窓辺にてのレビュー・感想・評価
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ハマるわーこの世界観❗️今泉ワールド。好きです
【窓辺にて】2022年
去年気になってて映画館で観そびれてたこの作品。
WOWOWで観てみたら。
独特の今泉ワールドにハマってしまった。
「愛がなんだ」の今泉監督作品は宮沢氷魚のボーイズラブの「his」しか観たことなくて、でもそのhisが良かったから好印象で。
今回の窓辺は143分と長いんです。簡単に言うと稲垣吾郎夫婦と,その友人夫婦の結婚生活におけるある節目に、高校生天才作家の玉城ティナのカップルの話が絡む。
独特の空気感があって、緩いんだけど,全然眠くなくて、セリフの一つ一つが心地よくて。脚本の素晴らしさってこういうのかな、て。まるで純文学を読んでるような。
そしてキャスト陣の演技もとても良くて、吾郎ちゃんこんな上手かったんだ!
思慮深く心優しいからこそ悩める主人公を絶妙なさじ加減で演じていて、唸りました。
【妻の浮気を知っても少しも悲しくない自分】に気づいて、あらためて結婚というものを考え、妻と、自分自身と向き合ってみる。
奥さんも寂しかったのかもしれないけど、結婚て難しいところありますよね。でもやっぱり浮気は裏切りなわけで。心から謝罪して、やり直したいと思った時にはもう遅くて。
ここまでくるまでに夫婦はちゃんと向き合うべきだったと思う。
友人夫婦は夫の浮気で破綻寸前。
愛人役が志田未来なんですよ、綺麗になりましたね、そして夫役これ誰?と調べたら,大衆演劇出身の若葉竜也。上手い!まったりした口調の中にも思いがこもってる。
でも今回めちゃくちゃ良かったのは玉城ティナちゃん。この子、抜群に光ってた。
キュートで、子生意気で、利発で、そして泣き虫で。目が離せない。
この映画の魅力を上手く書けないのがもどかしい。
「なんとなく映画でもつけてみよかな」って気分の時にピッタリの映画ですよ。でも、観出したらなんかハマりますよ。
愛と本と人が深く結び、じわじわ熱を帯びる
2022年劇場鑑賞87本目 優秀作 74点
待望の今泉力哉さんの最新作
相変わらずの最後の怒涛の回収劇は巧みで、その分というか今作はそれまでがとりわけ落ち着いている印象で少し退屈に感じてしまった時もあったけど、今泉力哉さんのことだからその些細なシーンにも必ず意味があって、より一層含みを感じるはずなので、配信されたら必ず見返したい、いやなんなら早くまた観たい。今泉さんはどの作品にもこの感情を抱かせるから凄い。
当方僭越ながら稲垣吾郎さんの出演作をちゃんと鑑賞したのが今作が初めてで、比較しようがありませんがすごくハマり役だった気がします。落ち着いた雰囲気や余裕があるというか、ガツガツしていなくて欲もなさそうな感じが、稲垣吾郎についての知識が殆ど無い私のような人のイメージ通りな気がしてまさしくでした
内容についてや考察、感想は配信にて見直してからしたいと思います
是非
あなた、必要ですか?
フリーライターの市川茂巳(45歳=稲垣吾郎)は
妻の紗衣(37歳=中村ゆり)が、担当作家の荒川円(佐々木詩音)と
浮気しているのを知っていた。
茂巳は妻の浮気に怒りを覚えない自分にショックを受けていた。
妻を愛していないのか?
自分は人を本気で愛することの出来ない人間なのか?
茂巳のアイデンティティを揺るがしていく。
妻の浮気?!?!
夫が埋めることの出来ない「心と身体の隙間」
それを埋め合わせる「行為」
その生々しさはこの映画には微塵もない。
市川茂巳は、見れば見るほど不思議な人だった。
昔風のレトロな喫茶店が好き。
コーヒーカップも高価なブランド品。
茂巳はブレンドを注文する。
氷の入ったグラス。
光(自然光というよりランプの灯り?)
