手のレビュー・感想・評価
全45件中、41~45件目を表示
オンライン試写でドキドキしながら観てみたらとても良かったので、スク...
オンライン試写でドキドキしながら観てみたらとても良かったので、スクリーンでも観たいなと思い、劇場での最速上映に足を運びました。男女の致すシーンはあるし金子大地さんも福永朱梨さんも体当たりで生々しいなと…とドキドキしましたが、ベースは複雑で繊細な親子関係、おじさん観察を通した人間模様と会社勤めの一人の女性の揺れ動く心の隙間を丁寧に描いた物語でした。ロマンポルノというジャンルの名前が持つ淫靡な響きから来る先入観を180°覆しているのは松居大悟監督の手腕だと思いました。映像も素敵だし、エモーショナルな作品になっていると思いました。福永朱梨さんの雰囲気、一見地味で大人しい感じなのだが時折大胆にも見えて小悪魔っぽかった。おじさんとデートはするのだがその目線はどこか冷ややか。この感覚はなかなか複雑な女心だなと。また津田寛治さんには毎回注目しているのだが、ここで演じた優しい蘊蓄おじさん、今回は悪気はないのに時代錯誤感があって女の子の褒め方ズレまくって塩対応される役なのに、抜群なバランスで愛らしく可愛いキャラクターだった。蘊蓄の話し方がかわいい。
思い込みを具現化したらこんな感じ
果たして、リアルな男女だったかな?
現代の価値観を持ち合わせた女性像には到底思えなかった。
男性が好きな女性像。
男性が好きな男性像が前時代的だと感じた。
ポルノ映画を観る対象が男性であることを踏まえたら、作中で言われているように男が好きな女があんあん言っているのは正解なのかも知れない。ポルノはちゃんと鑑賞したことがなく、評価の基準がズレているかも知れないが、今作は行為が描写されなくてもストーリーに支障がないように感じた。
おじさん観察録も100歩譲って若い女性が親父のスナップ写真コレクションしていたとしても紙媒体にはしない。
携帯の鍵付きフォルダーにそっと入れておくくらいだと思う。
女性側の精神が未熟で馬鹿に見える。
こんな台詞を今時の20代が言うのか?
ポエムなんて場が凍りつくアイテムや仲良し姉妹だからって情事中に姉に電話は無いわ。と寒く感じてしまった。
私のポルノに対する見識が狭いから、受け取れるものが少ないのか?いや、18禁でも素晴らしい作品だと感じる映画やアニメも多くある。
ひとえに、自分の琴線に触れる作品では無かった。
試写会を堪能しておいてなんだが、映画好きの友達には勧めたいと思う作品ではなかった。
可愛いおっさん劇場。それだけ性欲があれば、なんの心配もないですね。
年上の男性に惹かれる女性さわ子のある恋の顛末と、それにより生じる心境の変化を描くロマン・ポルノ。
監督は『昼顔』(出演)、『ちょっと思い出しただけ』の松居大悟。
さわ子の同僚、森を演じるのは『ナラタージュ』『おっさんずラブ』シリーズの金子大地。
時は60年代、洋画の台頭により苦境に立たされた邦画業界。その状況を打破しようと、大手映画製作会社「日活」により生み出されたのが「日活ロマンポルノ」というレーベルである。
「早い・安い・エロい」を地で行くこのレーベルには、エロシーンさえあれば後は何をやってもO.K.という自由な風潮があり、その結果意欲的な作品が数多く生み出された。
数多くの有名監督を輩出しており、相米慎二、森田芳光、金子修介、崔洋一といった錚々たるメンツがこのレーベルで作品作りをしていたことも注目に値するポイントである。
本作はこの「日活ロマンポルノ」誕生50周年を記念して発足したプロジェクト「ROMAN PORNO NOW」の記念すべき第1作。
人気作家・山崎ナオコーラの同名小説を、今最も注目を集める映画監督・松居大悟が映像化した。
