「素直に、面白かった。」インディ・ジョーンズと運命のダイヤル kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
素直に、面白かった。
ハリソン・フォード、御年80歳(本年81歳)。
映画の開巻は、若き日のインディとナチスとの攻防が展開する。第二次世界大戦の末期だ。
テンポよくダイナミックなアクションが連続して観客を引き付ける。
その因縁から本筋の冒険に突入するのだが、本筋の時代設定はアポロ11号パイロットのパレードが行われているので、1969年であり、30年も経っていない。
とすると、インディの年齢は60〜65歳ぐらいだろうか。
シリーズ第1作目『レイダース/失なわれたアーク』が公開された1981年にはハリソンは既に39歳だった。
あの物語は世界大戦の開戦前だったから、それがインディの設定年齢と近かったとすると、本作の時代には72〜73歳になっているだろう。
いずれにしても、今のハリソンに演じさせるのだから、そういう設定なる。この御老体にあんな冒険をさせるとは❗
まず、開巻のエピソード。
これは素直に面白い。たが、もう今さら驚かないものの、CGで若返ったハリソン=インディが大活躍する。これをやってしまったら、本当は誰が演じているのか分からない。なんなら、このまま若いインディの活躍を描けば良いではないか。
私はここまでやるのは賛成しかねる。
次に、本筋。
ハリソンが老体に鞭打って頑張っている。
が、大きなアクションは本作での相棒ヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)が担っていた。
それは、それで良かったと思う。そうでなければリアリティがなさ過ぎる。女性らしく格闘ではなく体力勝負のアクションが多かったのも良い。
敵役の元ナチスの科学者をマッツ・ミケルセンが演じている。『007/カジノロワイヤル』のル・シッフル役が印象的だったが、テレビドラマ『ハンニバル』シリーズのレクター役が不気味だった。
本作では、ナチス再興のために驚くべき計画を遂行しようとするマッドサイエンティストを違和感なく演じている。
アントニオ・バンデラスが出演しているが、すぐには分からなかった。かつてのスターのオーラはないが、良い味を出している。
それよりも、カレン・アレンが本人かどうか疑った。前作に引き続いての出演なのに、ずいぶん…。
インディと、ヘレナに髭の少年テディ(イーサン・イシドール)の3人が、アルキメデスの“ダイヤル”の片割れを追ってナチス残党と攻防戦を繰り広げる連続活劇は、まさかの結末まで仕掛けが満載で面白い。
が、やや途中で中弛みがあるので、もっと編集で締めて尺を縮めても良かったのではないだろうか。
敵の首領科学者は、ロケット工学の科学者だった。冒頭のエピソードで秘宝の槍が偽物だと見抜けて、ダイヤルの力を知っていたのだから、考古学者ではなかったのか。
インディとヘレナは、ダイヤルの片割れを見つける目的が相反していたはずだが、ヘレナはどこで改心したのか。
…まぁ、別に追求するようなことではないが、なんだか。
仰天の結末には笑ってしまいそうになるが、全体感として面白かった。
ジョン・ウィリアムズのテーマも健在❗
テレビシリーズは92〜93年なので正確には93歳設定ですね。2008年に再編集したものは老インディの出演シーンはカットされています。ディズニープラスで見れるようですが…
とてもおもしろかったです。言われる通り、もう少し短いとよかったとは思いますが、あれだけ話があちらこちらに行くと、話が長くなるのはしょうがないですね。
インディジョーンズの誕生日は初めて知りました。
kazzさん、コメントありがとうございます!マッツ演じる博士は第二次大戦中は物理学者と言ってました。それからロケット工学の道へ進んだのでしょうか。よくわからないので深く考えないことにしました