を受けて、氷入りのグラスを通して、影が手の甲に
光の輪を作る。
じいっと見つめる。
多分、茂巳の心は満たされている。
喫茶店の窓辺に座り、光の反射を受けて、
ブレンドコーヒーを味合う。
自足しているのだ。
芳醇な時が流れる。
茂巳はこんな時間で心が満たされる。
一人で生きていける人間なのだろう。
純文学的な映画で、
それと「物語を書く人と女の関係」
恋愛と恋愛観、
浮気と本気と。
頭で考える恋愛?
うーん、
本当に人を愛するってどういうことなのだろう?
茂巳は考え続ける。
茂巳は悩む。
浮気している妻と別れることは、彼女のためになるのか?
優しさなのか?解放することになるか?
妻が浮気をする。
それは、夫に不満があるから・・・。
この簡単な理由では足らないのでしょうか?
私は非常に単純で下世話な考え方の人間なので、
妻の浮気!!
それって、夫のsexに満足してないからなのでは?
第一に茂巳と紗衣は寝室が別だ。
セックスレスを疑ってしまう。
子供が居ないのも、理由は分からないけれど、
夫婦にとっては大きな問題です。
この2つを避けて論じられても、さっぱりピンと来ないのです。
(もしかして稲垣吾郎はベッドシーンがNGなのかも?)
・・・とか、要らない心配までしてしまう。
経済的な問題も論じない。
妻の方が高給取りである・・・とか、
フリーライターって不安定な仕事で、高収入とも思えない。
更に性格の不一致という都合のいい理由もある。
(早く言えば、気持ちが通じ合わないこと)
なんか茂巳と紗衣をみてたら全部当てはまる。
高校生作家の久保留亜(玉城ティナ)は文学賞の授賞式で、
鋭い質問をした茂巳に興味を持つ。
留亜(るあ)に向き合い茂巳は、とてもリラックスしていて楽しそう。
ときどき瑠亜のナレーション(彼女の小説のフレーズ)に
落ち着いたBGMが重なる。
音楽はここしかない。
あとは雨音、パチンコ店の喧騒、そして生活音。
茂巳は瑠亜に呼ばれればどこまでも駆けつけて、
茂巳は珍しく、ある頼み事をする。
小説「ラ・フランス」のモデルに会いたい」
と、留亜に頼みます。
この映画、浮世離れしています。
稲垣吾郎に生活感は全くない。
(生々しくないのです)
女子高校生で瑠亜の書くものが純文学なら、芥川賞だろうし、
いくら可愛いからって、この出版不況。
授賞式にあんな沢山の記者が詰めかけたりしない。
まあ、クスッと笑える所も結構あります。
登場する人物は全員が優しい。
そりゃぁ、手練れの今泉力哉監督ですよ。
粘りに粘って最後には、
ちゃあんと感動してる。
稲垣吾郎と玉城ティナとの絡みは、特に面白い。
留亜の金髪の彼氏があまりにも頭悪そうで、
(頭悪い・・・というより考えるのが苦手なんだろう・・)
頭の良い面倒くさい女には、
こう言う頭空っぽで、心理なんて深読みしない彼氏がお似合いなのだ。
ともかく玉城ティナは可愛かった。
若葉竜也は今泉力哉作品の常連だけど、良いポジションに居る。
稲垣吾郎の優しさ!
無駄に優しい!!
これだけ妻に無関心で自分を主張しなければ、
そりゃあ浮気もされるわと、
妙に納得する映画でした。
最後に一言。
馬鹿でマジで本気の恋愛映画を観たい。
「愛がなんだ」の岸井ゆきのみたいな。
「街の上で」は青(若葉竜也)が彼女の雪(穂志もえか)に浮気されて、
一方的に非難される。
それでも雪を忘れられない青。
2人には、茂巳と紗衣にはない絆があったような・・・。
青と雪の10年後が、茂巳と紗衣・・・って事には絶対にならない。
馬鹿でマジで本気で愛を信じる2人の映画を観たい。
茂巳と紗衣が互いを必要としていないのならば、
やはり悲しいな。
(愛なんて、つまりは必要としてるか?されてるか?)
