「齋藤潤のみずみずしさと名曲「紅」のポテンシャルを堪能する」カラオケ行こ! ニコさんの映画レビュー(感想・評価)
齋藤潤のみずみずしさと名曲「紅」のポテンシャルを堪能する
突飛な設定ととぼけた面白さ、そこに変声期の少年の繊細な心理描写が同居することで独特のテイストが生まれている本作。
クレジットのトップは綾野剛だが、実質的には岡聡実役の齋藤潤が主役という印象。実際、公式サイトにあるインタビューで山下監督も「『カラオケ行こ!』は聡実くんの映画だから、齋藤潤を立てていこう」と綾野剛と話した、と述べている。聡実の等身大の中学生感が、とにかく愛らしい。
齋藤潤は、「正欲」で磯村勇斗が演じた佳道の中学生時代を演じて、短い出演ながら佳道の過去を強く印象付けた。また、現在NHKBSで放送中の篠田節子の小説を原作としたドラマ「仮想儀礼」(これむっちゃ面白いです)では、主人公にとってのキーマンとなる少年を演じている。重い背景を背負った中学生の不安定さや危うさがひしひしと伝わってくる好演だ。
最近私がたまたま目にした彼のそうした役柄と本作の聡実は、全く違うキャラクターだが、現実にいそうな中学生としてのリアリティとみずみずしさにあふれている点は共通している。決して天才子役と言われる類の技巧が目に付く演技ではないのだが、ナチュラルな雰囲気をまとったまま演じ分け出来るのは結構すごいことなのではないだろうか。
物語は比較的原作(映画を観た後原作を読みました)に忠実だが、カラオケ歌唱の場面を実際の歌と動きで表現できるのは実写ならでは。漫画で読んで想像を膨らませることもまた楽しいが、「紅」を繰り返し熱唱する綾野剛の振り切り具合には笑ってしまった。
いくつかあった映画オリジナルの場面は、そこはかとない無常感があってちょっと感傷的な気分にさせる描写が多い。「映画を見る部」の巻き戻せないビデオデッキ、再開発で取り壊される「ミナミ銀座」(ちなみに「ミナミ銀座」は大阪市には実在せず、撮影は山梨県甲府市の南銀座で行われている)。変声期の青春も一度きり。
中盤以降でぽつぽつと織り込まれるそんな空気感と、前半ののほほんとした展開とは対照的に唐突とも言える狂児との別れという展開。聡実の心情にシンクロする「紅」の歌詞……。そういう映画を見にきたつもりはなかったのにちょっとほろりと来そうになった。北村一輝に騙された(笑)
「紅」は狂児に裏声で歌われるとコミカルになり、クライマックスで聡実が絶唱すると彼の心を映したかのように歌詞が切なく響く。エンドロールに流れるリトグリ&合唱アレンジも意外なほど馴染む。こうして聴いてみると、なかなか懐の深い名曲だ。
ニコさん。こんにちわ。情報ありがとうございます!私、山梨です!してました!撮影。この近くに小さな映画館があってそこに行ってたときやってました。
でもね、その映画館、潰れちゃったんです。いい映画館だったのに。山梨の人って映画あんまり見ないのかな。よく貸切でした。
現在私は暇です。(笑)
コメント失礼します
聡実くん役の齋藤潤くんに同性ながら惹かれました
そして『正欲』のあの子だったとは…ビックリ
印象が違うけど透明感はたしかに
今後注目する役者として覚えましたよ〜
ありがとうございます
紅が名曲だったこと知りました。北村一輝さんに騙されました。ビデオ📼、ヤクザ、商店街は哀愁感じました。
おっしゃるように組長の北村一輝さんに騙されました。イイねありがとうございました😊
こんばんは。
齊藤潤君!初めましてかと思ったら「生欲」の佳道でしたか!言われてみると、、うわぁ!齊藤君だと認識した上で又観たくなってしまいました〜!教えて頂き感謝です(^。^)