「家族側の想いと患者自身の想い」愛する人に伝える言葉 MTさんの映画レビュー(感想・評価)
家族側の想いと患者自身の想い
音楽療法士を生業としています。この映画には医療スタッフや患者さんの傍らに音楽療法士がさりげなく登場しています。邦画なら「音楽療法士の○○さんです」等、説明じみた会話が盛り込まれるのでしょうが、登場する「医師」「看護師」が一目でそれとわかるように「音楽療法士」の存在も説明が不要な存在なのだろうと羨ましく思いながら見ました。
邦画なら感動するような大げさな演出があるのでしょうが、日常として淡々と描かれており、色々と自分の身(患者になったとしたら、母親として、音楽療法士として)と重ねて見ることができました。この映画が感動しなかった訳ではありません。今でも「見て良かった」と余韻が残っています。
緩和ケアにおいて患者に「頑張れ」ということはどういうことか、「もう十分頑張ったんだから死ぬことを許してあげてもいい」等、家族側の想いと患者自身の想いとの違いを考えさせられました。DVD化されたら買いたい、とても大好きな映画です。
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