かも知れないんだ。
映画を観た終えたら、無性に、
「肉が食べたくなった!!」
理解されたいけど、されたくない。
純文学
テアトル東京とテレ東だ。けっこういい組み合わせなんじゃない?と期待しちゃう。そして期待は裏切られなかった。
傑作小説を書いた後、小説を書いていない男が、妻の浮気を知るが、それに怒りを覚えない自分に大いにショックを受けて日々を過ごすという話。
フリーのライターをしている彼が文学賞受賞式のインタビューで知り合い、なんだかウマがあうというか兄か父のように慕われる女子高生小説家との関係をまじえながら、今泉監督・脚本ワールドは、今日も淡々と語られる会話劇。
今回の作品は、今泉大人ワールド。小説でいえば、純文学。芥川賞であって、決して直木賞じゃない。その分、俺には少し敷居が高いらしい。
例えば「帰って来て手を洗う」という行為。繰り返されるので、何かを象徴しているのだろうな、と思うけれどわからない。面白い映画、楽しい映画なんだけど、そういうところがわからない自分がもどかしい。いつか、俺も成長したら、フルにわかるようになるのかな。それとも、「わかる」ものじゃなくて、「感じる」ものなのかな。
とはいえ、楽しかった。さすが今泉監督。ありがとう。
おまけ1
ラストでパフェを一つにしたのは、「いや、やはり彼女に言われて二人で食べるべきだよな」と思ったからなのかな。きっと主人公にとって、パフェの時間はちょっと幸せな時間だったんだろうな…
パフェ=フランス語でパルぺ。へえ〜。
おまけ2
ナレーション、誰だったんだろう?
以下は、劇中セリフなのでネタバレかも。観てない人、ご注意ください。
・手に入れる、手放す、生きているとその二つしかないのかな。
・相手を信頼することでしか繋がれない。
・喧嘩も手放すことも、相手を知りたいから起きること。それは、自分のためじゃない。
・嫉妬心や恋心が恥ずかしくて。
・周りの人間を見下しているから、誰にも相談できないんだよ。
映画が与えてくれるもの
この作品を観て映画って自分にとって非日常を見せてくれる素晴らしい時間だと改めて思いました。
私が主人公の立場になったらどうするんだろうか?
吾郎ちゃんになったらどうするだろうか?
なんて
作品はドライブマイカーと似た感じでしたが、人間がいかに自由と不自由との間で葛藤する生き物だと思いました。
今度はビターな味、大人の恋も煩わせる今泉力哉監督作品
と言っても、大人は大人である。上映前後に今泉力哉監督が劇場ロビーで挨拶している時にちょうど足を運べた。ちょっとビターで、苦味のする作品。
「私も31ぐらいの時に結婚して、40/50くらいがターゲットになるかなと」正直な、嘘を付けない私の感想に真摯に答えてくださった今泉監督。結婚していて満足しているものの、妻の浮気にショックを受けないことにショックを受ける男の、全然パーフェクトじゃない物語。大人っぽさを纏わせながら、やや重いトーンの中で作品の会話が巡る。優しく、心地よく、刺々しく。
雰囲気は好き。ただ、自分の経験値が足りない。もう少し距離が近くなったら仲良くなれそうな気がする。夫婦にしかわからない空気、大人でしか味わえない痛み、そんなものを感じたり、振りまいたりしながら彼らは考える。陽が差し込んで、影の模様を楽しむように。
言葉をフラッと使いつつ、愛を契約している彼らに何が足りなかったのか、何を求めているのかを弄る。一緒にいる2人なら見えているものが見えていない部分は何か…。気持ち悪いような感情でも、それが自分の抱いたものであり、理解に及ばなくとも、感情に偽りがない。まだ自分には難しいが、もう少し大人になれば見えそうだ。
主演は稲垣吾郎さん。落ち着いた雰囲気の中に何処かソワソワした役どころが印象的。自身を省みながら取れないバランスを模索する辺りが繊細。また、本作は可愛いというより綺麗な顔立ちの女優さんが多い。中村ゆりさんに玉城ティナさん、穂志もえかさんと、まさにヒロインに相応しいキャストたち。一方で志田未来さんや若葉竜也さんといった実力派が固めているのも魅力的だ。
また数十年したら見方が変わってるかもしれないですね、その頃はこの作品がどうなってるか分からないですけど。監督は優しく微笑みながら、一端の大学生の私に言葉を寄せてくれた。境遇が変われば見方が変わる、そんな可能性を持っているのも映画の魅力と言えよう。もう少し大人になれること、楽しみにしてみる。
