「カオス」ハーティー 森の神 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
カオス
話が支離滅裂でとっちらかり、何度もぶれ、本筋がなんなのかわからないまま長時間だけ浪費されるカオスぶり。
観るべき部分が全然ない。
「森の神」スミトラナンダン(ラーナー)と、W主人公となる若き象遣い・シャンカル(シュリヤー・ピルガオーンカル)が、物語で全く関わり合わない。
スミトラナンダンはただ怒り狂う人としか描かれず、シャンカルはひたすら馬鹿。
アニマトロニクス+CGのゾウの演技も同じような挙動が続いて冗長。
同じ話、同じフィルムを使って、80分くらいで面白い編集ができるのになぁ……
と思いました。
大筋は、アメリカ人映画監督が撮ったインド映画『ガネーシャ マスター・オブ・ジャングル』(2019)に近い。
ゾウの水場への道を、開発企業が壁で塞いでリゾート施設建設を強行し、その横暴と戦う森とゾウを愛する男たち、という構造。
モデルになった森林の開発事業があったのかもしれませんが、本作『ハーティー』が2021年製作なので、ひょっとするとパクリじゃないのかという疑惑すら。
そもそも『ガネーシャ~』は1971年の『Haathi Mere Saathi』ってゾウが暴れるインド映画にインスピレーションされたオマージュ作(=リメイク的パクリ)だったらしいですしね。
コメントする