「今泉作品ではダントツの絵ヂカラのある作品」窓辺にて ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
今泉作品ではダントツの絵ヂカラのある作品
これまでの軽みのある映画とちがって撮影も美術も衣装もかなり充実した映画になっていた。前半からの陽光の差し込み具合もいい。映ってる稲垣吾郎の佇み方と心のない感じが素晴らしい。そして、映画としての玉城ティナの良さをはじめて捉えた映画な感じがする。中身はだいたいいつも(と言っては失礼だとは思いつつ)のとそんなに変わらないけど若干長い。愛とは、愛してるとは、の論考を3組のカップルのクロスで行う。まあ撮影も見事なので長くてもいいのだけど、しかしこの素晴らしい撮影ではもうちょっと短い方が良かったのでは。
「街の上で」の軽やかさのほうがこの台本には合ってる気がする。というか好み。
よくよく考えるとこれだけ「愛とは何だ」をセリフで繰り広げる日本映画もそうはないだろう。文芸・出版関係者のドラマだからギリギリ成立してはいる。ただこれもやはり好みなのだけど、そんなにストレートに愛を語らずとも、と思ってしまうくらいに画は良かった。
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