かなり面白かったです(&個人的マイナス2箇所)
(完全ネタバレですので、必ず映画を見てから読んで下さい)
かなり面白かったです。
特に主人公の市川茂巳(稲垣吾郎さん)と高校生の女流作家の久保留亜(玉城ティナさん)との会話が心地良く、2時間20分を超える映画としては長尺でかつ淡々として進むストーリーなのに、最後まで全く退屈することなく見てしまいました。
この面白さの根幹は、私的には、主人公の市川茂巳が一見、他者に関心が欠けていて心に空虚さを持っているように描かれながら、逆に出会った全ての人々に対して丁寧に心を配りながら接しているという、矛盾めいたズレがあるところだと思われました。
この市川茂巳の丁寧に心を配る人に対する接し方は、女流作家の久保留亜に対してだけでなく、妻の紗衣(中村ゆりさん)や紗衣の母親の三輪ハル(松金よね子さん)、取材対象で友人のスポーツ選手の有坂正嗣(若葉竜也さん)やその妻の有坂ゆきの(志田未来さん)、留亜の彼氏の水木優二(倉悠貴さん)や留亜の叔父のカワナベ(斉藤陽一郎さん)、妻の紗衣の浮気相手である作家の荒川円(佐々木詩音さん)などに対しても、映画の始めから最後まで一貫していたと思われます。
この主人公である市川茂巳の、心の空虚さと、一方で丁寧な人との接し方との、どこか矛盾ある心と態度がズレたまま進む時間が、映画の心地良さの基盤だったのだろうと思われました。
そして映画のラストで、主人公の市川茂巳は、留亜の彼氏(だった)の水木優二から留亜の新作小説の感想を聞かされます。
留亜の彼氏(だった)の水木優二は、留亜の新作小説の中での主人公の市川茂巳がモデルになった人物に関する描写は、「エロい描写」であり、妻の浮気に対して感情的にならないその(市川茂巳がモデルの)人物は、「SF」的で理解出来ない人物である、という感想を述べます。
このラストシーンで水木優二が語った留亜の新作小説の感想から、留亜は、市川茂巳との関係に対してエロチックな感情も持っていたことが分かります。
しかし実際は、最後のホテルでの会話以降に留亜と市川茂巳は連絡を取っておらず、(私の解釈では)映画の中で留亜と市川茂巳は大人の関係には至っていません。
つまり、実際の留亜は、市川茂巳と男女の肉体関係にはならず、一方で、留亜が肉体関係を持っているのは(市川茂巳と全く真逆で感情的な)水木優二に対してなのだということがこのラストシーンで分かります。
しかし、留亜が男女の関係を持っていたのは感情的な水木優二でありながら、留亜が男女の関係になっていない市川茂巳への理解の方が精神的には深く、市川茂巳との関係にエロスも感じていたということが、水木優二が語った留亜の新作小説の感想から伝わります。
そして、この留亜が肉体関係ある者と、精神的な深い理解の関係ある者とが、違っているという矛盾は、市川茂巳の空虚さを救済する物語の着地になっているように思われました。
(水木優二から見れば全く「SF」だと見えても、逆にその水木優二の無理解が、市川茂巳と留亜との精神的な関係性の深さを純化します。男女の肉体的な関係性の深さとしては真逆であっても‥)
この映画ラストの、主人公の市川茂巳の心の空虚さと丁寧な人との接し方の矛盾を、留亜の精神的な深い関係性と肉体的な関係性との矛盾で救済している描写によって、この映画は優れた作品になっていると思われました。
余韻としては最高のラストだったとも思われます。
ただマイナスポイントとしては、久保留亜の記者会見の場面で、作家であればもう少し説明に言葉の表現の豊かさがあっても良かったのではないかという点が1つ。
もう一つのマイナスポイントは、妻の浮気に対して感情的にならないという主人公のテーマが、映画『ドライブ・マイ・カー』にあまりにも似ていた点が1つです。
どちらの企画が先だったのかはわかりませんが、観客としては世界的映画になってしまった『ドライブ・マイ・カー』と作品のテーマが類似してしまったのは、惜しすぎるところだとは残念ながら思われました。
しかしその2つのマイナスポイントがあったとしても、それを凌駕する素晴らしい作品だったなとは思われました。
不倫したことない奴が作ったみたいな映画
活きる稲垣さん
もう、これは個人的感情揺さぶられまくりで…
市川夫妻は、もう別れてええやん。
お互い、なんやかんや言うて、自分自分やん。
まぁ、この結果で正解でしょ!
