カラオケ行こ!のレビュー・感想・評価
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まさか「紅」で泣くとは!
クライマックスの少年による鎮魂の「紅」に尽きる!まさに魂の熱唱。声変わりで声が出づらいところを、想いだけで歌い上げる。決してめちゃくちゃ上手いわけじゃない。ハデなわけでもない。でも自然と涙が出てくる。テクニックうんぬんじゃないんだ歌は!愛だ!ハートだ!ということを伝えてくれる。凄い演技力だよ。(このシーンまでの2人の積み上げがあるからこそ、このシーンが活きた。)
コミックも読んだけれど、やはりこのシーンで大差がつく。コミックであの歌は表現できない。映画ならでは。
クライマックスのこのシーンだけで観る価値ある。
エンドロールで流れるリトグリの紅が、アレンジといい、ピアノといい、ギターといい、合唱といい、すげえいい!Spotifyで聞きまくってます。
幻のように居なくなった、南銀座の妖精(いかついおっさん)たち。
声変わりして前のように歌えない部長に、完全燃焼できるステージを用意してくれた。
エンドロールの後にも続きあります!
※正直、綾野剛の演技がスッキリしないとこもあったが、あれも抑制を効かせたのかな。
※「毎日牛乳飲んでますうー」
「お花畑が伝染しとる。森丘中合唱団は終わりや!」
「あーヤラし!学校でヤラしッ!」
「部長より絶対いい部長になりますからね。」
「一緒に写真撮ってください。」
この子、むっちゃ好き!!
入江悠は見ろ、と思った
紅
普段あまり見ないタイプだが
ヤクザのオジサンなる刺激物が与える日常の変化。
実は、X-JAPANのYoshikiとToshiは、私の高校の先輩になる。
Toshiさんは、例の洗脳云々のアレにより、地元ではトホホな風聞になっていたが、
Yoshikiさんは、高校野球選抜大会の21世紀枠に、我が母校が選出された際、
遠征支援寄付として、1000万円をポーンと献上した事で、
名実共に、地元の英雄と化していた。
おかげで、大応援団を甲子園に送り出す事ができ、
当時のスポーツ紙一面を連日賑わす大フィーバーに。
私も、甲子園遠征は叶わなかったものの、
仕事そっちのけでテレビ観戦から必死にエールを送っていた。
勝利後の校歌斉唱で号泣したのは、言うまでもない。
(TдT)
その試合の応援歌として、ブラスバンド部の楽器からバンバン流れていたのが、
この映画の重要楽曲でもある、
X-JAPANの「紅」だったのだ。
(^◇^)
中学の合唱部部長の眼鏡少年に、
ヤクザのオジサンがカラオケ上達目的で、弟子入り志願するお話。
ヤクザがX-JAPANの楽曲「紅」を、熱唱ならぬ絶叫するシーンは、
この作品最大の見どころになっている。
思春期学生の主人公が平穏に過ごす日常の中に、
突如現れる、嵐のような存在としてのヤクザなオジサン。
非日常的なオジサンの登場により、主人公の穏やかだった生活が、心身共に変化を及ぼし、
ダイナミックさを増しつつ、成長を促す機会になっている。
学生と社会人の一番の違いは、
学生時代の時間の大半は、同年代の子らとの交流や営みが占めており、
社会人になると、時間の大半が、初期の頃は自分よりも年上の人らとの、
交わりや接する時間が増える事になる。
主人公は、親や先生以外の大人とはほとんど接していない。
大人に「慣れていない」状況下で、大人の中でも極めて特殊で異例な存在である、
ヤクザのオジサンなるものが現れ、接すると、相当大きな刺激物になると思われる。
まるで、禁欲生活を数週間続けたあとの自慰行為かの如く、
とてつもない感情の揺れ動きや興奮を覚えるのではないだろうか。
そして「刺激物」としての綾野剛の、圧倒的な安心感と安定感。
「ヤクザと家族」や「新宿スワン」などで何度も演じてきた、反社的役柄への安心感はすさまじく、
今回はさらにぶっ飛んだキャラクターの反社人間だったが、
「いるよねこういう人」、と反社と交流した事もないのに、
なぜかあるあるキャラとして受け入れらるほどの、演技の安心感があった。
多分、原作漫画がしっかりしているのだろうが、
実写化でも充分、コレっていい映画なんじゃね?
と思わせる完成度を感じたので、脚本も凄いんだろうなと思って見てみたら、
野木亜紀子の名前があり、野木さんって名が通るだけあって、やっぱ化け物なんだなと再確認した次第。
コメディ調で物語が進みつつ、最後はホロっとする終わり方。
なんか、いい映画観たなぁと思える余韻が心地よい作品だった。
良かった演者
綾野剛
北村一輝
齋藤潤
橋本じゅん
やべきょうすけ
せやなぁ、設定は面白いんやけど
人生で最も『紅』を聴いた日
合唱とカラオケ
⭐︎3.7 / 5.0
他愛ない映画だけど、ちゃんと作ると映画って面白くなる、という見本のような映画。
山下敦弘監督作品ということで、見た。
脚本もTVで有名な野木亜紀子で、期待していた。
ハズレなし、でした。
やはりこの監督は現代の「溝口健二」だと勝手に思っている。
役者の隅々まで、血が通っている。
今回は、中学生がイキイキしていること。副部長の女の子がいい。他の子たちもいいし。普通なんだよね。
で、今回は主人公の齋藤潤がいい。ちょうど声変わりの時で、それもよかった(彼は「正欲」でもよかった)。綾野剛がいいんだね〜。ちょっと憂いがあって(憂いのある綾野剛はいい!)。で、ニヤと笑って「さとみくん、カラオケに行こ!」って言う。
芳根京子の鈍感さも楽しい。
登場場面が少ないけど、北村一輝も重しになっているし。
音楽も単純で、その分、映像とリズムが合う。
お決まりのフレーズが鳴りだすと楽しくなる。
で、しっかりエックスの歌「紅」がテーマになっていてうまいものだと思う。
他愛ない映画だけど、ちゃんと作ると映画って面白くなる、という見本のような映画。
泣いたでしょ?
ヤクザが出てくるほっこり映画
綾野剛が歌い上げる その2
綾野剛の芝居が気になって、映画やTVドラマ、Netflixドラマと立て続けに観ています。
直前に観た「花腐し」では、後で永遠に喪うことになる女性が歌う山口百恵の「さよならの向こう側」に、ひっそりと2番だけ合わせてひっそり歌います。
それが、このカラオケに行こ!では、綾野剛がこれでもかと紅を歌い上げます。綾野剛演じるヤクザの狂児がカラオケの先生として中学3年の聡実くんに歌の指導受ける際も、聡実から音程が合うとして渡された歌のリストの数々を練習する際も、おそらく無理して歌う演目だからか、合間には紅を歌って自分を取り戻そうとしています。聡実くんも紅を歌うしエンディングも紅!まさに紅に染まったこの映画です!!
脚本も野木亜紀子の手練れの作でした。miu404繋がりですね。
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