悩める女性の恋愛と成長を瑞々しいタッチで爽やかに描き切った、ポルノ映画というよりは青春映画のような手触りの一作。
青年女性の生きづらさを主題にするという現代的な試みは、「ポルノ」という苔むしたジャンルに新風を吹き込んだ。
これはまさに現代に生きる我々の為の映画であり、日本ロマンポルノ史に新たな1ページが刻み込まれたと言っても差し支えないであろう…。
とかなんとか知った風に書いてみましたけど、実は「日活ロマンポルノ」は今回が初鑑賞。
映画.comさんのオンライン試写会に当選いたしましたので、今回いち早く鑑賞させていただきました。
映画.comさんありがとうございます😆✨
絶対に自主的には鑑賞しないジャンルの映画。
こういう自分の映画の幅を広げてくれる機会というのは本当にありがたいです。
とはいえ、鑑賞してしみじみと感じたのは「これは俺の観る映画じゃあねぇな〜…🌀」ということ。
自身を取り巻く環境に上手く対応出来ない主人公。…でもセックスだけには意欲満点。
こういう作品って、一体どういう楽しみ方をすればいいんだろう?孤独、とか他人との繋がりを持てない、とか言ってるけど、色んな人とセックス出来てんだからいいじゃん。何が問題なのか、俺にはよくわからん。さわ子さん、あなたは他の人間より遥かに恵まれていますよ。
これって、問題が無いことをさも問題があるかのように描いているだけなのではないでしょうか?そんな独りよがりな作品に付き合っている暇は無いのです。
開始30分くらいでもう本当に観るのが辛くて、早くおわってくんねえかなー、と思いながら観ていた。
セックスシーンも、まぁ確かに過激ではあるんだけど想定していたよりは控えめで、エロ目的で観ようにも少々退屈。
そういう意味では、100分程度のランタイムで助かった。これが120分とか150分とかだったら、本当に苦しい闘いになっていたことだろう。
あ、俳優さんたちは凄かったですよ!とっても体当たりな演技にハラハラドキドキさせられました。
それにしても、こういうハードな濡れ場ってどうやって撮影してるんだろう?前貼りでバリバリに固めるのかな?自分ならもう下半身に意識が集中しちゃって撮影どころじゃなくなるな😅
うーん、金子大地さん凄〜い👏
ただただ「つまんねーなー」と思いながらボサっと観ているのも芸が無いので、ちょっと色々と考察しながら鑑賞してみました。
映画のタイトルが『手』である以上、「手」が重要な意味を持っていることは明白。
ではこの作品における「手」とは何を象徴しているのだろう?
まず気付かされるのは、薬指にはまった指輪💍
さわ子が関係を持つ男性は、みんな薬指に指輪がはまっている。
つまり男性の「手」は既婚者の証である訳だ。
唯一森は例外だが、物語の終盤で彼には婚約者がいることが判明する。彼の「手」にはこの後指輪がはめられるのである。
次に気づくのは、性的な関係で用いられる「手」。
口説こうとしてそっと手を重ねたり、乳を揉んだり、性器を愛撫したりする「手」。
他人と会話することが苦手であると述べるさわ子にとって、「手」によるノンバーバルなやりとりこそが、他者と繋がりあえる最大のコミュニケーション・ツール。そしてそれは、さわ子にとって異性とのコミュニケーション=性的な関係を持つということを表している。
さわ子は父親との関係が上手くいっていない。これは偏に、父親とは性的な関係を持つ事が出来ないからなんだろう。
ちなみに、これだけセックス描写のある映画でありながらオーラル・セックスの場面が一つもないのは、さわ子が「口」によるコミュニケーションを不得手にしていることを表象しているのだと思われる。
さわ子と森は、セックスの感想を紙に書き記す。
そして、それにより「最高のセックス」を目指す。
この紙に書くという行為にも「手」が関係している。