っとの見解だったので良しとして、
有坂となつよ!
焼き肉屋やホテルや、ありとあらゆるふたりの会話での
なつの言葉が解りすぎて...
痛くておかしくて、胸ん中グルグルになって笑い泣きしそーになった。
めっちゃ、好きやねんな、なつが有坂を。
バランス取れてへんねん。
アホボクサーめっ!!!
こっちの人間味溢れる二人のやりとりに心、翻弄されまくりでした 笑
にしても、稲垣さんが素過ぎて、実際そんな人なんだって思ってしまっている…
これは、稲垣さん的に良いのか?!
留亜と彼氏の関係も、可愛かったなー。
とくに、男の子の幼さと、少し先に大人になっていく女の子、
ふたりの演技がとても良かった!
総じて、稲垣吾郎さんが非常に活かされ作品かと。
何が面白いのだろうか、考える😔
主人公と一緒に考えてしまう
パフェの食べたあとの胃がもたれて後悔するとこまでが好き
選択に悩むことは贅沢なこと
何かを手放すのは贅沢なこと
パチンコは贅沢
贅沢ってなんだ。
未来を見据えて考えること。
手放すことにより、何かを手に入れること。
トキは金なり。時間と金を同時に消費できるパチンコはとてつもない贅沢。
結局君も私も他人を見下してるんだ
だから誰にも相談できないんだ。
結局人と人は信頼し合うことでしか繋がれない
書いてしまうと過去になってしまう。
人を好きになることってどういうことって普遍のテーマ。結局その答えは人によりそれぞれ。
嫉妬すること、不安になること、怒りが出ること。
いずれにせよ感情が起こる。
やっぱり好きだっていう感情は一時的なもの。
自分の深層にあるモノが、何かのきっかけで認知されて感情として自覚される。
そのきっかけはささいかもの
漣の様な感情が織りなす関係性
飄々として感情をあまり表に出さない稲垣吾郎さんにとって、この役はマッチしていた様に思えた。
妻の浮気を機に自分自身と向き合うことになる男とその男の周りの人々との関係を淡々と描いてる。
物語の起伏は主人公の感情とリンクしたかの様に穏やかに進むため、夫婦の結末も静かに幕を引く。
もう少し起伏があっても良かったんじゃないかと思えた。
主体と違うのだが、友人の有坂がスポーツ選手ならもう少し絞った体つきにして欲しかった。または脱いだシーンは避けて欲しかったです。演技よりもそのことが気になってしまいました。
MAX焼肉の関係性
フリーライターの市川は、編集者である妻が担当の売れっ子小説家と浮気しているのを知っている。
しかし、彼はそのことに対して特に嫉妬や怒りが湧くこともなく、心が動かないことこそがショックで、妻に話せずにいた。
そんな時、高校生作家の久保留亜に出会い、彼女の小説に興味を持った市川は彼女と交流を深めていく。
今泉監督の複雑恋愛シリーズ。
タイトルからしてなんとなく『街の上で』の続編的な感じかと思っていたら全くそんなことはなかった。
妻の浮気にショックを受けない男の話。
今回は普段以上に大人な雰囲気を身に纏っている。
純喫茶で市川が水の入ったコップを手の上にかざし、屈折して手の上でキラキラと光る陽の光を見つめる、という随分と粋なシーンから始まる。
夫婦や恋人、愛人と言った形には収まらない、愛というものについて。
恋愛偏差値10の人間としてはなかなか難しかったが、彼の感情分からなくもない。
彼が妻の浮気にショックを受けないことが劇中では全否定されていたけれど、それこそが彼なりの愛の形なのではないか。
感情の乏しさが愛の乏しさというわけではないと思う。
市川が惹かれた久保留亜の「大切なものを手にした瞬間手放す」という考え方。
完璧なんか求めなくていい。
欠けている方が幸せなのかもしれない。
パフェがパーフェクトじゃないように。
大当たりしたパチンコを手放した市川の姿から、この映画が伝えたいメッセージがなんとなく分かったような気がした。が、やっぱりよく分からない。
「(大人になりきっていない)僕には(まだ)必要のない作品だった(かもしれない)」
キャストは今泉映画には珍しい顔も多かったが、流石実力派の俳優だと感じた。
脇役は安定な感じ。
倉悠貴は市川と対照的な役を好演していたし、『街の上で』ファンとしては若葉竜也と穂志もえかの絡みが最高に嬉しい。
♫あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ……
観賞後、無性に小説が書きたくなった。
文学的で濃厚な143分。
ただ、143分はこの手の映画にしては少々長い。
ゆったりと時間が流れていて…とも言えるけど、もう少し簡潔な方が好きだったかな。
窓辺にて。深田監督の言葉を借りれば「感情のプロパガンダにどう向き合...
