井戸は潤うのだろうか?
これは予想ですが、恐らくうつ病になってしまった北川様が餅の前で悲鳴をあげたのは、別のモノノケのせいな気がします。
北川様が行方不明になったのは、唐傘が形をなして産まれる前。
だから北川様が死んだ原因は、恐らくは別にある…ような。
最後の方で薬売りさんも、井戸の白い御札を見てまだ何かが潜んでいるかのように描写されているように感じました。
井戸の奥に鎮座する注連縄に巻かれた何か、エンドロールで散々見た意味不明のものですが、パッと見の印象は何かを封印してるかのようです。
注連縄の巻きついた柱には青い肌の神様のような、インド神話でいうシヴァのような人が描かれています。
井戸の中には天国のような蓮池やお花もあり、上から捨てられた死体などがあるのを見ると…何か意味があるように思えます。
井戸の奥の壁、長い蛇のような鱗をもつ龍…私はこれを見て、水の神ともいわれる"蛟"という妖怪を連想しました。
しかし次の作品はどうやら"火鼠"の様子。
タバコを吸おうとした金髪の男(?)に向かって言われた「お水様は火を嫌う」という作中の言葉を思い出します。
雨が止めば、火は燃え広がる…そういう事なのかな?とここまで考察しました。
ともあれ、次回作が楽しみです!