そして森とのラインのやりとりも「手」により行われる行為である。
また、さわ子の趣味であるおじさんの写真収集。カメラのシャッターを押すのも「手」だし、スクラップ・ブックを作るのも「手」だ。
「手は嘘をつく」(細かいところは忘れた…😅)というような印象的なセリフが出てきたが、さわ子の「手」により行われる表現には嘘はない。
彼女の正直な心境を吐露するツールとしても、「手」は機能している。
さて、本作はさわ子と森の物語かと思いきや、実はさわ子と父親の物語である事がだんだんとわかってくる。
この映画、つまるところはエレクトラ・コンプレックスを描いた作品。妻子ある男たちを無条件に受け入れる内なる「聖母」を殺し、代わりに父親の愛を手に入れるという映画なのです。
老化により父親は聴覚を損なう。これは「口」によるコミュニケーションが困難になったという事であり、それはさわ子と父親のコミュニケーションが変化することを暗示している。
つまりさわ子と父親とのコミュニケーションが、発話からノンバーバルなコミュニケーションへと移行していく事を表している。
さわ子はバスから降りようとしてふらつく父親の「手」を握る。
ここで初めて、さわ子は男性と性的ではない「手」によるコミュニケーションを行う。
これは彼女にとっての革命だった。セックス以外でも「手」によるコミュニケーションを行えるということを知ったさわ子は、それを通して父親と心を通じ合わせる事に成功するのである。
さわ子は、父親と同じ年齢層の男性を通して父親のことを理解しようとしていたのだろう。
年上のおじさんとばかり付き合ってきたのもそのためだろうし、「スクラップ・ブック」はその象徴である。
父親との繋がりを得たさわ子に、スクラップ・ブックも年上の恋人も不要。
だから最後に、彼女は津田寛治に別れを告げ、スクラップ・ブックを自らの「手」で処分するのである。
事程左様に、本作はさわ子のエクストラ・コンプレックスの映画であり、それには「手」という要素が大きく関わっているのである。
…こんな感じでどうだろう?少しは賢そうな文章になっているかな?
※2024年3月、2度目の鑑賞。1度目よりもはるかにキツかった…😓
こういう邦画特有のエモさ、マジで苦手。作為的にナチュラルにしようとしている感じが鼻につくんだよな〜。
という訳で、評価を下方修正。苦行だよこれは…🌀
オンライン試写にて。松居監督作品のエモーショナルなあの空気感は日活...
オンライン試写にて。松居監督作品のエモーショナルなあの空気感は日活ロマンポルノの名のもとでも顕在。山崎ナオコーラ原作との相性も抜群で、各々の持ち味が絶妙に絡み合っているのが素晴らしい。
何とも良い作品でした
映画.comの試写会鑑賞
おじさん好きな女の子の物語。
日活ロマンポルノ50周年記念プロジェクト第一弾。
ロマンポルノと銘打っているだけあって、全編Hだらけです。
だけどそこは松居大悟監督、何とも子気味良いテンポなんですよ。
あと、あまりいやらしく感じない。
それよりやたら男の尻が出てきます。
そして主人公のさわ子、これがとてもだらしない。
けど福永朱梨の雰囲気もあってか、嫌味がないんですよね。
どこに向かうでもなく、ただ流れに身を委ねているだけの彼女。
でも段々と目を背けていたその部分がゆっくりチクチクしだして、そして終盤急に物語が動き出します。
ずっと避けていた所に触れなくてはならなくなり、そしてついに辿り着きます。
「行くか?さわちゃん」
この一言で彼女は全て救われていました。
この時の福永朱梨の表情は素晴らしく、私も涙がホロリ出ていましたよ。
この作品に合わせ書き下ろしたと言われるing Ring Lonely Rollssの楽曲もすごくマッチしていた。
何とも良い作品でした。
全45件中、41~45件目を表示