沖縄久高島のイザイホー

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沖縄久高島のイザイホー

解説

沖縄・久高島で12年に一度行われてきた祭礼「イザイホー」を記録したドキュメンタリーフィルム。琉球王国の時代から400年以上にわたり続いてきたイザイホー。琉球の創世神アマミキヨが降り立った神聖な島として知られる久高島では、ノロと呼ばれる最高位の巫女を中心とした神女組織が琉球王国時代から継承され、島で生まれ育った女性が神女となり、祭祀を執り行う。その神女になる祭礼がイザイホーだが、社会の変化や後継者の不足により1978年を最後に行われていない。本作は、78年暮れに行われたイザイホーを関係者の協力を得て映像に記録。結果として実質的に最後となっているイザイホーの様子を、1カ月前からの準備期間や祭りの本番、そして後片付けや祭り後に行われる年中行事フバワクまでを収めた作品として、79年に完成した。その16ミリフィルムで記録された貴重な映像を保存・継承するため、2021年にクラウドファンディングによって全撮影フィルムのデジタル化を開始。その成果報告の一環として、音声トラックを整音し、4:3の画面を16:9に切り直し、クレジットタイトルや、イザイホーの神揺の書き起こしと現代語訳などの字幕もつけた「2022年デジタル・リメーク版」が劇場公開。

2022年製作/110分/日本
配給:文化財映像研究会、東京シネマ新社
劇場公開日:2022年7月30日

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
岡田桑三
演出補
後藤雅毅
撮影
谷口常也
草間道則
堀田泰寛
高山永一
録音
後藤雅毅
羽田野泰志
ネガ編集
川岸喜美枝
ナレーター
草野仁
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フォトギャラリー

映画レビュー

4.5完全に打ちのめされた

2024年12月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

イザイホーについては様々な想いがあるわたしとしても、この映像に出会えたチャンスを与えてくれたカミさまに感謝したい。 岡田一男監督と、この16ミリフィルムでの1979年の作品を今まで知らずにいたのだから。 それが40年以上経ってデジタルリメイクされ、しかも昨日、名古屋で上映の情報をキャッチ。 しかも、この冬至祭のある旧暦十一月(今現在)に、地元の古い祭祀にも関わってて身体も心も魂も同じような時空に居る中で。 この映像を地元映画館で観れ、しかも初日の監督舞台挨拶まで、その後に直接お話まできくことができた。 今日は朝から、地元の冬至祭の準備をしていた流れで移動し、そのまま真っ暗な映画館のシートに座ったのだ。 わたしは、記録映像として客観的に観れないくらい、30年近く前に訪れた旧正月の久高島の時空を思い出しながら、あたかも現場に居るようなつもりで魅入った。 ナレーションもいいし、字幕でさらに素晴らしい情報が流れてきたのだが。 解説としてとても勉強になるけど、それを追いかけると集中できないので適当に聞き流した。 今まで見てきたイザイホーの映像が表面的だったのか、丁寧に大切な儀礼のひとつひとつをとらえて、意味のある編集が効いている。 リアルタイムの1990年というチャンスに行きたかったイザイホーは中止。 祭りの現場に立ち会えなかったわたしが久高島へ行ったのはその3年後。 その後も比嘉康雄の写真集から長らく影響を受けていた。 現場でないと何もわからない。 それが祭りだと思うけど、この映画では何かを確実に感じることができたのはなぜなんだろう。 終了後の待合ロビーで岡田監督と語り合える貴重な時間をいただけた。 当時のイザイホーを経験した方はもうすでに3名しか残ってない。 この記録映像が、いつかの復活に必ず役立つだろうと。 今作は当時のリメイク版だけど、もう一作の「沖縄久高島のイラブー」は当時の貴重な映像プラス、そこで記録に残せなかった部分を新たに取材したという現在の映像を織り交ぜ、イザイホーと深く関わるこの伝統文化の映像もぜひ合わせて見てほしいと。 それから、イザイホーの4日目の儀礼がとても重要で、映画では時間の関係でほとんど省略されてると。 それくらいまだまだ記録映像がたくさん残ってて、その4日目だけで次は1本の映画にしたいと仰った。 さらに、いつかすべてをまとめた完全版も作りたいと。 それまではなんとか生きてるだろうと。 いやいや、生きててくださいよ、絶対観たいし、監督じゃ無きゃできない仕事なんだからお願いしますよ。 と、たのんでおきました。 岡田監督、36歳の時の作品が40年以上経ってその全記録をデジタルアーカイブ化に成功したんだから、なんとしても、ゆたさるぐとぅうにげぇさびら(よろしくお願い申し上げます)。

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fuhgetsu

3.51978年を最後に

2024年11月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

行われなくなった祭 のドキュメント作品 何があり何が理由で途絶えたのか? それを知りたく舞台挨拶ありの上映へと参加 無事、その疑問を解決できた。 が、一度途絶えると再開が難しい。 その理由も理解できた。 それもこれも、人間ならではが持つ信仰に起因するため ある意味映像として残ったことに安堵を覚えた◎ 2024年。コロナ以降の急速な社会のレジュームの中 これまでなんとか繋がってきた諸々が灰塵となる 可能性が高い。 本作に見る諸々を参考に 消えて無くならない民俗の足跡を残したい🐾

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tomokuni0714

5.0美しいデジタル映像で失われた離島の祭りを観る

2023年5月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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