「【実の父親からの愛を渇望するを25歳の女性の心の機微と、恋の遍歴を描いた作品。オジサンたちの様々な姿を優しい視点で描いた作品でもある。】」手 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【実の父親からの愛を渇望するを25歳の女性の心の機微と、恋の遍歴を描いた作品。オジサンたちの様々な姿を優しい視点で描いた作品でもある。】
ー 良い子ぶる積りはないが、人生初ロマンポルノ作品鑑賞である。ー
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・ポルノ映画だから、SEXシーンは随所で描かれるのだが、主人公さわ子を演じた福永朱梨さんのさわ子の微妙な心の機微の表現の仕方が巧い。
・不倫相手の上司の部長(津田寛治)さんとの会話も”部長ったら、ヒドインです・・。あたしの股間を・・”なんて、一昔前の宇野鴻一郎の文体の様な感じではもちろんなく、父(金田明夫)からの愛情を得られていない(と勝手に思い込んでいる。)事の反動故か、部長に時に甘えたり、時に厳しい言葉を言ったり・・。
・オジサンたちの様々な姿を撮って、コレクションし、可愛い写真帖に貼っているのも何だかオカシイ。ついでに言えば、さわ子のオジサンを見る眼は優しい。
・そんな、さわ子が同じ会社の年の近い森(金子大地)と付き合うようになって、彼女の生活に変化が訪れる。
ー それにしても、さわ子は三股、森も二股・・。ウーム。けれど、さわ子と金子との会話は、丁寧語で成り立っており、聴いていて心地よい。けれど、森の婚約者がいながら、さわ子に執着する気持ちは分かりにくかったな・・。婚約者とは違った魅力に惹かれたんだと思うことにする。-
<さわ子は父が耳が遠くなった事で、一緒に病院へ行った帰りに思い切って父に旅行をする事を申し出る。知らんふりをしている父のように見えたが実は”耳が遠いだけじゃない!”、で旅行の約束をする。
そして、森とも別れたさわ子は家族の中での疎外感を解消していく。
男女の(性交中も含めて、)会話が心地よい作品である。
<2022年12月10日 刈谷日劇にて鑑賞>
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