今泉力哉監督 泣かせないラブストーリー
窓辺にて
今泉力哉監督、稲垣吾郎主演
玉城ティナ演じる高校生作家久保留亜の小説ラフランス「食べ物は食べるためにある。」
「人と人とは相手を信頼することでしか繋がれない」
生活を共にしていると現実には時が流れて自分の気持ちが現れなくなることってあるだろうけれど…
それに気づくきっかけを久保留亜がそれを引き出す。観ている者にも稲垣吾郎演じる市川茂巳と同じく小説ラフランスに興味を惹かれる。元々正直な茂巳は久保留亜との出会いで自分の見なかった気持ちがどんどん現される。
こんな気持ちは
こんなストーリー(物語)は自分と相手(恋人・夫婦)と
周りの人に愛情を持ってないと描けないだろうなぁ
窓辺から見えた人は
どんな景色
そして窓辺から見ているのは自分の主観で人を見ている?
それとも見ている人と自分の関係を客観視している自分?
個人的にはタクシードライバーに笑った😅
そうだよね。
みんなそれぞれの悩みがあるし、それから逃げないためには周りの人を信じて生きていく。
誰を信じて生きているのかは折にふれ
自分を見ないとわからない。
人は見たくない弱いところがある。
そんなことを弱味につけ込んで決して泣かせてこない今泉力哉監督作品好きだな。
繰り返し観て
その言葉を身に沁み込ませたいな。
良い物語でした。
分かりそうで分からないことをずっと話してる。
妻が浮気をしていることを知っているがなかなかそれを言い出せないライターの主人公が、高校生で文学賞を受賞した小説家と出会い対話を重ねる話。
今泉監督の作品は会話劇がおおいけど、『街の上で』のような軽い感じではなく、登場人物達は分かりそうで分からないことをずーっと話している。だから私は見終わった後どっと疲れた感覚だった(笑)
でも、このずっと話している主人公作中でも言われてたように、どこか人を小馬鹿にしてるようにも見えるし、会う人に合わせるだけで自分がない人にも見えるし、常に相手のことを考えて寄り添っている人にも見える。でも私は、自分の内面をひたすら見つめて自己分析を重ねに重ねた、超クソ真面目人間に見えた(笑)
対話を重ねているようで、なんで自分はあの時怒れなかったんだ?自分はおかしいのか?と、ずーっと悩んでいるかと思うと可愛く思えても来る。内面に閉じこもってしまうのも小説を書いてないから外に出すことも出来ないんだろうなぁと思った。
でも、思いやりの人でもあったなと思う。お義母さんに毎回違うケーキを持って行っていた事が最後にわかるのだけど、劇中で描かれるシーンでチーズケーキだったのは、高校生の子が「チーズケーキは完璧」と言ってたのを思い出して、今回はチーズケーキにしたのかなと。あのお義母さんの様子を伺ってる感じは、合わせてるのじゃなくてやっぱりチーズケーキにして良かったって安心してたんだなと思った。
とかこう言ってるのも結局は「勝手な解釈」ですけどね!(笑)
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