劇場公開日 2023年7月7日

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「覚悟を。。。」遠いところ ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0覚悟を。。。

2023年7月12日
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難しい

私は本作の舞台となった沖縄のコザという所をよく知らない。
が、「沖縄」といえば、あの透き通った美しい海をはじめ、観光という目線でしか見てこなかった。いや、見ようと、考えようとしてこなかった。

 しかし、1人当たりの県民所得が全国最下位、非正規労働者の割合やひとり親世帯の比率も全国一位だという事は知っている。若年層の出産率が高く、子どもが子どもを産んでいる現実がある事も。。
戦争や基地問題、それに伴う米兵絡みの事件、レイプ、失業、自殺、、
沖縄が抱える闇の部分にフォーカスした作品です。
 甘い部分を排除して「映画、ではなく現実」だ!と訴る工藤監督の送り手としての使命感と覚悟を感じました。

 生まれた場所、環境が人生を決めるすべてであって良いのだろうか。
 まちがってしまうのは全て自己責任なのだろうか。

 周囲の大人達も希望がない。知識もない。思考が停止している泣
自分も余裕がないのだから、例え子であっても手を差し伸べる術を知らないし、当たり前の様にお門違いな言葉を吐く。

 だからといってアオイ(花瀬琴音さん)だけが可哀想という描かれ方はしていない。アオイの性格や行動も若さ故?の身勝手な生活ぶりにイライラする。
マサヤ(佐久間祥朗くん)ともお互いに依存してる?関係に腹が立つ。
だからこそ余計に悲劇。負の連鎖。
RRRじゃないけど、正に「教育を」!!
選択肢があることすらわからない。
ここまでくると無知って罪だ。

 でもやっぱりアオイ、ケンゴの様な沖縄の、いや、全国の若年母子を放置してほしくない。彼女らの生きる力、道を奪ってほしくない。
 だけど、どうしたらいいのでしょう。
何が出来るのでしょう。
みなさんはどう思いましたか?と聞きたいです。
若い人に観てほしいな。大学とかで観せたらいいのに。
ほんと上映館少な過ぎっ!!遠っ!!

 花瀬琴音さん、佐久間祥朗くんが素晴らしかったです。彼らのような若い俳優さんは希望ですね。これからもチェックしていきたい。
 そして、、工藤監督のメッセージが
重過ぎて( ; ; )
劇場の外に出たらむせかえる暑さと熱気で変にシンクロしてしまい気分落ちまくりました(°▽°)
ノンフィクションのようでなんか、、沖縄の人に変な偏見持ちそう(°▽°)
あと、おばぁが何言ってるかあんまわかんなかったΣ('◉⌓◉’)

ゆき
いぱねまさんのコメント
2023年10月24日

失礼します 私の不勉強なりの自分勝手な感想並びに試考なので、無視して下さい(^_^;)
勿論ドキュメンタリーとは違うので、脚色はそれなりにされているでしょうがそれが印象シーンとして登場人物の心の情景を重ね合わせる事にリアリティを感じないという人もいるようで、でもあくまでヒューマンドラマだから、指摘するのは筋違いかなとは個人的に感じております
だからこそラストのシーンの先を描く一要素があれば、ストーリーテリングとしてもっと高い評価が得られたかもと差し出がましいですが思いました
沖縄だけの問題ではなく、日本中、否世界中でこういう状況が歴然と蔓延っている事だと想像します そしてその問題を"自己責任論"、"対岸の火事"として、切って捨てる人生に肯定感を抱く人間や、同じ境遇なのにまるで"同族嫌悪"の如く、自分の辛さをより弱者にぶつけて溜飲を下げる輩もいます 所謂外野は"隻手"なので放っておけば良いのでしょうが、社会が彼女彼等に直接補助金を出すのではなく(勿論、憲法第25条に則った衣食住は補償)、"生きる"事の本質の定義を交わし合える対象を用意し、そこを介しての施策が合理的かなと考えるのです
確かに戦時下に於いては命の喪失のリスクが極限に達している筈で、命に対しての明確な自覚を思考せずとも、その日を生きる事に自分も含めた周りは精一杯です その環境自体は"平等"なのだと想像します
翻って現在では、日本国内に於いて生命リスクを身近に感じる人の割合は表層では多くはない 潜在的な内含者、又は予備軍は、正に本作に描かれている登場人物達であり、その処方箋を提示しないといつまで経ってもその人達の諦観は解消されません そもそも自己思考だけでスパイラルからの突破が得られるのならば、そのアビリティの高さ自体を社会は高く称賛すべきですがそれは別の話として、本文に戻れば、諦観と泥沼の環境と、そして思考停止、続く生命の停止、尤も罪深くは一緒に連れ去る幼子の未来の剥奪 児相はあくまで子供の命に特化した奪還・救出部隊の任務だけあり、その力と存在は正しい有り様です
問題は、幼児を抱えた幼い思考の躰だけは大人の青少年への対応部署、若しくは社会的枠組みのプロジェクトの必要性なのではないかと朧気ながら拙考します
"悪い"大人に掠め取られる前にどうしたら相応に生きる幸せを持てるのか、私も試行錯誤の日々です・・・

いぱねま
Mさんのコメント
2023年9月24日

映画の半分は言葉がわかりませんでした。
「大学とかで観せたらいいのに」なるほど!
このレビューを見た大学の先生方に期待しましょう。

M