劇場公開日 2024年1月12日

「新年早々肩の力を抜いて観れる」カラオケ行こ! ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0新年早々肩の力を抜いて観れる

2024年1月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作のシュールな笑い、和山やま先生特有の独特の間の使い方やキャラクターの何とも言えない表情を実写に落とし込むのは相当難しかったはずだ。

漫画では表現出来ないヤクザ達の歌声こそ実写で楽しめるところだが、本作は役者陣が頑張っており、ほぼ忘年会の出し物的なクオリティの低いカラオケ大会にちゃんとなっていた。

ただし、クライマックスは聡美くんの「紅」にハードルが上がりまくってしまったのと、年末の歌番組やカラオケ歌うま番組でプロ顔負けの歌声のモノマネ歌手の方の歌を聴いて耳が肥えている現代人にとっては物足りないかもしれない。

この作品は終盤に少しビックリ展開があるので、原作未読の方こそ楽しめる映画だと思う。

映画部で映画観賞をするストーリーラインは実写化オリジナルである。これは巻き戻し機能が壊れたビデオレコーダーでビデオ観賞しているのだが、まさに巻き戻すことが出来ない青春時代を表していて、狂児に新しいレコーダーを買ってもらい、ラストに新入生に託すというところまでメインストーリーと平行して進んでいて中々洒落たアレンジだったと思う。

紅の「前奏○○秒」と表示されるカラオケ画面を見つめる綾野剛の後ろ姿が好きだ。

ヘルスポーン