「冒険の終わり」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ぱおうさんの映画レビュー(感想・評価)
冒険の終わり
帰ってきたインディ・ジョーンズ。アクションシーンから始まるシリーズの定番。敵もおなじみナチスドイツ。
シーンが本編に移ると、時は移り、今のインディの老いの悲しみがさりげなく描かれる。定年を迎える大学。教え子たちはやる気のない現代っ子。世の中はアポロ宇宙船の話題でもちきり。科学万能の時代に取り残された老冒険者。ところが、事件が起こり……。そこからは、定番のアクションに次ぐアクションの連続で最後までノンストップ。
ラストには見事なオチがついて、このシリーズは世界のファンの祝福の中に終われると感じた。前作ラストで、主役を変えて接木で延命かと一瞬危惧したが、やはりハリソン・フォードなくして本シリーズは成り立たない。どんなヒーローにもいつかはお別れの時が来るのだから、こんな素敵な終幕を迎えたいものだ。まずは、拍手を贈る。
(ちなみに、マトリクスもターミネーターもひどかった。未だに思い返すと腹が立つほどに。)
ただし、本作では、ストーリーにもアクションにも、新鮮さはない。良くも悪しくも言わばマンネリの中にあり、それが年老いた主人公の姿と相まって、一作目から観てきた若くないファン(私を含む)には、人生の悲哀を感じさせる。
人智を超えた神秘を信じず、何事も科学で説明しようとする時代には、冒険者は居場所を失ってしまう。
さらに、冒険の目的も、ロマンを感じさせる未知の解明ではなく、現実的な金銭目的になっていることも描かれ、これではインディも生きがいを失うだろうと思う。
どこまでが意図的に制作されたのか分からないが、たとえ住みにくい社会になっても、愛する人と共に過ごす限り、小さなロマンは失われることはないんだと、そういうメッセージが込められた作品なのかもしれない。
インディ・ジョーンズのような派手なヒーローはいなくても、小さなヒーロー・ヒロインたちに、勇気を持ってつまらない人生を支え合って生きようと励ましてくれているように感じた。
ぱおうさん(^^)/こんにちは
ご無沙汰しています。
今、猫たんさんのところで拝見して
インディー・ジョーンズ シリーズ完結ですね。
ハリソン氏も80歳になられたなんて・・
SWの頃から 出演作品を観られて幸せでした。
ぱおうさんの温かなレビューもステキですね。
暑さに気をつけて 夏をお楽しみくださいね。
ご無沙汰しております😅
映画comさんは私にはどうにも使いづらく放りっぱなしで(汗)
レスにも気付かず申し訳ありません。どうにかこうにか生きてます笑。さて。ハリソン・フォード😍ファンになって何十年?えっ😱40年以上!!ハリソン・フォード様も歳を取ったけど私もよねー笑笑。
とっても感慨深くてラストはうるうるでした😍次はトム・クルーズ様ですね✨
あたたかなレビューですね。このレビューに、なんかほっとする人も多いのではないでしょうか。
最後はタイムマシンまで出てきて、びっくりの話でしたが、「愛する人と過ごす限り、小さなロマンは失われることはない」の言葉に、とても救われる思いがしました。
齢80でこのような映画の主役を張るというのは、実際の話、すごいことだと思います。
本音を言えば、最新の技術を借りてでも、シリーズを継続して欲しい気もしましたが、考えてみれば、「有終の美を飾る」という意味で、よい終わり方だったのかなあ、とこのレビューを読んで思いました。ありがとうございました。
お久し振りです。
いつもながら冷静な分析ですね。
本作の舞台を現代にせず1969年にしたことに意味があると思います。
当時は、月面着陸に沸いていました。アメリカの月への冒険に喝采していました。本シリーズの有終の美を飾るのに相応しい年代だと推察しました。
終わり良ければ全て良しという諺通り、本シリーズのポイントはラストにあると思っていましたが、想定外に素晴らしい着地点でした。自然に泣けました。
ハリソン・フォードも80歳になりましたが、今後、他作品での活躍を期待しています。
では、また共感作で。
お忙しいようなので、ぴあ映画生活のようなペースでの共感は難しいですが、いまのペースで共感作での交流をしましょう。
ー以上ー