「凪のようなイッチの秘められた愛情がしみる」窓辺にて きのこさんの映画レビュー(感想・評価)
凪のようなイッチの秘められた愛情がしみる
窓辺にて観てきました
妻の不倫に気づいた夫はショックを受けない自分にショックを受ける。この面白そうな題材を吾郎ちゃん(稲垣吾郎)が演じるなんて!!発表とともに興味津々でした
しかしこの主人公全てが凪過ぎる。感情の起伏がありそうでないのである。
もし某掲示板に相談したら『妻の不倫に気づいたイッチがヘタレ過ぎィィィイwww』とまとめサイトにあがるのが容易に想像できた
以下
イッチ(市川茂巳)
汚嫁(紗衣)
間男(荒川)
ティナ(留亜)
金髪(水木)
青(マサ)
雪(なつ)
イッチがヘタレ過ぎてイライラするンゴ!汚嫁と間男に制裁キボンヌ!!とか煽りという名の叱咤激励を喰らいそうなシチュエーションだけど我らが吾郎ちゃんの演技は全く波打たない。凪である
イッチ的にはいろいろ葛藤があったと思うけど開始から終わりまでただの一度も声を荒げることなく穏やかに進んでいく。そんなイッチをみていると観ている側も穏やかになっていく
終盤間男との直接対決ですらイッチは穏やかだった
ワイ的には『勝手な事言ってんじゃねぇよ!!土下座&慰謝料〜😡』と思っていたけれど代わりに間男はイッチの心を読み解くヒントをくれたので良しとしよう
イッチは汚嫁を愛していたのか?
たぶん愛していたから筆を折ったのだろう
汚嫁はイッチの愛に気づかなかったのか?
気づいたからイッチの才能を潰したと負い目を感じたのだろう
たぶん言葉一つで伝わる事が文章に関わるイッチと汚嫁にはできなかったんだろうな。でもそれが2人の愛だったんですよ。きっと
最後のティナを追いかける金髪をみていると多少おバカな方が人生は生きやすい。捻りのないストレートな言葉(電話)がストライクゾーンど真ん中に決まったと信じています(笑)
ついでの一言
街の上でが大好きなんだけど
青と雪の関係に吹いた(笑)